「―黒柳さんと同世代といったら、なんだか僕が損をしそうだけど(笑)、そんな、なんとかのペチコートだとか髪飾りとかじゃなくて、アメリカの映画って、でっかい冷蔵庫が出てくるでしょう。それに、たっぷりとしたサンドイッチとか。我々の世代は、ああなりたい、ああなりたいという思いで頑張ってきたんじゃないですかね」(筑紫哲也)
というわけで今宵のテーマは、映画のなかの食。
そのなかでも「高価過ぎて、味さえ想像出来ないもの」ではなく、
「きのうも食べたけれど、また食べたくなった」と思える、日常生活で「よく口にするもの」に限定してみた。
実際、そのほうが食欲に訴えかけてくると思うのだよね。
高価なものだと鑑賞後に食べられるわけもなく欲求は残るが、「よく口にするもの」であれば、その日の晩飯にする可能性が「かなり」高いから。
リストを眺めると、そのほとんどがジャンクフードであることに気づく。
所詮、自分なんてジャンクなキチガイさ。
キチガイには、ミシュランよりジャンクが相応しい。
早死にする?
かもしれないが、精進料理で長生きするより、ジャンク喰らって早死にするほうを選びますよ。
せっかくの? キチガイなんだから。
(1)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)
ショートケーキ。
ケーキを差し出せば、彼女は身体を差し出してくれる―少年の性欲と食欲の葛藤が、胸に迫る。
エンニオ・モリコーネの音楽がまた、腹立たしいほどにマッチしている。
(2)『コブラ』(86)
フライドポテト。
スタローンの当時のハニー、ブリジッド・ニールセンが「大量のケチャップ」をまぶして? 食べている。
まだマクドナルドのポテトを味わったことがなかった高校生の自分は、このシーンを観て、上京後の最初の食事は(マックの)ポテトと決めた。
ケチャップは、つけなかったけれど。
(3)『花様年華』(2000)
(容器に入れて持ち歩くタイプの)ラーメン。
マギー・チャンが、ひとり寂しく、切なく? 食べる。
なんか、すげー色っぽくてゾクゾクした。
(4)『トゥルー・ロマンス』(93)
ハンバーガー。
ハニーのヒモを射殺したあと、主人公のクリスチャン・スレーターが頬張って曰く「こんな美味いハンバーガーは、初めてだ」。
映画的な台詞であり、しかもほんとうに美味そう。
さらにいえばこのあと、ヒロインにキスされるのだから最高にハッピーじゃないかっ。
(5)『七人の侍』(54)
米。
勘兵衛(志村喬)曰く「この米、おそろかには食わぬぞ」。
象徴的な台詞だが、自分が炊いた米の3倍は美味そうに見える。
(6)『ガンモ』(97)…トップ画像
スパゲティ。
パスタではなく、あくまでもスパゲティ。
なぜって、風呂のなかでスパゲティを食す少年が「スパゲティ!」と、いっているのだから。
(7)『メジャーリーグ』(89)
ケンタッキーのフライドチキン。
これは変化球。
ブードゥー教の強打者セラノは、まじないをしてから試合に臨む。
そのために「生贄」としての「鶏」がほしいというのだが、リーダーのテイラーはフライドチキンを用意し「これで代用しろ」という。
笑った。
(8)『デーヴ』(93)
サンドイッチ。
ニセモノ大統領のケビン・クラインが、ホンモノ・ファーストレディのシガニー・ウィーバーに特製サンドイッチをプレゼント。
「中身は?」
「内緒だ」
スマートな会話だなぁと思う。
(9)『グッドフェローズ』(90)
カツレツ。
ドラッグをさばきつつ、料理までやってのける悪徳主人公。
「料理とドラッグの売買、どちらにも等しく価値があると思っている。そこが面白いだろう」とは、スコセッシのことば。
(10)『ブラック・レイン』(89)
うどん。
高倉健がすすり、それを見たアンディ・ガルシアが「ヌードルス? 美味そうだな」と話しかける。
オーラを完全に消し、単なる中年刑事と化した健さんのすすりかた、確かに美味そう。
この主題歌、すごく好き。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『GW特別企画(5)Z.O.O.』
というわけで今宵のテーマは、映画のなかの食。
そのなかでも「高価過ぎて、味さえ想像出来ないもの」ではなく、
「きのうも食べたけれど、また食べたくなった」と思える、日常生活で「よく口にするもの」に限定してみた。
実際、そのほうが食欲に訴えかけてくると思うのだよね。
高価なものだと鑑賞後に食べられるわけもなく欲求は残るが、「よく口にするもの」であれば、その日の晩飯にする可能性が「かなり」高いから。
リストを眺めると、そのほとんどがジャンクフードであることに気づく。
所詮、自分なんてジャンクなキチガイさ。
キチガイには、ミシュランよりジャンクが相応しい。
早死にする?
