コードというのは、ひとつの宇宙みたいなものだと思う。
この曲、Hello Goodbyeには、別世界にさらっていってしまうような、コードの持つ魔力のようなものを感じます。
音が響くだけで、世界観が生まれる、空気が変わる。
~ 意識は次元を跨ぐことができる。
そして、次元を跨ぐような意識(物の見方)が知覚する世界や風景は、今とは違って見えるにちがいない。
(多次元境界仮説/ゴルフィー仮説)
同じ自分が発した言葉であっても、話し言葉と書き言葉では、表現する世界観がまるで違ってくる。
コードや音楽もそう、表現したりコミュニケーションしたりするツールが変わると、
表現する対象や照らし出す場所が変わってゆくから、別の世界が立ち上がるということが起きるのだと思います。
The Beatles - Hello, Goodbye - Studio Quality Restored!!!
さて、コード弾きについての続編です。
C、F、Gのコード弾きから / The ロング アンド ワインディング ロード
ピアノの鍵盤上にコードごとの指の押さえ方などを整理して書き落としていくと、頭がスッキリ整理されるのではないか、と思ったのですが、
鍵盤を模した紙製のキーボードはあっても、五線譜の代わりになるような白地の鍵盤紙なるものはありそうで無いのです。
いくつかピアノのレッスン書をあたってみましたが、3オクターブ程度の範囲を見渡せて、すっきりと無地のピアノ鍵盤の絵すら、なかなか見つからない。
仕方ないので、手元の紙をコピーして使いまわすことに。
( ↓ ) 弾き語りをするコツは、鍵盤を見ずにコードを押さえられること、らしいので、紙製のキーボードを手元に置いておくことに。
コードの形やフォームを、実際の鍵盤上の間隔に合わせて、手になじむように反復練習しよう。
1. 先ずはC,F,Gのコード弾きから。
2. Am(ド、ミ、ラ)はC(ド、ミ、ソ)に似ている。
本の中では、AmをCと同じ1・3・5の指で、5の指だけを移動させれば良いと書いてありましたが、
指のフォームの法則性を見つけようと考えていると、1・2・5の指で弾いたほうが自然なのではということに気がつきました。
先生に聞いてみてもその通りだそうです。そのうえで、2の指がいいのか3の指がいいのかを意識的に選択できるようになると、それはもう上級者なんだとか。
3. 転回形の指使い
ピアノのコード弾きについては、1・3・5の指を鍵盤上で移動させるだけで、あらゆるコードが弾けるかのように勘違いさせるような文章にも出会いますが、そんなに甘くはありません。
実際には、「転回形」といって、コードがキレイにつながるように、音階がつながるように、コードを構成する3音を入れ替えながら弾いていきます。
そうすると、同じC(ド、ミ、ソ)のコードであっても、C(ミ、ソ、ド)とC(ソ、ド、ミ)も、コード進行の流れに合わせて弾き分けていく必要が出てきます。
Cコードはこの形、という風に、コード音を指のフォーム(型)で覚えようというアプローチが間違っていることに気がつきました。
では、コード音の型がまったく存在しないのかというとそんなことはありません。
市販の本のなかには、転回形を意識した具体的な型の覚え方について書いているものを見つけられませんでしたが、
『転回形に共通する指使いのパターンを型にして覚えればよいのだ』、ということに気がつきました。
4. どのコードにも共通する転回形のフォーム(型)を覚える。
この気づきだけでも、この記事の価値はあると思います。
シンプルなはずのコード弾きだったのに、転回形が出てきた時点でこじれたまま、
″指の形だけで覚えるわけにもいかない″とか、″ピアノに慣れ親しんでいけば、いずれ解消されます″、とか言われても、
私のような初学者にはどうも納得できません。
おいおい、ここで置き去りにするなよ、って思う。なので、自分で考えてみることにしました。
こうして書き下してみると、パターンはシンプルです。
1●3●5
1●●3●5
1●2●●5
親指と人差し指、親指と中指、の間隔は伸び縮みしますが、真ん中の指以降(中指・薬指・小指)の間隔は変わらず、1音に指ひとつが対応しています。
こう整理すると、動きとしてシンプルです。
先ほどAm(ド、ミ、ラ)を1●3●●5と弾くように教えていることに対する違和感について書きましたが、3と5の指の間にふたつも音があることへの違和感です。
親指と人差指・中指、のセットなら、若干伸び縮みしてもコントロール可能ですが、
「中指・薬指・小指のセットの間隔」まで伸び縮みする、となると、アタマと指をつなぐ回路の混線は必至、、
混線を回避する、暴れないセットを作っていく発想が必要です。
コード音を指の型(フォーム)で覚える、という発想には限界がありましたが、
転回形のパターンを型(フォーム)として覚えて、あとは鍵盤の音階上を行き来させてやる、
これならシンプルです。覚える型は上の3つです。
( ↓ ) ピアノを覚えていく工程表です。
先生に書いてもらったLet it beの譜面を「この一曲」にしながら、The long and winding roadをもう一曲にしながら、がんばっていきましょう。
まだ第一段階でした。。
転回形のところで、あやうく溺れそうになりましたが、ついていけそうです。
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