43年12月11日生まれ・74歳。
東京出身。
公式プロフィール
テレビドラマでその存在は知っていましたが、映画女優として加賀まりこ(かが・まりこ)さんを意識したのは小栗康平の『泥の河』(81)からだった、と思います。
見てはいけないものを、見てしまった―鼻タレ童貞中学生だった自分は、映画の子どもたち同様に動揺し、、、いや慄き、そして夢中になりました。
それからしばらくして、『月曜日のユカ』(64)に出会います。
世のほとんどの男は、イチコロだったのではないでしょうか。
寺山修司や川端康成(=「演技より前の、あるいは演技の源の、加賀さんの持って生まれた、著しい個性と素質が出ていた」)をも虜にさせたというではないですか、無理して現代でたとえる必要はないかもしれませんが、インパクトという点では広瀬すずちゃんと二階堂ふみちゃんがタッグになっても敵わないでしょう。
また、お騒がせという意味でも、一時期の沢尻エリカちゃん、最近の剛力彩芽ちゃん程度では太刀打ち出来ないですもの。
(もう、放っておいてやれよってね)
<経歴>
女優としてだけでなく、実力のある麻雀好きとしても知られる。
父親は大映のプロデューサー・加賀四郎、伯父の加賀二郎は松竹の元常務。
ということは。
誰かに「発見」されることがなくても、いずれはこの世界に入っていたことでしょう・・・と書きたかったけれども、こんな逸材が発見されないわけがありません、
高校生のころに篠田正浩と寺山修司に見初められ、そのまま芸能界デビュー。
62年、『涙を、獅子のたて髪に』で映画女優に。
『独立美人隊』(63)、『つむじ風』(63)、
『ならず者』(64)、『にっぽんぱらだいす』(64)『落第生とお嬢さん』(64)、
石原慎太郎の短編を篠田正浩が映画化、お蔵入りになったのちに成人指定された佳作『乾いた花』(64)、
そして前述した『月曜日のユカ』。
筋そのものは、なんてことない―といったら語弊がありますが、そんな物語を加賀さんの「悪魔的魅力」だけで押し切ってしまう映画です。
しかしこのころ、女性週刊誌にあれやこれやと書かれ嫌気が指し、単身パリへ。
そこでトリュフォーやゴダール、フランソワーズ・サガンと酒を呑んでいたというのですから、やっぱりスケールがちがいます。
充電を経て、映画界へ復帰。
『美しさと哀しみと』(65)、『大根と人参』(65)、オオシマの『悦楽』(65)、『ハイウェイの王様』(65)、『雪国』(65)、
『とべない沈黙』(66)、『坊っちゃん』(66)、『さそり』(67)、『不信のとき』(68)、『わが闘争』(68)、
『豹は走った』(70)、『闇の中の魑魅魍魎』(71)、『3000キロの罠』(71)、『白鳥の歌なんか聞こえない』(72)、『初めての愛』(72)、『昭和極道史』(72)、『日蔭者』(72)。
72年に未婚のまま女児を出産するも、不幸なことに誕生7時間後に死亡。
すぐに映画界に復帰し、パフォーマンスをつづける。
『金閣寺』(76)、『八甲田山』(77)、『江戸川乱歩の陰獣』(77)。
81年―前述した『泥の河』で「身体を売るおんな」を好演、デビュー時から演技力には定評がありましたが、この演技でさらに高評価を受けるようになる。
『陽炎座』(81)、『ラブレター』(81)、『道頓堀川』(82)、『青春の門 自立篇』(82)、『ダイアモンドは傷つかない』(82)、『ザ・レイプ』(82)、『もどり川』(83)、『愛情物語』(84)、『麻雀放浪記』(84)、『沙耶のいる透視図』(86)、『恋人たちの時刻』(87)、『ちょうちん』(87)、『優駿 ORACION』(88)、『青い山脈'88』(88)、『右曲がりのダンディー』(89)、『夢の祭り』(89)。
90年代以降は、バイプレーヤー的存在になり主役をサポートすることが多くなりました。
『飛ぶ夢をしばらく見ない』(90)、『きらきらひかる』(92)、『やくざ道入門』(94)、『Love Letter』(95)、
『タナカヒロシのすべて』(2005)、『ジャイブ 海風に吹かれて』(2009)、『スープ・オペラ』(2010)、『神様のカルテ』(2011)、『洋菓子店コアンドル』(2011)、
そして最新作は、『サクラダリセット 前篇』(2017)の魔女役。
現在74歳。
失礼な表現ですが、まだまだぜんぜんイケますよ。
・・・って、自分のようなヤツなんか相手にされないでしょうけれどね!!
