Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

聞かれたら50本答えることにしています。

2021-04-15 00:10:00 | コラム
映画ソムリエみたいなツラして生きているので、しょちゅう「おすすめの映画は?」なんていうことを聞かれる。

相手への好意が高ければ「かなーり」親身になって答えたりもするが、正直しんどい。

みなが知っているような作品を挙げるのは「ちっぽけな」プライドが許さないし、
それに趣味嗜好はそれぞれだし、
挙げた作品がお気に召さなければ信用問題? にも関わってくるし。

そもそも『タクシードライバー』なんて万人受けする作品ではないし、
スコセッシなら『グッドフェローズ』のほうが絶対に入り易いだろうとか。

黒澤なら、まずは現代劇なんじゃないか。

つーか監督で選んじゃダメなのか。
まずはジャンルか、いやスターなのかとか。

結果、1本だけを挙げるという冒険はしなくなった。

オールタイムベスト50を、口でいうのではなく、プリントアウトして渡すっていうたいへん手のこんだ返し。

50本いえば、ひとつくらいは気に入ってくれるでしょう、
50本すべて、ちゃんと観てくれるか分からんけれども。

『カノン』を観てガツンときてくれるかもしれないし、


『マグノリア』で、映像表現の可能性にハッとしてくれるかもしれない、


べつにそんなに深く…と引いちゃうひとだって、純粋なる娯楽作も入っているから「否!」とはいわないのではないか………なぁ笑


<1>『タクシードライバー』(76)
<2>『レイジング・ブル』(80)
<3>『ゆきゆきて、神軍』(87)
<4>『天国と地獄』(63)
<5>『アマデウス』(84)
<6>『灰とダイヤモンド』(57)
<7>『カノン』(98)
<8>『TOKYO FIST』(95)
<9>『独裁者』(40)
<10>『カッコーの巣の上で』(75)
<11>『キャリー』(76)
<12>『絞死刑』(68)
<13>『真夜中のカーボーイ』(69)
<14>『第三の男』(49)
<15>『バートン・フィンク』(91)
<16>『グッドフェローズ』(90)
<17>『ユリイカ』(2000)
<18>『トト・ザ・ヒーロー』(91)
<19>『酔いどれ天使』(48)
<20>『十九歳の地図』(79)
<21>『どこまでもいこう』(99)
<22>『モダン・タイムス』(36)
<23>『JFK』(91)
<24>『太陽を盗んだ男』(79)
<25>『ジョニーは戦場へ行った』(71)
<26>『鬼が来た!』(2000)
<27>『3-4X10月』(90)
<28>『夜がまた来る』(94)
<29>『バリー・リンドン』(75)
<30>『8 1/2』(63)
<31>『切腹』(62)
<32>『狼たちの午後』(75)
<33>『ブリキの太鼓』(79)
<34>『豚と軍艦』(61)
<35>『愛のコリーダ』(76)
<36>『マグノリア』(99)
<37>『野良犬』(49)
<38>『恐怖の報酬』(53)
<39>『花様年華』(2000)
<40>『ガルシアの首』(74)
<41>『地獄の黙示録』(79)
<42>『復讐するは我にあり』(79)
<43>『奇蹟』(89)
<44>『ワイルド・アット・ハート』(90)
<45>『イングロリアス・バスターズ』(2009)
<46>『アリスの恋』(74)
<47>『ディア・ハンター』(78)
<48>『砂の器』(74)
<49>『紅夢』(91)
<50>『鉄男Ⅱ』(92)

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明日のコラムは・・・

『映画スタッフ別10傑(8)モーリス・ジャール』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(372)

2021-04-14 00:10:00 | コラム
いもーたん「じょー」→「じょー」だんて(ジョー・ダンテ)

SFやホラーが得意なことからスピルバーグ組として活躍した時期もあったけれど、
ゼメキスやルーカスとちがって、どことなくB級臭が漂う。

日本人にとってはひじょうに覚え易いというか親しみのわく「冗談って」的な?名前、ジョー・ダンテ監督74歳。

最大のヒット作は、みんな大好き『グレムリン』(84)。


これはスピルバーグの力もあって、バランスのよい娯楽作に仕上がっている、、、のだけれども、このひとの本質って、じつはムチャクチャな構成の『グレムリン2』(90)だったりする。



面白いけど、筋はよく分かんないし、なんかヤケクソ感もあるし!!


