Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

ブルマーと靴下とあたし

2014-02-04 00:10:00 | コラム
毎年、誕生日には誕生日に経験してきた「色恋的な」エピソードをコラムに綴る―ということを10年くらいつづけてきたのだが、2月4日の出来事だけに限定するのは、さすがに限界で。

そもそもがモテ野郎というわけではないし。

だから今年は、2月4日「前後」に起こった出来事をコラムにしてみる。
いまから13年くらい前、自分が26、27歳だったころの話である。

当時の自分は、東電所有の電柱に貼られているビラ―主に風俗、不動産、消費者金融―を剥がすという、地味っちゃあ地味なアルバイトをしていた。
現在は市ごとに条例などが作られたおかげで随分とキレイになったが、みんな10年くらい前を思い出してごらん、電話ボックスや電柱にピンクビラの類が貼られまくっている地域があったでしょう。
通称ピンク通りなんつって。

当時からザーメンキチガイを自称していたけれど、そんな自分だってひどいありさまだなぁ、、、なんて思っていたよ。
景観がどうこうというより、それが通学路だったりしてさ、なんというか露骨に過ぎるじゃないかと。

だから、仕事としては地味だったが、やりがいはあった。自分らがこの町をキレイにしているのだ―なんて。
ただ敵もこっちの動きを予測しており、剥がした翌日に新しいビラを「強力糊」を駆使して貼りつけていくんだけどね!!

イタチゴッコとは、まさにこのことだろう。

そのときに剥がした風俗店のビラがケッサクだった―「デリバリーヘルス やまとなでシコシコ」―という話は、随分前にも書いた気がする。


さて。
「やまとなでシコシコ」ではなかったが、ビラ剥がしに苦戦しながらも興味を引かれるビラを発見、キレイに剥がしたそれをポケットに突っ込み仕事をつづける自分。

その日の勤務を終え、帰宅。

あすは自分の誕生日だ。
彼女と別れたばっかりだし、寂しいバースデーになりそうだなぁ。

ポケットからくしゃくしゃになったビラを取り出し、煽り文句に何度も目を通す。

「オプション充実! ブルマーの色も選べるよ!!」

自分、これに反応してビラを持ち帰ったのである。

色のほうではなく、ブルマーにね。
だってブルマーの色は、紺に決まっているじゃないか。エンジとか、絶対ペケだもの!!

力説すればするほどヘンタイが強調されるが、それは事実だから気にしないことにして話を進める。


ふだんは右手があれば充分、しかし誕生日にひとりなのはやっぱり寂しい。
というわけで、そのデリヘルに電話をした。(誕生日「前夜」だけど)

ブルマー&ルーズソックスのオプションをつけて。
受けてくれるかどうかは分からないが、「ロリっぽい子をお願いします」というリクエストもつけて。

指定時間まで、あと30分。
床の雑巾がけなんかしちゃったりして。
数分で効果出るわけないのに、筋トレなんかしちゃったりして。

デリヘル初体験だったんだよ、許して? くれ。

20時、A子ちゃん到着。
「これ以上の子は居ない」と絶賛出来るほどの、理想的な女子だった。

ロリだし。
「やや」ぽっちゃりだし。
甘い声だし。

「そのスカートめくると、もうブルマー?」

そう問うと、彼女はゆっくりスカートをめくってみせた。

「こういう感じで、よかった?」

ザ・紺! のブルマーである。

「うん、完璧完璧」


・・・・・・・・・・・・・・・コトの最中・・・・・・・・・・・・・・・


アレコレを終えても時間が余ったので、フリートーク。

「あと3時間で自分、ひとつ歳を取る」
「わー、誕生日割引き、あったのに!!」
「いいよいいよ、これだけサービスしてもらったら」

なに格好つけてんだザーメンキチガイめ。

「じゃ、サービスでチュ~してあげる」

チュ~してもらって、ゴキゲンな自分。

「これさ、敢えて聞いてみるんだけど」
「ん?」
「(苦笑)ブルマーって、もらえたりするの?」
「いま身に着けていたやつを?」
「(頷く)」
「・・・う~ん、初めてのリクエストだけど、たぶん大丈夫じゃないかな」
「いま、ヘンタイめ! と思ったでしょ」
「うん、思った(笑う)」

そんなわけで、ブルマーをもらった。
彼女は「こんなのでよかったら、、、」といい、ルーズソックスまでくれた。

いい子だねぇ。
自分、ヘンタイだねぇ。


帰り際に電話番号の交換を切り出したのはA子ちゃんのほうだった。

「つぎにも指名してほしいからじゃないよ。お兄さん、面白いから、あたしが休日の日、来ることは出来ないけど、テレホンエッチだったら付き合ってあげる」
「あんまりそこらへんには興奮しないんだよなぁ」
「テレホンエッチ?」
「うん」
「それはたぶん、相手がヘタだったんじゃない?」
「あぁ、そういうこともあるか」
「そうだよ、こんど、あたしで試してみなよ」


翌日、つまり誕生日当日の夜―。

ケンタッキーを15ピースくらい喰い散らかしていると、A子から電話があった。

「はい?」
「誕生日、おめでとー!!」
「(苦笑)ありがと」
「あたしのブルマーで、イケナイコトしてくれた?」
「もったいなくてさ、まだ、なにもしてない」
「ちがうでしょ、あたしの電話、待ってたんでしょ。ブルマーと声でテレホンエッチするつもりで」
「(笑う)ノリノリだね、呑んでるの?」
「少しだけ。…ねぇ、しようよ。してみようよ」

悪い気はしないねぇ、女子に迫られるのは。
そうかモテ男子は、毎晩こんな感じで迫られるのだな、畜生!! なんてことも思った。


結論をいうと、たいへん気持ちよかった。

以降、夏くらいまでのあいだに20回くらいはエッチしただろうか、テレホンで。ブルマーで。ルーズソックスで。


これだけつづけば恋愛関係に発展しそうなものだが、そうならないところが世の面白いところというか、自分らしいというか。


そのブルマー? ルーズソックス?

さすがに捨てたがな。
未だ持っていたら、それこそ末期症状ですがな。

ん?

すでに末期症状じゃねぇか?

放っておけバカヤロウ。


※こんな内容なので、歌はこれでいこう。

♪ 自分は蛆虫 ♪ という歌である。

しかも、彼女のカバーで。




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明日のコラムは・・・

『ナチュラルハイとオーバードース ~追悼、フィリップ・シーモア・ホフマン~』

コメント (1)
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