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(74)賀来千香子』
東京出身。
公式プロフィール
テレビドラマでその存在は知っていましたが、映画女優として加賀まりこ(かが・まりこ)さんを意識したのは小栗康平の『泥の河』(81)からだった、と思います。
見てはいけないものを、見てしまった―鼻タレ童貞中学生だった自分は、映画の子どもたち同様に動揺し、、、いや慄き、そして夢中になりました。
それからしばらくして、『月曜日のユカ』(64)に出会います。
世のほとんどの男は、イチコロだったのではないでしょうか。
寺山修司や川端康成(=「演技より前の、あるいは演技の源の、加賀さんの持って生まれた、著しい個性と素質が出ていた」)をも虜にさせたというではないですか、無理して現代でたとえる必要はないかもしれませんが、インパクトという点では広瀬すずちゃんと二階堂ふみちゃんがタッグになっても敵わないでしょう。
また、お騒がせという意味でも、一時期の沢尻エリカちゃん、最近の剛力彩芽ちゃん程度では太刀打ち出来ないですもの。
(もう、放っておいてやれよってね)
<経歴>
女優としてだけでなく、実力のある麻雀好きとしても知られる。
父親は大映のプロデューサー・加賀四郎、伯父の加賀二郎は松竹の元常務。
ということは。
誰かに「発見」されることがなくても、いずれはこの世界に入っていたことでしょう・・・と書きたかったけれども、こんな逸材が発見されないわけがありません、
高校生のころに篠田正浩と寺山修司に見初められ、そのまま芸能界デビュー。
62年、『涙を、獅子のたて髪に』で映画女優に。
『独立美人隊』(63)、『つむじ風』(63)、
『ならず者』(64)、『にっぽんぱらだいす』(64)『落第生とお嬢さん』(64)、
石原慎太郎の短編を篠田正浩が映画化、お蔵入りになったのちに成人指定された佳作『乾いた花』(64)、
そして前述した『月曜日のユカ』。
筋そのものは、なんてことない―といったら語弊がありますが、そんな物語を加賀さんの「悪魔的魅力」だけで押し切ってしまう映画です。
しかしこのころ、女性週刊誌にあれやこれやと書かれ嫌気が指し、単身パリへ。
そこでトリュフォーやゴダール、フランソワーズ・サガンと酒を呑んでいたというのですから、やっぱりスケールがちがいます。
充電を経て、映画界へ復帰。
『美しさと哀しみと』(65)、『大根と人参』(65)、オオシマの『悦楽』(65)、『ハイウェイの王様』(65)、『雪国』(65)、
『とべない沈黙』(66)、『坊っちゃん』(66)、『さそり』(67)、『不信のとき』(68)、『わが闘争』(68)、
『豹は走った』(70)、『闇の中の魑魅魍魎』(71)、『3000キロの罠』(71)、『白鳥の歌なんか聞こえない』(72)、『初めての愛』(72)、『昭和極道史』(72)、『日蔭者』(72)。
72年に未婚のまま女児を出産するも、不幸なことに誕生7時間後に死亡。
すぐに映画界に復帰し、パフォーマンスをつづける。
『金閣寺』(76)、『八甲田山』(77)、『江戸川乱歩の陰獣』(77)。
81年―前述した『泥の河』で「身体を売るおんな」を好演、デビュー時から演技力には定評がありましたが、この演技でさらに高評価を受けるようになる。
『陽炎座』(81)、『ラブレター』(81)、『道頓堀川』(82)、『青春の門 自立篇』(82)、『ダイアモンドは傷つかない』(82)、『ザ・レイプ』(82)、『もどり川』(83)、『愛情物語』(84)、『麻雀放浪記』(84)、『沙耶のいる透視図』(86)、『恋人たちの時刻』(87)、『ちょうちん』(87)、『優駿 ORACION』(88)、『青い山脈'88』(88)、『右曲がりのダンディー』(89)、『夢の祭り』(89)。
90年代以降は、バイプレーヤー的存在になり主役をサポートすることが多くなりました。
『飛ぶ夢をしばらく見ない』(90)、『きらきらひかる』(92)、『やくざ道入門』(94)、『Love Letter』(95)、
『タナカヒロシのすべて』(2005)、『ジャイブ 海風に吹かれて』(2009)、『スープ・オペラ』(2010)、『神様のカルテ』(2011)、『洋菓子店コアンドル』(2011)、
そして最新作は、『サクラダリセット 前篇』(2017)の魔女役。
現在74歳。
失礼な表現ですが、まだまだぜんぜんイケますよ。
・・・って、自分のようなヤツなんか相手にされないでしょうけれどね!!
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明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(74)賀来千香子』