格闘技の世界で「当て勘」というのがある。
当て勘がいい―技術は置いておいて、相手の顔面に打撃を当ててしまう「センス」に溢れたファイターを評する際の表現。
それとちょっと似た感じ、、、といったらいいのか。
映画の見巧者を自称する、自分のような映画小僧は「傑作かどうかは、最初の5分を観れば分かる」といいがち。
アタリかハズレかを数分で見極める「アテ勘」がありますよと。
もちろん、それがアタる場合もあれば、大きくハズレてしまう場合もあるわけだが。
映画の冒頭、つまりプロローグ。
「本筋の前段階で」キャラクターを際立たせ、観客のハートを掴むための時間―そんな風に解説出来るかもしれない。
なにも見巧者だけが「傑作を予見」出来るわけじゃあない、
以下の10作は、誰がどう観たって、それこそ寝転びながら菓子喰いながら、ちんちんいじりながらテキトーに観ていたとしても、
やや、これは傑作なんじゃないか!?
と襟を正してしまうであろう「オープニングの傑作」である。
(1)『ミラーズ・クロッシング』(90…トップ画像)
語り草になっている、オープニング・クレジットの前。
「照れくさい話だがレオ、これは倫理の問題だ」から始まる台詞のやりとり、これ抜群。
(2)『ゆきゆきて、神軍』(87)
奥崎謙三の半生を、クレジットを交えながらコンパクトに。
強烈なインパクトを残し、目が離せなくなった。
(3)『ダークナイト』(2008)
タダゴトではない雰囲気が濃厚で、ただただ素晴らしい。
(4)『カメラを止めるな!』(2018)
じつはこれを入れたくて、この企画をやってみたのでした。
公開中なので、ここまでしか書かないが。。。
(5)『ドラキュラ』(92)
ドラキュラ、誕生秘話をダイナミックに。
(6)『用心棒』(61)
三十郎が枝を放り投げ、行き先を決める「前の」エピソード。
「おやじ、水を一杯もらうぞ」のあと、いろいろあって・・・
おやじ「血の匂いをかいで腹の減った野良犬が集まってきやがる」
(7)『タクシードライバー』(76)
トラビスの面接。
こんな仏頂面なのに、よく採用したものだ笑
同じ海兵隊出身だから、面接官はヒイキしたのかな。
(8)『セブン』(95)
刑事A「―嫉妬の末の殺人だ」
サマセット「そうだな、血の海だ」
刑事A「事件は解決」
サマセット「子どもは見ていたのか?」
刑事A「(失笑)子どもだって? サマセット、あんたが定年でよかったよ。子どもの心配は、俺たちの仕事じゃない」
(9)『インファナル・アフェア』(2002)
ヤクザが刑事に、刑事がヤクザに。
そこまでの展開を数分間にまとめた手際のよさといったら!!
(10)『レザボア・ドッグス』(92)
もはやベタとも呼べるプロローグなのだろうが、この無駄話のシーンに衝撃を受けた映画小僧多し。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『映画のエピローグ10傑』
当て勘がいい―技術は置いておいて、相手の顔面に打撃を当ててしまう「センス」に溢れたファイターを評する際の表現。
それとちょっと似た感じ、、、といったらいいのか。
映画の見巧者を自称する、自分のような映画小僧は「傑作かどうかは、最初の5分を観れば分かる」といいがち。
アタリかハズレかを数分で見極める「アテ勘」がありますよと。
もちろん、それがアタる場合もあれば、大きくハズレてしまう場合もあるわけだが。
映画の冒頭、つまりプロローグ。
「本筋の前段階で」キャラクターを際立たせ、観客のハートを掴むための時間―そんな風に解説出来るかもしれない。
なにも見巧者だけが「傑作を予見」出来るわけじゃあない、
以下の10作は、誰がどう観たって、それこそ寝転びながら菓子喰いながら、ちんちんいじりながらテキトーに観ていたとしても、
やや、これは傑作なんじゃないか!?
と襟を正してしまうであろう「オープニングの傑作」である。
(1)『ミラーズ・クロッシング』(90…トップ画像)
語り草になっている、オープニング・クレジットの前。
「照れくさい話だがレオ、これは倫理の問題だ」から始まる台詞のやりとり、これ抜群。
(2)『ゆきゆきて、神軍』(87)
奥崎謙三の半生を、クレジットを交えながらコンパクトに。
強烈なインパクトを残し、目が離せなくなった。
(3)『ダークナイト』(2008)
タダゴトではない雰囲気が濃厚で、ただただ素晴らしい。
(4)『カメラを止めるな!』(2018)
じつはこれを入れたくて、この企画をやってみたのでした。
公開中なので、ここまでしか書かないが。。。
(5)『ドラキュラ』(92)
ドラキュラ、誕生秘話をダイナミックに。
(6)『用心棒』(61)
三十郎が枝を放り投げ、行き先を決める「前の」エピソード。
「おやじ、水を一杯もらうぞ」のあと、いろいろあって・・・
おやじ「血の匂いをかいで腹の減った野良犬が集まってきやがる」
(7)『タクシードライバー』(76)
トラビスの面接。
こんな仏頂面なのに、よく採用したものだ笑
同じ海兵隊出身だから、面接官はヒイキしたのかな。
(8)『セブン』(95)
刑事A「―嫉妬の末の殺人だ」
サマセット「そうだな、血の海だ」
刑事A「事件は解決」
サマセット「子どもは見ていたのか?」
刑事A「(失笑)子どもだって? サマセット、あんたが定年でよかったよ。子どもの心配は、俺たちの仕事じゃない」
(9)『インファナル・アフェア』(2002)
ヤクザが刑事に、刑事がヤクザに。
そこまでの展開を数分間にまとめた手際のよさといったら!!
(10)『レザボア・ドッグス』(92)
もはやベタとも呼べるプロローグなのだろうが、この無駄話のシーンに衝撃を受けた映画小僧多し。
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明日のコラムは・・・
『映画のエピローグ10傑』