Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

800万の死にざま

2013-06-05 00:15:00 | コラム
10傑シリーズの最後は、映画で描かれる死について。

そのなかでも、突発的な死ではなく、覚悟を持った死というか、もちろん自死も含まれるわけだが、それだけでなく、
たとえば刺された直後とか、あるいは撃たれる直前とか、そうした場面における言動から、そのキャラクターのイキザマ/シニザマが見えてくるという、そんな描写が光る映画を選出。

分かり易くいえば、ジーパン刑事の「なんじゃこりゃー!」とか、ネロとパトラッシュの最期とか。

だから衝撃的な死として確実に上位に入る、ボニーとクライドや、ワイルドバンチな連中は含まれない。


ちなみにきょうのタイトルは、同名映画(86)から拝借したもの。
オリバー・ストーンが脚本を担当したことで知られる、通好みのサスペンス映画である。


では、いってみよう。


(1)ランバ・ラル、『機動戦士ガンダム』(79…トップ画像)

手榴弾で自害、最期のことばは「戦いに敗れるとは、こういう事だ」。

アニメシリーズだが、映画にもなっているので特別に選出。

(2)カラス神父(ジェイソン・ミラー)、『エクソシスト』(73…文末動画参照)

悪魔を道連れにダイブ。

そーとーな覚悟が要ったはず。

(3)セルマ(ビョーク)、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)

泣き崩れるが、やがて・・・。

舞台劇のような背景のなかで、死刑に処せられる。

観た直後は「こんな展開、あるか!」と突っ込んだが、いまは「けっこう、あり得る話かも・・・」なんて思ったり。

(4)西(ビートたけし)、『HANA-BI』(98)

奥さんの「ありがとう、ごめんね」を合図に引き金を引く。

銃声だけというのも、余韻を残して素晴らしい演出。

(5)ニック(クリストファー・ウォーケン)、『ディア・ハンター』(78)

親友に「かつての」笑顔を見せた直後、銃弾が直撃。

あまりにも、切ない。

(6)クリフォード・ウォリー(デニス・ホッパー)、『トゥルー・ロマンス』(93)

そんな男ウォーケンが、本作では出自を馬鹿にした元警官を撃つ。
撃たれるほうも肝が据わっていて、殺されることを覚悟したうえで彼を侮辱したのだった。

(7)おさん(香川京子)、『近松物語』(54)

不義密通により刑場に引かれていくヒロインの、瞳の力強さといったら!!

(8)T-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)、『ターミネーター2』(91)

「ひとが泣く理由が、なんとなく分かった」なんていいながら、マシーンは溶けていく。

(9)レフティ(アル・パチーノ)、『フェイク』(97)

直接的に死が描かれるわけではないが、とてもこころに残るので特例扱い。

「ドニーに伝えてくれ。お前だから、許せるって」

妻にそういい、処刑を覚悟して家を出る「しがない」ヤクザ。

(10)ロイ(ルトガー・ハウアー)、『ブレードランナー』(82)

主人公を助けて? 息絶えるのは、人間ではなくレプリカントだった。

ハリソン・フォードがこの作品を嫌いだとするのは、よく分かる。
印象に残るのは、「すべて」レプリカントなのだもの。

尤も「デッカード=ハリソンはレプリカント」説っていうのも根強いのだけれど。


※この曲が流れるタイミングが「絶妙に外されていて」見事




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明日のコラムは・・・

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コメント (1)
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