Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

怒り

2016-06-20 00:10:00 | コラム
夏目三久ちゃんが抜け、新たに青山愛・テレビ朝日アナウンサーが加わった『怒り新党』、最初はハラハラしながら観ていたが、まぁなんとか軌道に乗ってきたかなと。

新企画としてスタートした『今週の怒られたさん』が、なかなか面白い。

大人はどんなことで、誰に怒られているのか―街頭インタビュー形式だが、惜しいのは、初回に出てきたキャバクラ嬢(トップ画像)を超えるインパクトキャラが出てきていないこと。
(ちなみに彼女は、当日欠勤で店長に怒られたと話した)

自分?

怒られたこと・・・ここ10年、ないかもしれない。

原稿を落とす(=締め切りに間に合わない)ことはないし、見た目がこんな? なので、街中で注意されたりすることもない。
というか、そもそも注意されるようなことは、していない。(たぶん)

ガキのころは、フツーのガキ以上に怒られた。
悪さするのが日課だと思っていたところがあるしね。

接客業をやっていたころは、客にときどき怒られた。
理不尽と感じるときもあれば、怒られて当然と反省したときも。

私服保安員をやっていたころは、よく警察に怒られた。
いちおう公安関係の仕事だからね、一般人に「すぐ」手を出してしまう自分は保安員「失格」だった。

今でこそそう思うが、当時は「だって店長が、万引きする奴なんて殴られて当然!」と黙認していたところがあるし、なかには「推奨」してくれる店長も居たもん!! などと口をとがらせていたっけ。


李相日監督の久し振りの新作『怒り』、その予告編が公開された。

妻夫木くん綾野剛くん広瀬すずちゃん池脇千鶴ちゃんなどなど出演。




うん、面白そう。


怒り。
では怒られたのではなく、怒ったことはあるか。

・・・・・。

けっこう難問だ。

しょっちゅう怒っているといえばそうだし、しかし「こころの底から」怒っているかと問われれば、そうとはいえないかも…なんて。

たとえば。
期待していた映画の出来に怒っている。
期待していたスポーツの結果に怒っている。

実際に「よく」そんなことがあるが、数時間後にはその怒りはおさまっている・・・とするならば、それは「こころの底から」怒っていなかったのかもしれない。

逆に。
都政に怒っている。
ストーカーが女子大生をめった刺しにしたことに怒っている。

こっちのほうが「時間を経過しても」怒っており、あれ、映画小僧・格闘技マニアを自称する割には「沸点の置きかた」が一般的であるよねと。

キチガイとはいえ、バランス感覚を失ってはいない、、、ということなのかもしれない。


さて。

どうにも動けなくなった自動車に対し、執拗にクラクションを鳴らしつづける。
料理の提供が遅い飲食店に対し、文句をいう。
人身事故などで列車が遅れ、駅員にいちゃもんをつける。

よく見る光景であり、世の中は怒りに溢れているなぁと思う。

幸いにも上の例でいうと、自分はその怒りを他者にぶつけたことはない。

そういう場に出くわしたことはあるが、「そっちに怒ったところで…」と冷めているところがある。
なんでそんなにも激烈に? 怒れるのかな・・・と、ちょいと感心もしたりして。


だいぶ前の話だ。
ネットを始めたころ、映画のサークルに加入していた。

1年間くらいのやりとりで、だいぶ親しくなったひとが出来た。

カンヌ映画祭で、マイケル・ムーアの『華氏911』(2004)がパルムドールを受賞。

そのひとは「やや」右寄りだったからか、この結果に対し「カンヌ映画祭なんて腐っている」と呟いた。

自分はそれに対し、「反権威みたいな運動もあった映画祭ですから。先祖返りみたいなものだと思います」と返したのだが、それが気に入らなかったらしく、いきなりウェブ上で、

