Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

俳優別10傑 海外「さ行」女優篇(6)

2017-05-16 00:10:00 | コラム
~ジュリア・ロバーツのキャリア10傑~

自分が「はっきりと、嫌い」といえる映画人はひじょうに少ない。

「映画をやっているときの」という前置きが必要な、三谷幸喜。

それと、「『プリティウーマン』(90)に出ているときの」という前置きが必要な、リチャード・ギアとジュリア・ロバーツだろうか。

この映画のことが、大っっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ嫌いなものでね笑

娼婦なめんな! と。

デビューしたてのジュリアは「まあまあ気になる」存在だったのに、この映画が公開されて以降、しばらくは彼女の主演作というだけでチェックを外すくらいだった。

自分は偏ってはいるが、内なる映画愛はホンモノだと断言出来るからね、その後、きちんとジュリアのキャリアを追いかけましたよ。

そんなジュリアは、現在49歳。
自分が持つ美の基準からすると、彼女は美人女優でもなんでもないのだが、作品によってはとってもチャーミングでパワフルには見える。

このランキングには、そんな自分の嗜好が色濃く表れていると思う。


(1)『エリン・ブロコビッチ』(2000)

「いっぱいフェラしてきた」

映画史で五指に入るであろう痛快なクライマックス。




(2)『マグノリアの花たち』(89)

若くして死すヒロインを印象的に演じる。



(3)『フラットライナーズ』(90)

臨死体験をテーマにしているが、青春映画としても楽しめる。



(4)『世界中がアイ・ラヴ・ユー』(96)

ウディ・アレンが手がける、とぼけた味わいのミュージカル。

ジュリアも「よい意味」で個性を消され、好演。

(5)『ノッティングヒルの恋人』(99)

書店主と女優の恋を描き、スマッシュヒットを記録する。

『プリティ』が嫌いな自分も、これには乗れた。

(6)『ミスティック・ピザ』(88)

たぶん、自分にとっての初ジュリアだった。

けっこう野暮ったい。そこがいい。



(7)『ペリカン文書』(93)

首を傾げるような展開もあるにはあるが、スターの力(ジュリアとデンゼル・ワシントン)で押し切るサスペンス。

(8)『ベスト・フレンズ・ウェディング』(97)

SUGARの名曲『ウェディングベル』を映画化したらこうなった、、、みたいな恋愛コメディ。

(9)『プレタポルテ』(94)

アルトマンが描く、ファッション業界の内幕・・・なのだが、アルトマンらしいキレに欠け、消化不良。

スターたちを拝むには、もってこいかも。

(10)『オーシャンズ11』(2001)

こうして並べてみると、オールスター物が多く、ジュリアはやっぱりスターなのだと気づかされるというわけです。





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『シネマしりとり「薀蓄篇」(205)』
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花の名前

