前回に続き、女性の服装についてお話しします。
三浦 展(みうら あつし)氏の著書「平成女子図鑑」の中に、興味深いグラフを見つけました。
かつては7割を占めていたスカート派が、30年の時を経て3割にまで減少しているそうです。
氏のデータは、若い女性が集う「渋谷公園通り」に限定されていますが、
オトナの女性が闊歩する銀座通りでも、パンツ姿の方を多く見かけますし、
おばあちゃんの原宿と言われる巣鴨地蔵通りでも、パンツ、いえスラックス姿のご婦人方が散策。
私が子供の頃は、老いも若きも女性はスカートが定番でしたので、時代の流れを感じます。
ところが面接対策講座や面接試験の場では、大多数の方がスカートスーツです。
今どき学校や会社の制服でもない限り、こんなに大勢スカート姿の女性が一堂に会する場は
他にないのではないかと思われるくらい、東京会場を埋め尽くしていたのはスカート派でした。
おそらく普段はパンツで過ごしている方も多いでしょうに、あえてスカートを選んだのは、
やはりスカートの方が、秘書としてエレガントに映ると判断した上での選択でしょう。
ちなみに面接対策講座では、「パンツスーツでも構いませんか?」という質問に対して、
講師の方々は、「振る舞いが粗雑にならないように」と答えていらっしゃいました。
そこで「粗雑」とはどのような振る舞いなのか、スカートの場合と比べてみました。
例)床に落ちた物を拾い集める時、スカートの場合は床に片膝または両膝を着きますが、
パンツの場合、しゃがんだり、または立ったまま拾おうとしませんか?
例)タクシーに乗る時、スカートなら最初に腰を掛け、次に揃えた両脚を車内に入れますが、
パンツだと上半身を屈めて頭から入り、シートを掴みながら奥へと乗り込みませんか?
例)準1級の面接試験では、「挨拶」⇒「報告」⇒「状況対応」と面接官が交代するため、
数10センチずつ横に移動しますが、パンツ姿だとカニさん歩きをしてしまいませんか?
面接試験では、物を拾ったりタクシーに乗り込んだりという動作は行ないませんが、
面接官の皆様には、ちょっとした振る舞いにも「粗雑」をお見通しなのかも知れませんね。
もしパンツスーツで臨むなら、普段からエレガントな振る舞いを意識してみましょう。
おそらく服装が合否に直結することはないのでしょうが、私の個人的な意見としましては、
どちらにしようかと迷っていらっしゃるなら、やはりスカートスーツをお薦めします。
ただし、スカートの方が無難、スカートを履いておけば間違いないというものではなく、
秘書らしいエレガントな仕草を引き立てるアイテムに過ぎないということをお忘れなく。
スカート姿で「粗雑な振る舞い」をしたのでは、幼さやガサツな印象を持たれてしまいます。
スカートの形は、いずれの場でもタイトスカートの方が大多数を占めていました。
甘さを抑えたタイトスカートは、プリーツやギャザー、フレアーよりも、ビジネスの場に、
そしてテキパキと仕事をこなす上級秘書のイメージに、マッチするのかも知れませんね。
そしてタイトスカートなら、物を拾う時にスカートの裾が床につく心配はありませんし、
タクシーの後列中央に座っても、左右の上司にスカートを踏まれずにすみそうです。
そしてカニさん歩きは不可能ですので、自然と横に向きを変えて優雅に移動できるでしょう。
ちなみに私は、準1級の際には濃紺のスカートスーツで臨みましたが、
1級では顔映りを明るくしようと思い、淡いベージュのスカートスーツを選びました。
筆記試験の勉強の合間に、もし合格したら何を着ようかと考える時間は楽しいものでした。
どのような服を選んでも、服に着られることなく服を着こなす振る舞いを身につけましょう。
次回は男性の服装についてお話しいたします。
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