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好きなことだらけさ…

第12回 世界バレエフェスティバル 全幕特別プロ「ドン・キホーテ」

2009年07月30日 | バレエ

2009年7月29日(水) 18:30開演 東京文化会館

第12回バレエフェスの全幕プロ
東京バレエ団による「ドン・キホーテ」行って来ました。
会場はパネルにしたダンサー達の写真が飾ってあって綺麗でした。





去年の夏にダニール・シムキンお得意の
「モールフーン」と「レ・ブルジョア」は生で観ましたが全幕モノは初です。
今年22歳になるそうですが、とてもその年齢に見えないです。
とにかく若い!小柄なせいもありますが、青年というより少年にしか見えません。

華奢な体でまわるまわる怖いもの知らずの勢いで
余裕かましてジャンプしながらまわるまわる
頭を過ぎったのはジュニアからシニアに移ったばかりの頃の浅田真央。
何のプレッシャーも感じずに、にっこり笑ってクルクル滑ってましたよね。
そして柔軟な体マリア・コチェトコワよりも柔らかい印象でした。
この二人が舞台に並ぶと周りが年寄りに見えますよ。

シムキン君ソロはもうスゴ!と言うほどでしたが
1幕目の片手でのリフトでキープはキツそうでした。
足も腕もプルプルなのが分かるし、2回目はふらついたかな。
体が正面向いてしまいました。
キープの時間が短い分、2幕目はもう少し安定してました。
あと、観ていて全体の流れが走ってる感が・・・
踊りも走ればオケも走る~ともう少し落ち着こうよ。(これが若いって事か!)
2幕目は疾走感はなかったです。
マリア・コチェトコワのグラン・フェッテ、安定感があり軽く回ってましたが、
最後2回転ほど右手側にズレました。オシイ!


東京バレエ団の「ドンキ」は初めてです。
ストーリーはバジルが死んだふりをするシーンを残して
1幕目で殆ど終わってるんですね。
2幕目はそれぞれのヴァリエーションのオンパレード。
フェス向きな感じでした。
群舞はさすがにぴったり揃っていて気持ちいいくらいです。

このキトリとバジルは愛し合ってる二人というより、子供がじゃれ合ってる感じです。
(この二人ですから・・・)
その分、エスパーダがやけに落ち着いた風に見えてしまう。
後藤さんがしっかり踊るのもほぼ初見でした。
う~ん、綺麗に踊っているんですけど、軍人さんぽい切れがなかったかな。
動きがエスパーダにしては柔らかいんですよね。
2幕目はイイ感じになって来たんですけど、何か足りない。
ジーッと観ていて思い至りました。エロさが足りないんです。
エスパーダですよ。女なんか掃いて捨てるほど寄ってくる男でしょ。
後藤さんはノーブル系ですかね。

舞台の色使いが観たことのある「ドンキ」の中では一番スペインぽかったかな。
赤、オレンジ、茶色が基調になっていて情熱の国って感じでした。





話題のシムキン君でフェス一発目華やかな舞台でしたが、客席も驚きでした。
わかっただけでもルシンダ・ダン&ロバート・カラン、
フリーデマン・フォーゲル&マリア・アイシュヴァルト&フィリップ・バランキエヴィッチ、
デヴィッド・マッカテリ、ホセ・カレーニョ、マチュー・ガニオ、(他にもいたかも)
彼等が普通に客席で観てる。
今までも、客席にダンサーがいるのは何度も見ていますが
これほど揃っているのは初です(おそるべしシムキン!)
自分、舞台観たいんだか、客席見たいんだかクラクラしてしまいました。
一番見やすい席にシュツットガルトの面々が座っていたんですが、
バランキエヴィッチ、メガネかけてて座ってるだけなのに超カッコイイ
メガネ萌えだぁーーー





◆主な配役◆

キトリ/ドゥルシネア姫:マリア・コチェトコワ
バジル:ダニール・シムキン
ドン・キホーテ:野辺誠治
サンチョ・パンサ:高橋竜太
ガマーシュ:平野玲
メルセデス:奈良春夏
エスパーダ:後藤晴雄
ロレンツォ:横内国弘


【第1幕】

2人のキトリの友人:乾友子‐佐伯知香
闘牛士:松下裕次、長瀬直義、宮本祐宜、梅澤紘貴、安田峻介、柄本弾、
柄本武尊、森川茉央
若いジプシーの娘:吉岡美佳
ドリアードの女王:田中結子
3人のドリアード:吉川留衣、渡辺理恵、川島麻実子
4人のドリアード:森志織、福田ゆかり、村上美香、阪井麻美
キューピッド:高村順子


【第2幕】

ヴァリエーション1:佐伯知香
ヴァリエーション2:乾友子

協力:東京バレエ学校

指揮:デヴィッド・ガーフォース
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団