「いらっしゃいませ! ご注文を、どうぞ」
「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………牛丼、並で、いいや」
「ありがとうございます! 並一丁!」
「はい並一丁、ありがとうございま~~す!」
…………………………………………
頼むほうは向こうで、こっちは頼まれるほう。
だから、そんなネガイゴトなど・・・と思いつつ、ちょっとがっかりすること。
かつて牛丼店でアルバイトをしていた。
日本生まれのファストフードとして、商品をスピーディに提供するという教育は、ひょっとしたらマクドナルドの比ではないほど徹底されていたかもしれない。
だからカウンターに座ったお客さんに対しては、入店後、すぐにオーダーを聞きにいく。
ほとんどのお客さんは、座る前から「何を食べたいか」を決めているので、水を置いてから厨房にオーダーを通すまで5秒も要さなかったりするものである。
しかし、なかには「食べたいものを、じっくり決めたい」お客さんも居て。
そっちのほうが、自然のはずなのだけれども。。。
そういうお客さんにとっては、「いまか、いまか」とオーダーを待つ店員はウザったいはず。
だからこそ、語尾がそうなってしまうのかもしれない。
「それで、いいや…」
でも。
なんだか、がっかり。
「それで、いいや…」ではなく「それが、いい」といってほしい。
「それで、いいや…」を前にして「それで、いいや…」な気分で商品を食べてほしくない。
俺は「これが喰いたかった!!」と表現してほしい、「これじゃなきゃダメなんだ!!」と吠えてほしい、
だから品切れだった場合に、こっちが想像する以上に落ち込んでほしいのである。
当然、金を払うのは向こうなんだから、どういう言動を取っても勝手でしょう。
「それで、いいや…」も自由、「ごちそうさま!」をいわずに店を出ても自由。
それは分かっているけれど・・・という話ね。
21世紀に入って以降、牛丼店の努力によって若い女子や子どもの客も随分と増えた。
とはいえそれでも、牛丼が「労働者階級の食べ物」であることに変わりはない。
身体が資本のおっちゃんたちに、そんなネガイゴトをしたくなる自分は、繊細に過ぎるのだろうか・・・。
※トップ画像は、星野源×夏帆の『箱入り息子の恋』(2013)。
牛丼店が登場する映画のなかでは、いちばん印象的かなと。
というわけで、源くんのナンバーを。
ほんとうに、元気出ます。涙も出てくる。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(175)』
「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………牛丼、並で、いいや」
「ありがとうございます! 並一丁!」
「はい並一丁、ありがとうございま~~す!」
…………………………………………
頼むほうは向こうで、こっちは頼まれるほう。
だから、そんなネガイゴトなど・・・と思いつつ、ちょっとがっかりすること。
かつて牛丼店でアルバイトをしていた。
日本生まれのファストフードとして、商品をスピーディに提供するという教育は、ひょっとしたらマクドナルドの比ではないほど徹底されていたかもしれない。
だからカウンターに座ったお客さんに対しては、入店後、すぐにオーダーを聞きにいく。
ほとんどのお客さんは、座る前から「何を食べたいか」を決めているので、水を置いてから厨房にオーダーを通すまで5秒も要さなかったりするものである。
しかし、なかには「食べたいものを、じっくり決めたい」お客さんも居て。
そっちのほうが、自然のはずなのだけれども。。。
そういうお客さんにとっては、「いまか、いまか」とオーダーを待つ店員はウザったいはず。
だからこそ、語尾がそうなってしまうのかもしれない。
「それで、いいや…」
でも。
なんだか、がっかり。
「それで、いいや…」ではなく「それが、いい」といってほしい。
「それで、いいや…」を前にして「それで、いいや…」な気分で商品を食べてほしくない。
俺は「これが喰いたかった!!」と表現してほしい、「これじゃなきゃダメなんだ!!」と吠えてほしい、
だから品切れだった場合に、こっちが想像する以上に落ち込んでほしいのである。
当然、金を払うのは向こうなんだから、どういう言動を取っても勝手でしょう。
「それで、いいや…」も自由、「ごちそうさま!」をいわずに店を出ても自由。
それは分かっているけれど・・・という話ね。
21世紀に入って以降、牛丼店の努力によって若い女子や子どもの客も随分と増えた。
とはいえそれでも、牛丼が「労働者階級の食べ物」であることに変わりはない。
身体が資本のおっちゃんたちに、そんなネガイゴトをしたくなる自分は、繊細に過ぎるのだろうか・・・。
※トップ画像は、星野源×夏帆の『箱入り息子の恋』(2013)。
牛丼店が登場する映画のなかでは、いちばん印象的かなと。
というわけで、源くんのナンバーを。
ほんとうに、元気出ます。涙も出てくる。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(175)』