中原久経、この1192年を境に政所の文書には名前は見当たらない。
1185年に九州にまでも近藤国平とともに廻っている久経。
源義朝の息朝長のあとに、その母(=波多野氏・源朝長は松田殿ともよばれていた)が中原氏に再嫁して設けた子と言われていることから、生まれたのは1145年位ではないだろうか? ちなみに中原親能も母は波多野氏であり、1143年生まれである。もしかすると異母兄弟かもしれないとも思う。
父は中原広季・母は波多野氏の従姉妹という事も考えられる。(広季は、親能の養父・久経の実父かもしれない!)
久経の母は波多野義通の娘・親能は波多野経家の娘である。
大江広元も中原広季が養父となっている。
散位久経、と書かれているので、1192年にはもう職には就いていなかったのかもしれない。
久経、1145年に生まれていれば、1185年40歳。1192年47歳。
そして、1170年あたりに景経、経任が生まれたとすると、景経が74歳で判官になった事となり、ちょっと苦しいかもしれない。
1175年あたりに景経は生まれたか?
さらに、久経の孫と思われる経久が1190年に生まれ、常忍は1216年に生まれたのではないだろうか?(甥で姉の息かもしれない。)
常忍の母が1185年生まれであることはわかっているので、だいたいあっているかもしれない。
勿論もっと早くに結婚し、子をもうけていた可能性も大であるが、始まりは久経が生まれた1145年以降と限定してみた。
中原久経の息たち三人兄弟で、景経・政経・橘に養子に入った経任、だったのではないだろうか?
三左衛門事件は1199年。
その頃、政経は25歳あたり、と考えると、景経・経任の兄弟か、もしくは景経と同一人物か?となりそうである。
というのも、景経1244年に判官となり、1246年関東御家人として 近江国伊香郡 召次案主職 政恒法師が登場する。
これは、景経の事のように思われるのである。
景経、近江国伊香郡富永庄の召次案主であったこと。
判官として推薦してくれたのが広橋経光であり、その妻は妻は「藤原親実の娘」であった。
藤原親実とは、(コトバンクより)
生年:生没年不詳
鎌倉前期の幕府吏僚。明経道の中原忠順の子。評定衆中原師員の叔父。仁治2(1241)年の安芸厳島社神官等申状は,親実が70歳を超えていたことを記す。摂家将軍藤原頼経に仕えた諸大夫で,将軍御所の儀礼や祭祀などの奉行を務めた。確認できる官職は,周防守。文暦2(1235)年,厳島社造営の人事として,周防守護から安芸守護に転任,厳島神社の神主に任ぜられた。寛元2(1244)年には上洛して,六波羅評定衆となる。その後,周防守護に戻り,寛元3年から建長3(1251)年までの在職がみとめられる。建長5年の法勝寺阿弥陀堂供養では,在京人として西二階門を警固した。<参考文献>佐藤進一『鎌倉幕府守護制度の研究』,森幸夫「六波羅評定衆考」(小川信古稀記念論集『日本中世政治社会研究』)
親実と景経は、ほぼ同じ年代であったと思える。その義理の父よりの頼みがあって、広橋経光も動いたのかもしれない。
経光32歳の時である。(中原景経を判官として推してくれた時)
久経ー政経・景経・経任
経任ー経久ー常忍
ではないだろうか?
===*===
いっぽう、越前の気比寺院者の神人であった中原政康は1214年に「「気比大菩薩神奴」(気比神人)を兼ねた養父の跡を継いですでに四〇年も当郡に居住している」と書いている。
養父は、妻の父ではなく、やはり養子先の父親ではないだろうか?
とすると、この時(1214年)にだいたい50歳とすると、1164年あたりに生まれた人物と成る。
または、1214年に60歳あたりと成ると、1154年あたり。
つまり、中原政康と中原政経は、兄弟ではなく、どちらかというと親子ぐらい年が離れていると思われるのだ。
中原政康は日吉神社の神人であったことがわかっている。
伊香郡の高月にある日吉神社の神人の関係とみることもでき、、やはり中原景経周辺の人物なのではないかと思う。
さらに、経任が橘次となっていることも、もしかすると政康と関係しているような気もしている。
探訪比企一族
鎌倉幕府設立の立役者比企一族・真実の旅
西村裕 木村誠
まつやま書房 2018/06
978-4-89623-113-7
と言う本が有りました。
今日アップした西行の不明な点を調べる為ですが、あまりに外が寒いのに薄着で外出して、図書館でもう少し暖を取ろうと郷土資料コーナーで吾妻鏡を読んでいると結構比企や畠山が出てきて喜んでいた所、閉館間際この本を発見しました。コピー時間終了で中身をろくすっぽ読まず、資料請求だけ印刷して来ました。郷土史家の素人研究者かな?
とりあえずご報告を。
拙句
先ず本を積み上げてから冬ごもり
(今、和漢朗詠集、新古今和歌集、俳諧、八雲御集、山家集等が獺祭しています。来週から伊勢物語が。。。)
あらら、お風邪を召されていませんように!
系図の情報は貴重ですし、とてもためになるものでした!
札幌にはこの本はありませんでしたが、ラッキーなことに「乳母の力」という読みたい本が見つかりました。田端泰子さんの。たのしみです。 比企尼登場しています!
伊勢物語!はい!NHKでも!
書名、ありがとうございました!