かもしれないが、精進料理で長生きするより、ジャンク喰らって早死にするほうを選びますよ。
せっかくの? キチガイなんだから。
(1)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)
ショートケーキ。
ケーキを差し出せば、彼女は身体を差し出してくれる―少年の性欲と食欲の葛藤が、胸に迫る。
エンニオ・モリコーネの音楽がまた、腹立たしいほどにマッチしている。
(2)『コブラ』(86)
フライドポテト。
スタローンの当時のハニー、ブリジッド・ニールセンが「大量のケチャップ」をまぶして? 食べている。
まだマクドナルドのポテトを味わったことがなかった高校生の自分は、このシーンを観て、上京後の最初の食事は(マックの)ポテトと決めた。
ケチャップは、つけなかったけれど。
(3)『花様年華』(2000)
(容器に入れて持ち歩くタイプの)ラーメン。
マギー・チャンが、ひとり寂しく、切なく? 食べる。
なんか、すげー色っぽくてゾクゾクした。
(4)『トゥルー・ロマンス』(93)
ハンバーガー。
ハニーのヒモを射殺したあと、主人公のクリスチャン・スレーターが頬張って曰く「こんな美味いハンバーガーは、初めてだ」。
映画的な台詞であり、しかもほんとうに美味そう。
さらにいえばこのあと、ヒロインにキスされるのだから最高にハッピーじゃないかっ。
(5)『七人の侍』(54)
米。
勘兵衛(志村喬)曰く「この米、おそろかには食わぬぞ」。
象徴的な台詞だが、自分が炊いた米の3倍は美味そうに見える。
(6)『ガンモ』(97)…トップ画像
スパゲティ。
パスタではなく、あくまでもスパゲティ。
なぜって、風呂のなかでスパゲティを食す少年が「スパゲティ!」と、いっているのだから。
(7)『メジャーリーグ』(89)
ケンタッキーのフライドチキン。
これは変化球。
ブードゥー教の強打者セラノは、まじないをしてから試合に臨む。
そのために「生贄」としての「鶏」がほしいというのだが、リーダーのテイラーはフライドチキンを用意し「これで代用しろ」という。
笑った。
(8)『デーヴ』(93)
サンドイッチ。
ニセモノ大統領のケビン・クラインが、ホンモノ・ファーストレディのシガニー・ウィーバーに特製サンドイッチをプレゼント。
「中身は?」
「内緒だ」
スマートな会話だなぁと思う。
(9)『グッドフェローズ』(90)
カツレツ。
ドラッグをさばきつつ、料理までやってのける悪徳主人公。
「料理とドラッグの売買、どちらにも等しく価値があると思っている。そこが面白いだろう」とは、スコセッシのことば。
(10)『ブラック・レイン』(89)
うどん。
高倉健がすすり、それを見たアンディ・ガルシアが「ヌードルス? 美味そうだな」と話しかける。
オーラを完全に消し、単なる中年刑事と化した健さんのすすりかた、確かに美味そう。
この主題歌、すごく好き。
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明日のコラムは・・・
『GW特別企画(5)Z.O.O.』