まりーごーる「ど」→「ど」るふらんぐれん(ドルフ・ラングレン)
スタローン(以下、彼の愛称であるスライと表記)って意固地だな、そこがいいんだけれどな・・・と、彼の最新作『バレット』(2013)を観て思った。
ひたすらアクション。
飽きられてもアクション。
肉体派、ここにあり。
確かにちょっとだけ浮気をして、コメディやシリアス劇にも挑戦した。
けれどもコメディは誰も笑ってはくれなかったし、批評面では悪くなかった『コップランド』(97)はしかし、興行面では惨敗だった。
『バレット』は、哀しくて脱糞してしまうほど客が入っていなかった。
同じ内容の映画が80年代に公開されたとしたら、おそらく「そこそこ」の動員を記録していたはずで、時代って怖いな、、、なんて。
CGが一般映画にも使用され始めた10年くらい前―肉体派俳優も彼らを支持するファンも、ちょっとだけ焦りを感じていた。
「仕事、なくなるんじゃね?」と。
実際そうなりかけたが、持ち堪えた。
すごいことだと思う。
スライやシュワ氏でさえ安泰とはいえないキャリア作りが続く。
二番手とされるジャン=クロード・ヴァン・ダムやスティーブン・セガール、そしてドルフ・ラングレンの不安や葛藤はいかばかりか。
スライが監督を手がけた『エクスペンダブルズ』のシリーズ(2010~)は、だから「俺たち、やれるだけやってやるぜ!」という闘争宣言なのだと思う。
さて、ラングレンについて。
スウェーデン出身の、現在55歳。
肉体に目が行き過ぎて、ぜんぜんそんな風には思えないが、とっても頭がいい。
母国語のほかに英語やドイツ語、空手をやっていたこともあり日本語も話す。
空手の腕前は大山倍達が注目するほどで、うまいこと時代がリンクしていれば、ひょっとしたら『K-1』の世界でも活躍していたかもしれない。
そうしたキャリアがスライの目に留まり、『ロッキー4』(85)のイワン・ドラゴ役に大抜擢。
この映画の真の見どころは「そっくりに過ぎるゴルバチョフ」だと思っているのだが、ラングレンも不器用ながら頑張っていた。
以降、アクション映画だけに特化したキャリアを目指し・・・
『レッド・スコルピオン』(88)、『パニッシャー』(89)、『ユニバーサル・ソルジャー』(92)、『JМ』(95)などに出演。
どれも同じ演技・・・といったらそれまでだが、身体のキレはさすがだと思った。
2004年、『ディフェンダー』で監督業に進出。
荒削りというのが「褒めことば」になるほど荒い創り(笑)ではあったものの、これ以降も監督をやめなかったところをみると、ラングレンは本気なのである。
『エクスペンダブルズ』で再びスライと共演、
ジェイソン・ステイサムのような新世代のスター、格闘技界の英雄ランディ・クートゥア、ミッキー・ロークやブルース・ウィリスといった面子のなかで「ぜんぜん霞んでいない」ということは、彼の野心がスクリーンを燃やしているってことなんだと思う。
・・・と、いろいろ書いたが、好きか嫌いかでいうと、じつはあんまり好きな俳優さんではない。
ではないが、努力や野心は買いたいし、そういうものを評価する世の中であってほしいなと。
なんか最近、ちょっとでも気に入らないことがあると叩かれる世の中じゃない?
たいしたことないことでもさ。
そういうギスギス感で充満した世界には、大味だがダイナミックな肉体派のアクション映画は効果があると思うんだ。
※古いが、たいへん味のある予告編
次回のしりとりは・・・
どるふらんぐ「れん」→「れん」たるびでお。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『ひどいネーミングの王者を決めよう』
スタローン(以下、彼の愛称であるスライと表記)って意固地だな、そこがいいんだけれどな・・・と、彼の最新作『バレット』(2013)を観て思った。
ひたすらアクション。
飽きられてもアクション。
肉体派、ここにあり。
確かにちょっとだけ浮気をして、コメディやシリアス劇にも挑戦した。
けれどもコメディは誰も笑ってはくれなかったし、批評面では悪くなかった『コップランド』(97)はしかし、興行面では惨敗だった。
『バレット』は、哀しくて脱糞してしまうほど客が入っていなかった。
同じ内容の映画が80年代に公開されたとしたら、おそらく「そこそこ」の動員を記録していたはずで、時代って怖いな、、、なんて。
CGが一般映画にも使用され始めた10年くらい前―肉体派俳優も彼らを支持するファンも、ちょっとだけ焦りを感じていた。
「仕事、なくなるんじゃね?」と。
実際そうなりかけたが、持ち堪えた。
すごいことだと思う。
スライやシュワ氏でさえ安泰とはいえないキャリア作りが続く。
二番手とされるジャン=クロード・ヴァン・ダムやスティーブン・セガール、そしてドルフ・ラングレンの不安や葛藤はいかばかりか。
スライが監督を手がけた『エクスペンダブルズ』のシリーズ(2010~)は、だから「俺たち、やれるだけやってやるぜ!」という闘争宣言なのだと思う。
さて、ラングレンについて。
スウェーデン出身の、現在55歳。
肉体に目が行き過ぎて、ぜんぜんそんな風には思えないが、とっても頭がいい。
母国語のほかに英語やドイツ語、空手をやっていたこともあり日本語も話す。
空手の腕前は大山倍達が注目するほどで、うまいこと時代がリンクしていれば、ひょっとしたら『K-1』の世界でも活躍していたかもしれない。
そうしたキャリアがスライの目に留まり、『ロッキー4』(85)のイワン・ドラゴ役に大抜擢。
この映画の真の見どころは「そっくりに過ぎるゴルバチョフ」だと思っているのだが、ラングレンも不器用ながら頑張っていた。
以降、アクション映画だけに特化したキャリアを目指し・・・
『レッド・スコルピオン』(88)、『パニッシャー』(89)、『ユニバーサル・ソルジャー』(92)、『JМ』(95)などに出演。
どれも同じ演技・・・といったらそれまでだが、身体のキレはさすがだと思った。
2004年、『ディフェンダー』で監督業に進出。
荒削りというのが「褒めことば」になるほど荒い創り(笑)ではあったものの、これ以降も監督をやめなかったところをみると、ラングレンは本気なのである。
『エクスペンダブルズ』で再びスライと共演、
ジェイソン・ステイサムのような新世代のスター、格闘技界の英雄ランディ・クートゥア、ミッキー・ロークやブルース・ウィリスといった面子のなかで「ぜんぜん霞んでいない」ということは、彼の野心がスクリーンを燃やしているってことなんだと思う。
・・・と、いろいろ書いたが、好きか嫌いかでいうと、じつはあんまり好きな俳優さんではない。
ではないが、努力や野心は買いたいし、そういうものを評価する世の中であってほしいなと。
なんか最近、ちょっとでも気に入らないことがあると叩かれる世の中じゃない?
たいしたことないことでもさ。
そういうギスギス感で充満した世界には、大味だがダイナミックな肉体派のアクション映画は効果があると思うんだ。
※古いが、たいへん味のある予告編
次回のしりとりは・・・
どるふらんぐ「れん」→「れん」たるびでお。
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明日のコラムは・・・
『ひどいネーミングの王者を決めよう』