「貴様!」

と恫喝してきた。

驚くと同時に、なんか笑ってしまったよ。

1年間のやりとりは、なんだったんだろうって思った。

そういうのを飛び越えて相手をやりこめようとするほど、そのひとは怒っていたのかって。

だからたぶん自分は、ヘラヘラ顔で腹のなかは「なにを考えているか分からない」などといわれるが、怒りの偏差値は低いほうなんだと思う。


オオシマ監督は芸になっているから「あり。」だった気がするが、なんでもかんでも怒るひとって、外側から見ていると「けっこう滑稽」だ。

そういう意味では学ぶべきところも多かったりして、軽くバカにしつつ、でもそれがばれて「こっちにまで飛び火」することを避けることは忘れずに、人間ウォッチをつづけていけたらいいですね。

・・・って、こういうヤツがいちばんたちが悪いって話でもある笑

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明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(329)宮口精二』
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ヨダレマン

2016-06-19 00:10:00 | コラム
ヨダレがくさい。

そんなもの、イケメンだって女子高生だってくさいだろうが、自分のは特別くさく感じる。


※そういえばヴィレッジヴァンガードから、女子「校」生の上履きの香水が出だそうだ笑



※※自分は似て非なる嗜好の持ち主だが、いちどだけなら嗅いでもいいかなと思っている笑


話を戻して。
酒呑みだからか、喫煙者だからか、いやいやそうではなくフツーにおじさんだからか涙、

とにかく、くっさい。

そして自分は、寝ているとき異常にヨダレを出している。

起きると枕がびっしょり、、、なんてことはしょっちゅうである。

寝汗なのかヨダレなのか分からず、嗅いでみたりしてね。

どちらにしても、顔をしかめるほどにくさい。
(だから最近、丸洗い出来る枕に代えました)

下からは(シコってもいないのに)自然とザーメンが漏れ出ていそうだし、上の口も下の口? も大忙し、汚いったらありゃしない。

若いころはそんなこともなかったはずだから、これも加齢の傾向だろうか。

おじさんになることに抵抗はないが、おじさん「くさく」なることには「おおいなる」抵抗がある。


それにしても。
そんなヨダレマンによる「膝枕してくれ」の要求に対し、嫌がる顔を見せないハニーはたいしたものである。

ある意味でキスよりもエッチそのものよりも膝枕が好きなので、年がら年中してもらおうとするからね。


・・・いやこれは、自分自身「をも」褒めるべきだな。

だって最初の10分こそ女体の温かみと柔らかみを感じ至高の時間を過ごせるが、30分くらい経つと女体がヨダレに侵食? されていき、最終的には自身のヨダレで出来た湖のなかに頭を突っ込んでいるようなものだものね!!


※汚い話なので、Perfumeの美麗動画でお口直しをどうぞ。
彼女らのヨダレだったら、それを集めてシャワーのように浴びることだって可能なんだ。




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明日のコラムは・・・

『怒り』
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なんであのTシャツ着てくれないの?

