Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

GW特別企画(4)食、神。

2012-05-01 00:15:00 | コラム
「―黒柳さんと同世代といったら、なんだか僕が損をしそうだけど(笑)、そんな、なんとかのペチコートだとか髪飾りとかじゃなくて、アメリカの映画って、でっかい冷蔵庫が出てくるでしょう。それに、たっぷりとしたサンドイッチとか。我々の世代は、ああなりたい、ああなりたいという思いで頑張ってきたんじゃないですかね」(筑紫哲也)

というわけで今宵のテーマは、映画のなかの食。

そのなかでも「高価過ぎて、味さえ想像出来ないもの」ではなく、
「きのうも食べたけれど、また食べたくなった」と思える、日常生活で「よく口にするもの」に限定してみた。

実際、そのほうが食欲に訴えかけてくると思うのだよね。
高価なものだと鑑賞後に食べられるわけもなく欲求は残るが、「よく口にするもの」であれば、その日の晩飯にする可能性が「かなり」高いから。


リストを眺めると、そのほとんどがジャンクフードであることに気づく。

所詮、自分なんてジャンクなキチガイさ。
キチガイには、ミシュランよりジャンクが相応しい。

早死にする?

かもしれないが、精進料理で長生きするより、ジャンク喰らって早死にするほうを選びますよ。
せっかくの? キチガイなんだから。


(1)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)

ショートケーキ。

ケーキを差し出せば、彼女は身体を差し出してくれる―少年の性欲と食欲の葛藤が、胸に迫る。
エンニオ・モリコーネの音楽がまた、腹立たしいほどにマッチしている。

(2)『コブラ』(86)

フライドポテト。

スタローンの当時のハニー、ブリジッド・ニールセンが「大量のケチャップ」をまぶして? 食べている。
まだマクドナルドのポテトを味わったことがなかった高校生の自分は、このシーンを観て、上京後の最初の食事は(マックの)ポテトと決めた。

ケチャップは、つけなかったけれど。

(3)『花様年華』(2000)

(容器に入れて持ち歩くタイプの)ラーメン。

マギー・チャンが、ひとり寂しく、切なく? 食べる。

なんか、すげー色っぽくてゾクゾクした。

(4)『トゥルー・ロマンス』(93)

ハンバーガー。

ハニーのヒモを射殺したあと、主人公のクリスチャン・スレーターが頬張って曰く「こんな美味いハンバーガーは、初めてだ」。

映画的な台詞であり、しかもほんとうに美味そう。
さらにいえばこのあと、ヒロインにキスされるのだから最高にハッピーじゃないかっ。

(5)『七人の侍』(54)

米。

勘兵衛(志村喬)曰く「この米、おそろかには食わぬぞ」。

象徴的な台詞だが、自分が炊いた米の3倍は美味そうに見える。

(6)『ガンモ』(97)…トップ画像

スパゲティ。

パスタではなく、あくまでもスパゲティ。
なぜって、風呂のなかでスパゲティを食す少年が「スパゲティ!」と、いっているのだから。

(7)『メジャーリーグ』(89)

ケンタッキーのフライドチキン。

これは変化球。
ブードゥー教の強打者セラノは、まじないをしてから試合に臨む。
そのために「生贄」としての「鶏」がほしいというのだが、リーダーのテイラーはフライドチキンを用意し「これで代用しろ」という。

笑った。

(8)『デーヴ』(93)

サンドイッチ。

ニセモノ大統領のケビン・クラインが、ホンモノ・ファーストレディのシガニー・ウィーバーに特製サンドイッチをプレゼント。

「中身は?」
「内緒だ」

スマートな会話だなぁと思う。

(9)『グッドフェローズ』(90)

カツレツ。

ドラッグをさばきつつ、料理までやってのける悪徳主人公。

「料理とドラッグの売買、どちらにも等しく価値があると思っている。そこが面白いだろう」とは、スコセッシのことば。

(10)『ブラック・レイン』(89)

うどん。

高倉健がすすり、それを見たアンディ・ガルシアが「ヌードルス? 美味そうだな」と話しかける。

オーラを完全に消し、単なる中年刑事と化した健さんのすすりかた、確かに美味そう。


この主題歌、すごく好き。





…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『GW特別企画(5)Z.O.O.』
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月、巻頭言。

