Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(68)

2014-02-27 00:30:00 | コラム
がんばっていきまっしょ「い」→「い」んでぃじょーんず(インディ・ジョーンズ)

黒澤にとっての「のびのびと、楽しく創った」作品が『用心棒』(61)だとすると、
スピルバーグにとってのそれは、まちがいなく『インディ・ジョーンズ』シリーズ(81~2008)だろう。

宇宙人を描いたらルーカスのほうが巧いし、恐竜を描いたら(彼の本質であろう)サディズムが必要以上に発揮されてしまう。
スピルバーグにとって「ちょうどいい」のは、蛇と女に弱い冒険家の物語だと思う。

個人的に楽しめた順に並べると・・・

『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(84)
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(81)
『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(89)
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008)

・・・だろうか。

物語としては『失われたアーク』がいちばんだろう、ユーモアのブレンド完成度でいったら『最後の聖戦』、はっきりと失敗作といえるのは『クリスタル・スカルの王国』か。
『魔宮の伝説』をいちばん好きだとする理由は、前半の過剰なサービス精神というか、物語そっちのけで、ひたすら危機一髪な展開を用意していくという演出。

そもそもオープニングからして、無駄に豪華だし




面白いというか、スピルバーグのセンスを「?」と思ってしまうのが、シリーズ全体をとおして「ヒロインが、う~~~ん・・・」なところ。

『失われたアーク』『クリスタル・スカルの王国』のカレン・アレンは(名前の割には)可憐とはいえないし、
『魔宮の伝説』のケイト・キャプショーは肉感的で美味しそうだが、顔は…だし、
『最後の聖戦』のアリソン・ドゥーディは化粧美人・・・う~~~ん。


まぁ、これは自分の趣味である―ことを前提として書くけど、
70年代のハリウッドを牽引した大監督たち、スピルバーグもルーカスもコッポラも、スコセッシ―『タクシードライバー』(76)だけは別として―も、女優のキャスティングに関してはA級じゃないと思うことが「よく」ある。
唯一「いいね!」と思ったのが、女優をイヤらしく撮ることに長けているブライアン・デ・パルマのキャスティング。

ナンシー・アレンにエイミー・アーヴィング、メラニー・グリフィス、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド・・・みんな、最高にイヤらしかったものなぁ!!

話を戻して。
女優はともかく、インディ=ハリソン・フォードというキャスティングは抜群。
個人的にはハン・ソロより似合っていると思うし。

インディの肩書きは冒険家ではなく、考古学者。
大学で教鞭をとる―暇なんてあるのか、、、とも思うが、『失われたアーク』などでは、きっちりと講義シーンが描かれている。
トレードマークの帽子や蛇嫌いになったエピソードは『最後の聖戦』の冒頭に登場、少年期のインディをリヴァー・フェニックスが好演している。

蛇は「単に嫌い」というだけだが、ナチスに関しては「ヘドが出るほど嫌い」らしい。
そう繰り返して発するインディだが、偶然にもヒトラーと対峙する場面が『最後の聖戦』で描かれる。

「人ごみに押されて」対峙してしまった―という展開だが、サインをねだられたと思い込んだヒトラーは、きちんとサインをしてあげるというオチまでついて、ここいらへんのユーモア描写は日本映画には無理だろうなぁ・・・と感心するのであった。


次回のしりとりは・・・
いんでぃじょーん「ず」→「ず」ごっく。

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明日のコラムは・・・

『完全武装のアウトドア』

コメント (3)
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