2016-06-18 04:32:56 | コラム
40代フィリピン人女子の知り合いが居る。

フィリピンパブで知り合ったひとじゃないよ、随分前のアルバイト先で仲良くしていたひと。

で、彼女の知り合いとか、そのまた知り合いとかとも仲良くしていて、自分のなかで「なんとなく」フィリピン女子「あるある」が出来た。

もちろん、人種の傾向は「ひとくくり」に出来るものではないけれど。。。


(1)スマホにおける自撮りが「異様に」好き

会うたびに、「ほら見て見て、新作」といわれ、自撮りを見る羽目? になる。

写りのいいものなら分かるが、ときに寝起きの「しょーもない」ものも含まれており、それを見せられたときの「戸惑い」といったらない。

(2)マライア・キャリーが「異様に」好き

そう、昔ではなく現在でも。

だからカラオケに行けば、必ず『Hero』を選曲する。

(3)自国の英雄、マニー・パッキャオ(トップ画像)を無条件に尊敬している

まぁ、それはそうだろう。

笑ってしまうのが、パッキャオ夫人に対しては手厳しいこと。
「絶対に整形だよ!」「性格は不細工!」と、いろいろ悪口が飛ぶ笑


(1)も(2)も(3)も、ひとりやふたりの話じゃない。
フィリピンパブで隣りに座った子もそうであったから、いちおうは「あるある」といえるんじゃないか。

文句じゃないよ、面白いな! と。


去年―。
冒頭に書いた知り合いのフィリピン女子が帰省し、今年のはじめごろ日本に戻ってきた。

お土産は、向こうのチョコと、Tシャツ。

以来、5度ほど彼女に会っているが、会うたびにいわれることがある。

タイトルに冠した、「なんであのTシャツ着てくれないの?」。

・・・・・。

いや、部屋着としてありがたく着させてもらっていますがな。

・・・と返しても、「Tシャツ好きだと思って、せっかく買ってきたのに!!」と聞いてくれない。


なぜ自分は、外では着ないのか。

いや、まぁ、着れないことはないのだが、

海岸の絵のプリント、その上部に「Pilipinas」とでっかく記されてあって、これはなかなかに勇気が要るなぁと。


きょうは否定の表現が多いが、これまた文句じゃないよ。
実際に部屋では着ているわけだし、つまりあれだ、『週刊プレイボーイ』誌で当選したMEGUMIのTシャツを外で着れないことと一緒で笑、



そこらへんは分かってくださいよ、、、と。


ただ、あんまりにもしつこくいわれるので、今度、彼女に会う際は「着替え用」として持参し、「彼女と顔をあわせているときのみ」着たほうがいいかもな・・・とも思っている笑





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『ヨダレマン』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(170)

2016-06-17 00:10:00 | コラム
と「り」→「り」んだぶれあ(リンダ・ブレア)

ホラー映画の個人的な3傑は、たぶん死ぬまで・・・

『エクソシスト』(73)
『悪魔のいけにえ』(74)
『女優霊』(96)

・・・である。

『キャリー』(76)も入れたいが、自分のなかで、あれはホラー映画ではないので。

それにしても70年代は強いなと。

技術革新はおおいに歓迎だが、特殊メイクや音響以上に、物語が大事なんだなとあらためて思う。

『エクソシスト』なんて、冒頭から数分は「なんのことだか分からない」が、あれが後々効いてくるんだもの。

さすがはフリードキン監督、そもそも怖がらせようという意図はなく、神と悪魔の戦いを「かなり本気で」描こうとした―その結果、とんでもなく怖い映画が出来上がったのである。

悪魔バズズに取り憑かれた少女リーガンを演じたのが、リンダ・ブレア。

現在57歳だが、おばさんになった姿が想像出来ない・・・ほどに、インパクトのあるキャラクターだった。

当時14歳だった彼女は一躍人気者となる、、、も、続編『エクソシスト2』(77)以外に目立った活躍はなく、それが原因といっていいのか、同年に麻薬所持で逮捕されてしまう。

ドリューにエドワード・ファーロング、マコーレー・カルキン・・・子役の通過儀礼みたいな感じだが、やっぱり彼女も10代後半で躓いてしまったと。

けれども躓きが「いちど」であれば、そうして、早い時期であれば、復活だって可能。
80年代は色香を武器としてセクシーな映画に連続出演するも、彼女に「それ」を期待する映画ファンは少なく、最初こそ話題になったものの、長くはつづかなかった。

ドリューは成功したけれど、それは稀で。



安達祐実が突然脱ぎ出したのに似ているのかもしれない、急に色気づいても、こっちの準備が出来ていないっていうね。




バズズはフィクションの存在だが、彼女のキャリアに「ほんとうに」取り憑いた―というのがオーバーな表現にあたらないのは、結局、セルフパロディを演じることで好評を得ることになったから。





96年―。
ウェス・クレイブンが若手人気俳優を総出演させた『スクリーム』に、特別出演を果たす。

特別出演というより、レポーター役で「一瞬顔を映す」カメオ的な出演であり、ただまぁ、それでも感慨深かった。

高齢ではないし、死んだわけでもないが、正直「あぁ生きていた!!」と思ったもの。


本人にとっては、不本意かもしれない。
けれども映画ファンにしみじみと「あぁ人生いろいろ!」と思わせるには、リンダやドリュー、ウィノナ・ライダーのキャリアは最良のテキストとなる。

