主食3・主菜1・副菜2 弁当箱で栄養管理
ダイエットで少ししか食べていないのに太ったり、 逆に高齢者が食べているのに低栄養でやせて いく-。こうした悩みを改善するのに、「3・1・2 弁当箱法」がある。カロリ-計算などせずに、 弁当箱を使って適切な食事量や栄養バランスを 知る方法だ。弁当箱法は、体に必要な食事の量や栄養をきちんと 取っているかどうか、弁当箱を一食分の「ものさし」として利用するの が特徴。名古屋学芸大大学院の足立己幸教授と高知大の針谷順 子教授が考案した。両教授は、長年、市販の弁当や料理本などを 基に、弁当に使われる食材や栄養素、調理法、エネルギ-量などの 関連を分析した。その結果、主食(ごはん)、主菜(肉や魚、卵、大 豆などのおかず)、副菜(野菜、キノコ、海藻などのおかず)を3対1 対2の割合で弁当箱に詰めると、弁当箱の容量(㍉㍑)とエネルギ- 量(㌔㌍)の数字がほぼ同じになるのが分かった。割合は、見た目 (表面積)で判断すればよく、この割合だとタンパク質や脂肪を取り 過ぎず、野菜の摂取目標にも近づくなど、理想的な栄養状態になる という。
弁当箱法のル-ルは五つ。①自分に合った弁当 箱を選ぶ(表参照。容量は弁当箱の裏側に書いて ある)②料理の組み合わせは主食3・主菜1・副菜 2の表面積比にする③料理が動かないようにしっか り詰める④(煮物、あえ物、揚げ物など)同じ調理 法の料理が重ならないようにする⑤見た目においしそうで、きれいに詰 めること-だ。 始める前、まずそれまでの自分の食事を弁当箱に詰めてみるのがポイ ント。「主菜が多い」「副菜が少ない」など、弁当を見るだけで食生活の 問題点が浮かび上がってくる。針谷教授は「急に食生活を変えるのは 難しいので、問題点を把握した上で、1ヵ月をめどに徐々に理想に近づ けていってほしい」とアドバイスする。 札幌市は市民向けの栄養指導に、この弁当箱法を活用している。講習 会などの参加者からは「主食が多い」「主菜が少ない」と驚かれることも 多い。北保険センタ-の管理栄養士榊原隆子さんは「現在の食事は、 炭水化物を少なく、脂肪やタンパク質を取りすぎる傾向にある。この方法 なら1日で個人にあった適量が分かるし、栄養計算をしなくてもよいので、 取り組みやすい」と効果を説明する。
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