43年9月29日生まれ・2014年6月4日死去、享年70歳。
東京出身。
70年代症候群を患う自分は、暇を見つけてはこの時代に創られた映画に触れています。
『タクシードライバー』(76)1本だけの話ではなく、
『キャリー』も『ロッキー』も『愛のコリーダ』も76年産、
『太陽を盗んだ男』と『復讐するは我にあり』は79年産、
『仁義なき戦い』は73年産、
そして自分が誕生した74年には、橋本忍が10年の歳月を経て完成に漕ぎ着けた『砂の器』が生まれています。
沸点ぎりぎりの熱さを保った作品ばかりで、いつ観ても精神的に汗だくになります。
これらの映画に関わったすべてのひとが、自分にとってはヒーローです。
監督至上主義の自分ではあるけれど、俳優陣はもちろん、助監督や美術スタッフ、スクリプターのみんなを尊敬しています。
映画は総合芸術ですからね、誰かひとり欠けただけでダメなんです。
70年代といえば、にっかつ/日活が踏ん張っていた時代でもあります。
ポルノ/非ポルノにかかわらず、みんな熱い。
みんな熱いから、みんな好き。
えぇ、たとえそれが駄作であっても。
自分のなかには、そんな時代に対する強い、強い憧れがあるのだと思います。
日活を支えたひとりが藤田敏八監督で、このひとの『妹』(74)に主演したのが本日の主役・林隆三(はやし・りゅうぞう)さん。
秋吉久美子が全面に押し出されていますが、いやいや、それでも主演は林さんなんです。
まぁ物語そのものも、妹・秋吉に翻弄される兄、、、という感じなのですけれど。。。
<経歴>
少年時代に仙台で暮らしていたことがあり、3.11後は東北への支援を積極的におこなっていました。
高校の同級生に、関口宏。
高校中退後、俳優座の俳優養成所に入り基礎を学ぶ。
テレビドラマの端役でキャリアをスタートさせ、70年の『俄』(TBS)で主演を務める。
映画俳優デビュー作は、前述した『妹』。
(繰り返しになりますが)秋吉久美子のインパクトを前にして、やや分が悪い役回りではあるものの、林さんは好演していたと思います。
77年、新藤兼人に口説かれて『竹山ひとり旅』に主演。
津軽三味線の名手といわれる高橋竹山を熱演しています。
新藤監督は、ピアノなど様々な楽器を演奏出来る林さんに「どうしても」出てほしかった―と、講演で仰っていましたね。
以降も『日本の仁義』(77)、『地獄』(79)、『積木くずし』(83)、『友よ、静かに瞑れ』(85)、『早春物語』(85)などに出演するも、日本映画の斜陽と評される80年代は、テレビドラマでの活躍のほうが目立ちます。
自分の青春時代はこの80年代だったものだから、余計に70年代の熱さに魅かれているのかもしれません。
その他の作品に・・・
『三たびの海峡』(95)、『霧の子午線』(96)、『時雨の記』(98)、
『郡上一揆』(2000)、『解夏』(2004)、『男たちの大和/YAMATO』(2005)、『魂萌え!』(2007)、『北辰斜にさすところ』(2007)、『ホームカミング』(2011)。
2014年、5月28日―。
ライブを終えた直後に倒れ、病院に搬送。
6月4日、腎不全のため死去。
享年70歳。
映画の遺作は、2011年の『エクレール・お菓子放浪記』。
怒るとおっかなそう、でもちょっと愛嬌もあって・・・こういうおじさんに、なりたいものです。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(283)原田大二郎』
東京出身。
70年代症候群を患う自分は、暇を見つけてはこの時代に創られた映画に触れています。
『タクシードライバー』(76)1本だけの話ではなく、
『キャリー』も『ロッキー』も『愛のコリーダ』も76年産、
『太陽を盗んだ男』と『復讐するは我にあり』は79年産、
『仁義なき戦い』は73年産、
そして自分が誕生した74年には、橋本忍が10年の歳月を経て完成に漕ぎ着けた『砂の器』が生まれています。
沸点ぎりぎりの熱さを保った作品ばかりで、いつ観ても精神的に汗だくになります。
これらの映画に関わったすべてのひとが、自分にとってはヒーローです。
監督至上主義の自分ではあるけれど、俳優陣はもちろん、助監督や美術スタッフ、スクリプターのみんなを尊敬しています。
映画は総合芸術ですからね、誰かひとり欠けただけでダメなんです。
70年代といえば、にっかつ/日活が踏ん張っていた時代でもあります。
ポルノ/非ポルノにかかわらず、みんな熱い。
みんな熱いから、みんな好き。
えぇ、たとえそれが駄作であっても。
自分のなかには、そんな時代に対する強い、強い憧れがあるのだと思います。
日活を支えたひとりが藤田敏八監督で、このひとの『妹』(74)に主演したのが本日の主役・林隆三(はやし・りゅうぞう)さん。
秋吉久美子が全面に押し出されていますが、いやいや、それでも主演は林さんなんです。
まぁ物語そのものも、妹・秋吉に翻弄される兄、、、という感じなのですけれど。。。
<経歴>
少年時代に仙台で暮らしていたことがあり、3.11後は東北への支援を積極的におこなっていました。
高校の同級生に、関口宏。
高校中退後、俳優座の俳優養成所に入り基礎を学ぶ。
テレビドラマの端役でキャリアをスタートさせ、70年の『俄』(TBS)で主演を務める。
映画俳優デビュー作は、前述した『妹』。
(繰り返しになりますが)秋吉久美子のインパクトを前にして、やや分が悪い役回りではあるものの、林さんは好演していたと思います。
77年、新藤兼人に口説かれて『竹山ひとり旅』に主演。
津軽三味線の名手といわれる高橋竹山を熱演しています。
新藤監督は、ピアノなど様々な楽器を演奏出来る林さんに「どうしても」出てほしかった―と、講演で仰っていましたね。
以降も『日本の仁義』(77)、『地獄』(79)、『積木くずし』(83)、『友よ、静かに瞑れ』(85)、『早春物語』(85)などに出演するも、日本映画の斜陽と評される80年代は、テレビドラマでの活躍のほうが目立ちます。
自分の青春時代はこの80年代だったものだから、余計に70年代の熱さに魅かれているのかもしれません。
その他の作品に・・・
『三たびの海峡』(95)、『霧の子午線』(96)、『時雨の記』(98)、
『郡上一揆』(2000)、『解夏』(2004)、『男たちの大和/YAMATO』(2005)、『魂萌え!』(2007)、『北辰斜にさすところ』(2007)、『ホームカミング』(2011)。
2014年、5月28日―。
ライブを終えた直後に倒れ、病院に搬送。
6月4日、腎不全のため死去。
享年70歳。
映画の遺作は、2011年の『エクレール・お菓子放浪記』。
怒るとおっかなそう、でもちょっと愛嬌もあって・・・こういうおじさんに、なりたいものです。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(283)原田大二郎』