この写真、昔見て、木の扉の上にさばいた刺身を食べるってのに感動に近いものを覚えました。
アラスカ ベーリング海でオヒョウ(エイだとばかり思ってましたが、巨大カレイらしいです)を釣りあげてその場で食す、の構図です。
(↓)オヒョウの後では対照的にすぎて、ずいぶんショボく見えますが、旨いです。のれそれ、あなごの稚魚。
奥は赤貝のひも、右はほっき貝。旬はエライ。赤貝は最近あんまり見なくなったな。
(↓)アボガドってマヨつけたり、いろんな食べ方がありますが、
個人的にはこれが一番旨い喰い方だと思う、海苔とみょうが。
森のバターと言われるアボガド、黒くてよく熟したやつと海苔、醤油は実によくマッチする。
みょうがを乗せるとさっぱり感がアクセントになってさらに風味がよい。
一見ちょっとショボいような遠藤周作(孤狸庵)センセイのいうところの食道楽。食通とはちょっと違うらしい。
珍しくて、旨いもの、食べずに損してるものはないかが気になります。
遠藤周作先生は、40歳を過ぎて狐狸庵の別名でエッセイやら書くようになって、純文学作家から大衆的な人気作家になったようです。
白麻のスーツが長身に似合うフランス帰りの芥川賞作家がステテコ姿や老爺の扮装を好んだりするようになる。
違いのわかる男、とはいきがらない男のことなのか。
そういえば、どうでもいいことですが、洋服の青山とアオキを間違えました。
めずらしく(洋服の)青山なんぞに行きました。
"広告でみたトラベルジャケット、あれガンガン着倒しても気にならないやつでしょ、あれを探しにきた"
って言うと、店の人の顔が、(・・?(・・?(・・?…。
広告まで出してんのに話が通じないって意味不明だな、って思ったらアオキの方だった。
作戦ってわけでもないのですが、
それならアオキに行くわ~、に始まり、
トラベルジャケットっておいくら位の品でしたか、
1万円位かな、ってやってるうちに
元値 3万円位の値札のやつが1万円になった。さすが店長、ひとあし早い単独決行のサマーバーゲン。
遅き日のつもりて遠きむかしかな ~ 蕪村
ほぉ、修学旅行で京都・奈良とはこれまた物好きなことで。(、と関西人なら思うことあるでしょ)
うたヽ寝のさむれば春の日暮れたり ~ 蕪村
狐狸庵センセイが呑んでは口の中を転がしながら愛でた句です。
時の過ぎゆくのは本当に早い、と最近つくづくそう思う。
いつまでも あかつきの桜人だと思ってたら 子どもたちの番になってる。
後書きの解説にこうありました。
~ わたしが吉本さんを読みたくなるのは、その言葉に宿る詩情に触れたいからだ。折り重なる深い水紋を湛える(たたえる)その言葉。
夏目漱石、森鴎外、芥川龍之介に有島武郎、宮沢賢治に太宰治、と、
作家の中に見る父親像を、独特の語り口で評論しています。
氏の語り口は、サイエンスしているようなところがあり、(そういう意味で内田樹さんに近いような似たようなところを感じます)
やはり文士でありながら医者でもあった森 鴎外についての分析が的を得ているように感じました。
~ 傑出したエリートとして人生を歩んだ鴎外は、一方で、ついに自分が何者かを決められなかった(決めなかった)人間でもあった。
父の日に思い出すのはこのような先達のような方々。