芸人コンビ、阿佐ヶ谷姉妹の新ネタが面白い。
万引き主婦と、万引きGメンが交差する一瞬を捉えた、とっても短いネタ。
笑えるのは、「実際に居そう!」と思わせてくれるから。
そして実際に、こういうひとが万引きを犯し、こういうひとがそれを取り締まっている。
表現が妙にはなるが、一般人が「こういうこと」をしてしまうのは、なんとなく分かる。
生活苦。
あるいは孤独。
ストレス解消などなど。
ガキであれば、そのスリルをエンタメとして解釈する傾向にあると。
なかなか理解出来ないのは、有名人が窃盗を犯してしまうケース。
キング・オブ・コメディの彼が犯した「制服泥棒」は、性癖という分かり易い理由があった。
あびる優が得意気に過去の「連日万引き」を告白し、一時期「干された」のも「若さゆえ」として納得が出来る。
しかし、一流女優とされていたウィノナ・ライダー(トップ画像)の窃盗は、すべてが「???」だった。
このあと下降していく彼女のキャリアを眺めながら「もったいない。あぁもったいない」としか思えなかった。
あと結局は盗ったのか盗ってないのか判然としていない、水泳の冨田選手の件も「???」だ。
極端な話、強盗とかまで行かない軽犯罪(窃盗)は、一般市民のもの、、、みたいなところがあるから。
かつて万引きや盗撮を取り締まるGメンをやっていたことは、度々このコラムで記してきた。
今回の初体験シリーズは、「初めて捕まえた窃盗犯」でいってみたい。
よく「自分はGメンとして務まるかな?」という質問を、友人や知り合いから受けた。
向いているタイプ。
あるいは、向いていないタイプ。
正義感の強い人間は、じつは向いていない。
そもそも一般人を装って尾行する仕事なのだから、「小」ずるいくらいの人間のほうが向いているのだ。
だからガキのころ、悪いことなんかひとつもしてこなかった!! と(なぜか)えばるヤツが居るが、そういうのはたぶん1週間やっても「ひとりも」捕まえられない。
ホンモノのワルが来ても困るが、「そこそこ」ワルだったほうが、おそらくよい成績を残すと思う。
だから自分は、つづけられたのだろう。
「よく人ごみのなかから、悪いヤツを見つけられるね」
いや、これはけっこう簡単なこと。
難しいのは、ソイツの犯行をしっかりと確認し、店外に出るまでばれないように尾行すること―のほうなのだ。
なぜ簡単なのか。
その空間に居る99%は、ふつうに買い物しにきたお客さん。
彼ら彼女らに緊張感はなく、ショッピングを楽しんでいる。
そう、不安定な目の動きをしていない。
つまり、不安定な目の動きをしているヤツを探せばいいだけの話。
1%だけ「目的がちがうひと」が居るわけで、コイツは「かなり」目立つのである。
マニュアルでは服装や持ち物もチェックする・・・などという項目もあるけれど、それはあてにならない。
あてになるのは、「目」だけなのよ。
目的の商品を狙う目。
店員の動きを気にする目。
私服(Gメン)を疑う目。
こんな目をするヤツ、悪いことするに決まっているでしょう?
Gメンとしての自分の成績は、まあまあだった。
及第点より、少し上・・・といったところか。
ただ、ボスに怒られることは多かった。
声をかけて事務所に連れて行くまでの過程で、少しでも抵抗されると(つい身体が反応し)柔道技で投げてしまうから。
店の外で大立ち回りを展開した結果、自分がGメンであることがばれてしまう、、、というわけ笑
そんな自分の初手柄は、研修の第2日目のことだった。
あまりにも早い手柄にウチの警備会社も沸き、「大型新人が入ってきた」などと浮かれてしまったのだが・・・。
つづく。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(169)』
万引き主婦と、万引きGメンが交差する一瞬を捉えた、とっても短いネタ。
笑えるのは、「実際に居そう!」と思わせてくれるから。
そして実際に、こういうひとが万引きを犯し、こういうひとがそれを取り締まっている。
表現が妙にはなるが、一般人が「こういうこと」をしてしまうのは、なんとなく分かる。
生活苦。
あるいは孤独。
ストレス解消などなど。
ガキであれば、そのスリルをエンタメとして解釈する傾向にあると。
なかなか理解出来ないのは、有名人が窃盗を犯してしまうケース。
キング・オブ・コメディの彼が犯した「制服泥棒」は、性癖という分かり易い理由があった。
あびる優が得意気に過去の「連日万引き」を告白し、一時期「干された」のも「若さゆえ」として納得が出来る。
しかし、一流女優とされていたウィノナ・ライダー(トップ画像)の窃盗は、すべてが「???」だった。
このあと下降していく彼女のキャリアを眺めながら「もったいない。あぁもったいない」としか思えなかった。
あと結局は盗ったのか盗ってないのか判然としていない、水泳の冨田選手の件も「???」だ。
極端な話、強盗とかまで行かない軽犯罪(窃盗)は、一般市民のもの、、、みたいなところがあるから。
かつて万引きや盗撮を取り締まるGメンをやっていたことは、度々このコラムで記してきた。
今回の初体験シリーズは、「初めて捕まえた窃盗犯」でいってみたい。
よく「自分はGメンとして務まるかな?」という質問を、友人や知り合いから受けた。
向いているタイプ。
あるいは、向いていないタイプ。
正義感の強い人間は、じつは向いていない。
そもそも一般人を装って尾行する仕事なのだから、「小」ずるいくらいの人間のほうが向いているのだ。
だからガキのころ、悪いことなんかひとつもしてこなかった!! と(なぜか)えばるヤツが居るが、そういうのはたぶん1週間やっても「ひとりも」捕まえられない。
ホンモノのワルが来ても困るが、「そこそこ」ワルだったほうが、おそらくよい成績を残すと思う。
だから自分は、つづけられたのだろう。
「よく人ごみのなかから、悪いヤツを見つけられるね」
いや、これはけっこう簡単なこと。
難しいのは、ソイツの犯行をしっかりと確認し、店外に出るまでばれないように尾行すること―のほうなのだ。
なぜ簡単なのか。
その空間に居る99%は、ふつうに買い物しにきたお客さん。
彼ら彼女らに緊張感はなく、ショッピングを楽しんでいる。
そう、不安定な目の動きをしていない。
つまり、不安定な目の動きをしているヤツを探せばいいだけの話。
1%だけ「目的がちがうひと」が居るわけで、コイツは「かなり」目立つのである。
マニュアルでは服装や持ち物もチェックする・・・などという項目もあるけれど、それはあてにならない。
あてになるのは、「目」だけなのよ。
目的の商品を狙う目。
店員の動きを気にする目。
私服(Gメン)を疑う目。
こんな目をするヤツ、悪いことするに決まっているでしょう?
Gメンとしての自分の成績は、まあまあだった。
及第点より、少し上・・・といったところか。
ただ、ボスに怒られることは多かった。
声をかけて事務所に連れて行くまでの過程で、少しでも抵抗されると(つい身体が反応し)柔道技で投げてしまうから。
店の外で大立ち回りを展開した結果、自分がGメンであることがばれてしまう、、、というわけ笑
そんな自分の初手柄は、研修の第2日目のことだった。
あまりにも早い手柄にウチの警備会社も沸き、「大型新人が入ってきた」などと浮かれてしまったのだが・・・。
つづく。
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明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(169)』