2017-05-15 00:10:00 | コラム
帰省中のあれやこれやを、写真多めで振り返ってみる。


(1)「海なし県が誇こる鮨 ~群馬の名店~」と高評価を得る、『鮨 恵三』で寿司を喰う。






『銀のさら』の寿司が最高最強と思っている自分の馬鹿舌には上品で優し過ぎる握りではあったが、たまにはこういうランチもいいなぁと思った。

しかしいちばん驚いたのは、アンジャッシュ渡部ちゃんもプライベートで訪れていたということ。

片田舎にひっそりと建つ寿司屋までチェックする男なんだから、佐々木希を落としたのも頷けるというものだ。


(2)『あしかがフラワーパーク』で、ちょうど見ごろになっていた藤に触れる。




上京1年目のころ、かーちゃんがここで買ったというテレホンカードを沢山送ってくれた。

電話を待たぬ自分は感謝するも、花を見るのがそんなに楽しいことなのかねぇ、、、などと思ったものである。

自分はそのくらいの花音痴であり、いい当てられる花の名前はたぶん、20に満たない。

今回の藤だって、その美しさに感動を覚えたものの、10年くらい前であれば「これは、なに?」と問われても「藤じゃん」と答えられなかったはずで。

モノカキは知らなくていいことなんか、ないはずなのにね。

ただ・・・
歳を取ったから、なのだろうか、花のよさ? が、少しだけ分かってきた(ような気がする)。


(3)姉夫婦へのお土産に、ハニーが働く店のケーキを持っていった。




パティシエゆえに、いわゆるフツーのケーキを選ぶわけにはいかない、、、という勝手なプレッシャー。

これを持って電車に乗るとなると、崩れないようにするのは「そーとー難儀」なのだけれども。。。


(4)実家の隣りの畑を眺め、クソガキだった過去を想う。




なんの変哲もない畑だが、40年くらい前はビニルハウスで。

ある日曜日、自分は草刈り鎌を用いてビニルを裂いて回ったんだ。

なにが楽しかったんだか分からない、いやクソガキというものは、破壊そのものに快楽を感じるイキモノで。
つまりは、そういうことだったのだろう。

この日の夕刻、自分はチヘド吐くまで殴られた。飛ばされた。蹴られた。

大袈裟ではなく、障子まで飛んだのではなかろうか。


自分が生まれて初めて父親に殴られた日―そのきっかけを作った畑を見て、あぁそんなクソガキ、自分だったら殺していたかもしれないなぁ・・・などと苦笑したのである。

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Playback ’90 ~日本映画~

2017-05-14 00:10:00 | コラム
【すでに東京に帰還したけど、きょうまでサボりコラム】


『TOKYO FIST』

95年・海獣シアター。

監督:塚本晋也
音楽:石川忠
出演:塚本晋也、藤井かほり、塚本耕司


ふたりの男と、ひとりの女の、壮絶な愛の格闘技が始まった―。
(公開時のキャッチコピーより)

ボクシングを扱っているが、ボクシングを描くわけじゃない。
都市と肉体、という独自のテーマを追究しつづけてきた塚本の「20世紀における」集大成のような作品であり、21世紀に突入したいま、塚本はべつのテーマで映画と格闘しつづけている。

物語は、あってないようなものだが、観るという行為そのものに、これほど覚悟を迫る映画も珍しい。





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『花の名前』
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Playback ’90 ~外国映画~

2017-05-13 03:18:27 | コラム
【帰省中のため、えれー短い文章にしておきます】


『グッドフェローズ』

90年、米映画。

監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ニコラス・ピレッジ
撮影:ミヒャエル・バルハウス

出演:レイ・リオッタ、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ


スコセッシが円熟期に到達したことを告げる、映画史的に捉えてもひじょうに重要な大傑作。

ギャングをブルーカラーとして解釈するところが新鮮だったが、ガキのころ、そんなギャングたちに囲まれて暮らしていたスコセッシが描いたのだもの、こういう生態こそがギャングのリアルなのだろう。
なにしろこの映画は、同胞コッポラによる名作『ゴッドファーザー』への「アンチ」として撮られたのだから。

師曰く「ギャングなんて、格好いい存在じゃないんだ」





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『Playback ’90 ~日本映画~』
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Playback ’80 ~日本映画~

2017-05-12 00:10:00 | コラム
【帰省中のため、えれー短い文章にしておきます】


『ゆきゆきて、神軍』

87年、疾走プロダクション。

監督:原一男
企画:今村昌平

出演:奥崎謙三


「神軍平等兵」を自称する奥崎謙三の反戦運動に、「最後まで(奥崎を)好きになれなかった」と漏らす原一男が肉迫した傑作ドキュメンタリー。

監督にまで指示を出そうとする「オレサマ奥崎」に触れていると、ドキュメンタリーの定義さえ揺らいでしまう。

表現を目指すアンチャンネーチャンにとって、これは鬼門になる映画だと思う。





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『Playback ’90 ~外国映画~』
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