Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

根性すわっている演者たち:男優篇

2015-06-03 05:47:36 | コラム
きのうからのつづき、「演技のためだったら、なんだってやる」系の、きょうは男優10傑を。

女優とはちがって、男優がいくら脱ごうがセックス狂いのキャラクターを演じようが、受け手は「えらい!」などとは思わない。
津川雅彦やマイケル・ダグラスのことをいっているのだが笑、むしろ羨ましいと捉えられてしまう傾向にあり、そこらへんが男と女のちがいで。

今井雅之が死んだ。
最後まで演じることをあきらめなかった、役者バカ。

なんで追悼文書かないの? いつも書くのに。

と友人にいわれたのだが、じつをいうと、あんまりピンとこなかったというか。
ライフワークとしていた『THE WINDS OF GOD』の物語に、それほどこころを動かされなかったというか。

とはいえ。
病と闘い、勝とうとし、俳優を続けようとしたその姿には打たれるものがあるわけで。


それを念頭に置きつつ、男優の10傑を選出してみると・・・
その生き様や思想みたいなものも含めたうえで「根性すわっている!」と評することになってしまったのだが、これでは前日と趣旨とちがったものになってしまう、、、かなあ?


(1)ジャッキー・チェン

とはいえ、ベストワンは身体を張った命知らずの男に決定。

ほんとうは笑ってはいけないはずのNGシーンも、一周して笑うほかないと思わせてしまうのは、もはや「芸」である。

骨折を「芸」と思わせるなんて!!

(2)殿山泰司

三文役者として、300本超の映画に出演。

代表作は主演を務めた『裸の島』(60)になるのだろうが、「それ以外」を挙げたほうが喜びそう―なところがいい。

(3)ショーン・ビーン



自らすすんで・・・なのかどうか分からないが、
悪役というか、ほとんどの作品で憎まれ役を演じている。

でもなんか、「たぶん、いいヤツ」と思わせる魅力があるのだよなぁ。

(4)ロバート・デ・ニーロ

このひとを外すわけにはいかない。

最近は、単なる「ひとのいいおじちゃん」みたいではあるが。

(5)ダスティン・ホフマン

オスカー批判をしていたころの考えかたに共鳴する。

「演じるものは、みなファミリーだ。優劣をつけるものではない」

そういう思想が、きっちり作品選びに反映されていたと思う。



(6)藤竜也

『愛のコリーダ』(76)一本で選出。

本番撮影は、男だってきつい(はず)。

(7)フィリップ・シーモア・ホフマン

ダメ男を演じさせれば、天下一品。

そんな役ばかり演じるものだから、盟友ポール・トーマス・アンダーソンは彼のために「ややマトモ」なキャラクターを作ってあげたくらい。

自分は、このひとの死を、未だ受け入れられない。

(8)ゲイリー・オールドマン



キチガイばかり演じていたが、子どもが出来て「子どもに観てもらえるような作品を」とキャリア変更を試みている最中のひと。

最初は「なんで!?」とショックを受けたが、その思いが徹底していて、なんだか分からないが感動してしまった。

(9)松田優作

今井雅之の訃報を目にしたとき、想起したのはこのひとだ。

(10)チャールズ・チャップリン

トーキー以後の作品は、すべて「戦うための」映画だった。

とくに『独裁者』(40)は、命を賭けているなぁと。





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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『煙の不思議』

コメント (2)
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