すぐに「枯れた」「堕ちた」という向きもあるが、重犯罪を犯さないかぎり、いちどでも映画に関わったひとたちは、映画小僧にとっては、愛すべきものにかわりがないのである。


次回のしりとりは・・・
りんだぶれ「あ」→「あ」ふろへあ。

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『なんであのTシャツ着てくれないの?』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(169)

2016-06-16 00:10:00 | コラム
いのせん「と」→「と」り(鳥)

犬、鳥、猫、モモンガ、そしてカメレオン。

好きな動物を5種、挙げてみた。

鳥は、、、いや鶏はいつも食べているから「ありがとう!!」という意味をこめて・・・のほかに、

実家で文鳥、ひとり暮らしを始めて十姉妹を飼ったので、ひじょうに親近感があるから。

AKBは「♪ 翼はいらない ♪」と歌っているが、いやほしいよねふつうに。

飛べたらいいな―というのは、けっこう多くのひとが考えることで、『鳥人間コンテスト』が馬鹿々々しいといわれながらも高視聴率を誇ったのは、やっぱりみんなにそういう願望があるからだろう。

基本、ヒトってないものねだりだから。


さて映画のなかの「鳥」でアンケートを取ったら、1位は群を抜いてヒッチコックの『鳥』(63)のはずである。

繊細な技巧派の印象が強いヒッチが、やや乱暴に撮ったともいえるパニック映画の傑作。

たしかにインパクト充分、俯瞰で捉えた映像により専門家をも唸らせる会心の出来となっている。

けれども自分にとっての1位は、『ブレードランナー』(82…トップ画像)に登場する鳩のほうだ。

この映画の主人公デッカードを演じたハリソン・フォードは、考古学者を演じた際に「ナチは嫌いだ」と呟いたが、誤解を恐れずにいえば自分は、「ナチ以上に鳩が嫌いだ」といいたい。

長年、団地ベランダにフン攻撃をされた苦い経験があり、どうしても好きになれないんだ。

頭が悪いところも大嫌いだ。

カラスの頭のよさと比べ、「どうしてお前は、こうなんだ!?」と説教したいくらいである。
(ワンちゃんも、利口な子のほうがいい)

しかしジョン・ウーの映画でもそうだが、映画に出てくる鳩には悪い印象はない。

平和の象徴であることは、彼ら彼女らには重荷だとは思うが、絵的に背景を和らげる効果もあって、なんらかのメッセージを提示することも可能なんだと思う。


※『ブレードランナー』も続編制作が決定。
リドリー・スコット御大が自らメガホンを取るが、さてどうなるでしょう。





犬や猫ほどではないものの、ことばは悪いが、映画制作において鳥は「なかなか使い勝手がいい」―そんなわけで、上記のほかに、鳥の出てくる映画を思いつくまま挙げてみると・・・

ベトナムで傷つく若者を描いた『バーディ』(84)、
ブランドン・リーの遺作として知られる『クロウ』(94)
アンナ・パキンが最もチャーミングなころに出演した『グース』(96)、
驚異の撮影技術により「鳥目線」の映像表現が可能になった『WATARIDORI』(2001)、

そして映画ではないが、『ツイン・ピークス』(90~91)では、「現場」を知る九官鳥が「重要証言」をするかもしれない、、、とのことで、ワルのレオ・ジョンソンが九官鳥を狙撃する場面が登場する。

あぁ可哀想な九官鳥ウォルド・・・。


そういえばオウムは、えれー長生きをする鳥だという。

以前、有吉ちゃんがラジオで「じゃあオウムは飼えない」といっていた。

いま飼ったとすると、自分より長生きしてしまうから。

可哀想じゃないか、残されたオウムが・・・と。
しかしいっぽうで、もしこのままヒトリミだったとするならば、看取ってくれるから「それも、あり。かもしれない」ともいっていた。


なんとなく、分かる気がする。


あすのしりとりは・・・
と「り」→「り」んだぶれあ。

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『シネマしりとり「薀蓄篇」(170)』
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