Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

俺、ばりばり「ゆとり」ですから

2017-01-30 00:10:00 | コラム
バーの経営者を目指す、なぜこの業界に入ってきたのか分からない新人ライターさんに出会った。

21歳、高身長のイケメン。

フィリピンとのハーフでクリスチャンだというから、とりあえず『沈黙』を観てみれば? と薦める。

軽く物語を解説すると、「拷問とかって…。じゃあグロいんですか」

「スプラッターのようなグロさはないけどね」
「もうその時点でダメですね、『ソウ』とかも最後まで観れなかったですもん」
「じゃあどんな映画が好きなん?」
「カーアクションっすねぇ」
「『マッドマックス』は観た?」
「あぁ! 観ました。でもあれもグロかったんで、あんまし…」

笑。

まぁいいや。


バーをやりたいというのに、酒の知識がぜんぜんない。

でもまぁ20代だから、これから覚えるのだろうか。

それにしても。
サービス業志望のクセしてガサツというか無神経というか、静まり返った深夜のホテルの廊下を口笛吹きながら歩いたりしていて、ほんとうはキチンと叱ってやらなければいけないのだろうが、あんまりなので逆に笑ってしまった。

「血液型は?」
「Oっす」
「さっき先輩が仮眠しているなか、ケータイで話していたでしょ。あれはやめたほうがいいね」
「牧野さん、すごく繊細っすね」
「(笑う)繊細って意味、分かって使っている?」
「…そのつもり、っす」

「―21歳だと、まぁ、なんでもかんでもそれで片付けるのはどうかと思うけど…べつに、ゆとり世代ってわけじゃないよね」
「俺、ばりばり“ゆとり”ですから」

爆笑してしまったよ。

ある意味で無敵だなと。


さて、自分(74年生まれ)は一般的に何世代といわれてきたか。

第二次ベビーブームのケツのほう、あるいは、オイルショック世代。

新人類とかバブル世代に比べて、やや硬~い感じがするね。

こういうのって、名づけられたほうはピンときていないことのほうが多く、そういう意味では「ばりばり“ゆとり”」と自称してしまえる彼ってすごい。
羨ましくはないけれど笑

羨ましいというか、ことばの響きだけで「ちょっと」憧れたのは、米国の「ジェネレーションX」。

ベトナム戦争終結(75年)前後に生まれた世代を指し・・・って、自分と同年代だね、別名「しらけ世代」「就職難世代」ともいうそうだ。

彼ら彼女らが主人公になる映画もいくつか創られたけれど、ニューシネマのような大きな波が生まれることはなかったなぁ。


あなたは、何世代ですか―?


※70年代の映画って、「怪物」がうじゃうじゃ




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明日のコラムは・・・

『「・」の主張』
コメント (4)
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