2012-05-01 00:12:00 | コラム
いま黄金週間の真っ最中であるし、今月中旬からはカンヌ映画祭が開催―というわけで、5月は映画の月です。

まぁ自分にとっては、毎月が毎日が映画のためにあるようなものですが。

それが傑作にしろ駄作にしろ、受け手であることの幸福を感じる日々ではありますが、
そろそろ? 送り手にならねば……という思いは、それこそやっぱり毎日感じています。


というわけで。

映画を浴びつつ、それでいて自慰も忘れず、
しっかと脚本を書く―もう少し自分をいじめなきゃな、追い込まなきゃな、、、と感じる38歳の青春? なのでした。


~「現時点における、本年の良質映画」~

※新規
『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』
『別離』
『アーティスト』
『ル・アーヴルの靴みがき』
『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
『オレンジと太陽』
『キリング・フィールズ 失踪地帯』
『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス』
『裏切りのサーカス』

(順不同)
『50/50』
『ハードロマンチッカー』
『ヒミズ』
『サラの鍵』
『CUT』
『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
『無言歌』
『永遠の僕たち』
『灼熱の魂』
『けいおん!』
『デビルズ・ダブル』
『アニマル・キングダム』
『J・エドガー』
『キツツキと雨』
『ドラゴン・タトゥーの女』
『預言者』
『東京プレイボーイグラブ』
『メランコリア』
『ポエトリー アグネスの詩』
『アリラン』
『ピープルVSジョージ・ルーカス』
『TIME/タイム』
『マリリン 7日間の恋』
『少年と自転車』
『RIVER』
『DOCUMENTARY of AKB48 show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』 
『SHAME―シェイム―』
『ヒューゴ』
『ドライヴ』
『KOTOKO』


【今月のスケジュール】

★本日・・・5月、巻頭言。/GW特別企画(4)食、神。
☆2日・・・GW特別企画(5)Z.O.O.
★3日・・・GW特別企画(6)BODY
☆4日・・・GW特別企画(7)FIRE
★5日・・・GW特別企画(8)MUSE
☆6日・・・GW特別企画(9)re-peat
★7日・・・夢の殺人者
☆8日・・・怒れる牡牛の物語

~ロンド形式連載~

(1)にっぽん男優列伝・・・月6~7回。木村拓哉さんから。
(2)初体験 リッジモント・ハイ・・・週1~2回
(3)カウパー激情・劇場・・・週1回
(4)シネマしりとり「薀蓄篇」・・・週1回

では皆さん、お楽しみに。

…………………………………………

~12年4月度のコラム一覧~

1日…4月、巻頭言/2D VS 3D、日米で大きな差が出ちゃった。どうするね?
2日…ドロンジョーヌより多香美
3日…舌を出せっ!!
4日…古参者と新参者
5日…怒れる牡牛の物語
6日…線引きが分からない
7日…にっぽん男優列伝(151)北村一輝
8日…にっぽん男優列伝(152)北村総一朗
9日…距離感だよ、距離感

10日…初体験 リッジモント・ハイ(1)
11日…初体験 リッジモント・ハイ(2)
12日…初体験 リッジモント・ハイ(3)
13日…好感と悪感
14日…トラビスは、憤慨する。
15日…シネマしりとり「薀蓄篇」(1)
16日…シネマしりとり「薀蓄篇」(2)
17日…ミザりる
18日…佳織とフランティック
19日…ユーレイよりパンツが見たい

20日…カウパー激情・劇場(1)
21日…小僧は、待ってるぜ。
22日…ほんとうは折ってやりたい、、、けれども
23日…にっぽん男優列伝(153)きたろう
24日…にっぽん男優列伝(154)木下ほうか
25日…にっぽん男優列伝(155)木村功
26日…10枚あれば、生きていける
27日…あいのうた
28日…GW特別企画(1)裁判という舞台劇
29日…GW特別企画(2)スカイ、ハイ
30日…GW特別企画(2)ばく、おん!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする