米PR会社12カ国調査 「病気でない」だけでは不満足
日本人は他国の人たちに比べ「自分は不健康」と思い、生活習慣の改善に取り組む人が多いが、3分の1は挫折した経験がある-。こんな調査結果を米PR会社エデルマンが発表した。 昨年、日本と欧米、中国、インドなど計12ヵ国で18歳以上の約1万5千人に聞き取りをした「ヘルスバロメ-タ-」という調査で、日本から千人が回答した。全体的に健康状態が良いと答えた人は、12ヵ国平均で64%だった。先進国の多くが60~70%台、インドでは92%に上ったが、日本は33%で最低となった=グラフ=。 同社で健康分野を統括するナンシ-・テュレットさんは「医療水準の高い日本では、病気でないだけでは満足しない人が多く、評価が厳しい」と分析する。不健康の要因には、運動不足を挙げる人が64%と多かった。生活習慣の改善を試みたことのある日本人は73%で、平均の62%を上回った。その理由について「健康を損なう危険を感じた」と説明した日本人は42%と平均の26%を大きく上回ったが、「長期的に健康が改善される」などは平均を下回り、危機感の強さをうかがわせた。ただ、日本では改善を試みた人のうち36%が挫折を経験。平均の50%よりは良い結果だが、理由としては「健康状態に変化が見られなかった」が21%で最も多かった。テュレットさんは、日本で携帯情報機器などの情報技術を健康管理に利用している人のうち、64%が役立ったと感じていることに着目。「日々の変化がわずかずつでも見える、ゲ-ムのように楽しめる健康管理ソフトを広めれば、より生活習慣の改善が図れるのではないか」と提案している。