Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(175)

2016-08-09 04:51:08 | コラム
しんめと「りー」→「りー」りんちぇい(リー・リンチェイ)

ジェット・リーの名前でハリウッドデビューも果たした、リー・リンチェイ(李連杰)。

リンチェイを一躍有名にしたのは『少林寺』(82)、




しかし当時「成龍」(ジャッキー・チェン)に夢中になっていた自分は、李小龍(ブルース・リー)には興味を抱けても、リンチェイには「あんまり…」だった。

返還前だったから、中国と香港のちがい?
とも思ったが、いやいや、ガキにはそんなこと分からないだろうし、香港出身だけれど周潤發(チョウ・ユンファ)も「どちらかというと、苦手」だったし。
(『男たちの挽歌』(87)は、大好きだったけど)


誤解を生む表現かもしれないが、「映画性」があるか・ないかの差だったのではないか。

格闘技好きとなった現在の自分であれば「あり。」、しかしガキにはリアリティがあり過ぎて「そういうんじゃないんだよな…」と思っていた(ような気がする)。

だから86年の『阿羅漢』(あらはん)も観たには観たが、あまり感心しなかったと記憶する。
(では「映画性、ありあり」だったユンファはどう説明するのか・・・といえば、それは単純に「顔」が好きじゃなかった、、、のかもしれない汗汗)


98年、『リーサル・ウェポン4』でハリウッドに。

これで、ちょっと見直した。
映画としては「それほど…」だったものの、アジア時代にはなかった「くだけた感じ」が新鮮で、「ジェット」という名前も効果的に働き、悪くないじゃん!! と。

ハリウッドも小柄なジェットを受け入れた・・・と解釈出来たのは、それ以降に連続して出演作が創られたから。

『ロミオ・マスト・ダイ』(2000)や『キス・オブ・ザ・ドラゴン』(2001)、『ザ・ワン』(2001)は、ジェットの身体能力を存分に発揮させた快作だと思う。
とくに『キス・オブ・ザ・ドラゴン』は、演出が鮮やか、共演するブリジッド・フォンダも魅力的で、ジェット・リー主演の映画では最も成功した代表作だろう。


※じつは『マトリックス リローデッド』(2003)の、この役もオファーされていた。

似合っていたんじゃないかな~。





その後も・・・
チャン・イーモウによる『HERO 英雄』(2002)、
『ダニー・ザ・ドッグ』(2005)、『ローグ アサシン』(2007)と好調、
2010年にはスタローン隊長から指名を受けて『エクスペンダブルズ』に参加、

さらに同年、格闘シーンなど「あるわけがない」シリアスな中国映画『海洋天堂』―自閉症を患う息子と、その父親の物語―に主演し、演技力が「純粋に」評価される。


米国におけるキャリアだけで見れば、ひょっとすると成龍を超える活躍かもしれない。


あすのしりとりは・・・
りーりん「ちぇい」→「ちぇい」す。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(176)』
コメント (2)
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