『ジョーズ』(75)の亜流として制作されたものの、アイデアいっぱいの脚本が効いていて数ある二番煎じのなかで最も出来のよい『ピラニア』(78)で注目を受け、


狼男伝説に材を撮った『ハウリング』(81)がスマッシュヒットを記録する。


実力を認められたダンテは『トワイライトゾーン/超次元の体験』(83)の第3話『こどもの世界』を担当。
ここでスピルバーグと出会い、『グレムリン』の監督に抜擢される。


イーサン・ホーク、リヴァー・フェニックスのデビュー作としても知られる『エクスプロラーズ』(85)、
『ミクロの決死圏』(66)を現代風にした『インナースペース』(87)、

そして個人的には最高傑作だと思っている奇妙なコメディ『メイフィールドの怪人たち』(89)、

※大仰な音楽に、くどいクローズアップ。なにかあると思わせておいて、じつはなんにもない感じ。あらゆる場面にダンテ節が炸裂している!!




邦題がすごく気に入って、自分のコラムタイトルに引用したこともあった『マチネー/土曜の午後はキッスで始まる』(93)など、

なかには「ちゃんとした、道理の通った」作品もあるのだけれども、

なんとなくイビツで、どこかおかしい。
とくにスピルバーグ組のほかの監督の作品と比べるとあきらかに異質、

完成度ってなにかね? 面白けりゃいいんでしょ?? みたいな感覚。

いいよね、こういう監督が居てもさ。

日本できっちりと公開された作品は、98年の『スモール・ソルジャーズ』が最後。

最新作にあたる『ゾンビ・ガール』(2014)も、日本では映画祭で上映されたのみ。

2010年代は主にテレビシリーズを監督、
ひょっとしたら彼の本質がとうとうバレてしまい、映画を創る資金が集まらないとか!?

そんなことはあるまい、体力の問題じゃないだろうか。
だって同じような体質を持つデ・パルマは、細々ではあるけれど、映画を撮りつづけているもんね!!


次回のしりとりは・・・
じょーだん「て」→「て」ろりすと。

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『聞かれたら50本答えることにしています。』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(371)

2021-04-13 00:10:00 | コラム
ぶんげ「い」→「い」もーたんじょー(イモータン・ジョー)

近未来―ウェイストランドを支配する暴君、その名をイモータン・ジョーという。

酸素マスクをつけた見た目も強烈なこの男、住民たちには日に数分ほどしか「水」を与えない、
そのいっぽうで自分はというと、健康体の若い女たち(=ワイブズ)を「子づくり要員」として隔離区画に幽閉している。

豪州映画を牽引するジョージ・ミラー御大が『マッドマックス 怒りのデスロード』(2015)で生み出した悪役で、ある意味では主人公たち(マックス、フェリオサ)を完全に喰ってしまっている。




そこで今宵は、イモータン・ジョーと同列で語ることが出来るであろう、見た目も言動も強烈なキャラクターを5人ほど挙げてみようじゃないか。

主役、その相手役とかはこだわらない。
重要なのは、見た目と言動の両面で「いっちゃっている」ということ。

条件を、もうひとつ。
生物学的に「ヒト」であること。

では、いってみよう。


(1)ジョーカー

ジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ホアキン・フェニックス三者三様の面白さがあってすべて好き。


あっ、ごめんねジャレッド・レトのことだけ省いちゃって(^^;)


(2)ダース・ベイダー

本名はアナキン・スカイウォーカー、
たいへん優れた才能を持つジェダイの騎士であったが、暗黒面に落ちてダース・ベイダーを名乗る。

師オビ=ワンとの壮絶な対決により身体機能が破壊され、生命維持装置を外せないサイボーグとして生きる。

この成り立ちと外見イメージが完成した時点で、映画史に残るキャラクターになるのは決定的だったのだろうね。


(3)シャア・アズナブル

コーディネート完璧!


言動もキザではあるが大人っぽく、ひたすらガキっぽいアムロと好対照をなしている。


(4)レザーフェイス

ジェイソンやフレディも悪くないが、インパクトではコイツのほうが上でしょう。

本名はババ・ソーヤー、チェンソー持ったら世界最強になる。




(5)マーティン

メイクもしていないし、特別変わった服を着ているわけでもない。

にも関わらず、このインパクト!!


映画『ムカデ人間』(2010)に影響を受けた男がそれを真似しようとするメタ的映画『ムカデ人間2』(2011)なのだが、やっていることもなかなかに過激なのに、彼のインパクトのほうがそれを上回っているというのはすごいよ!!


あすのしりとりは・・・
いもーたん「じょー」→「じょー」だんて。

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夢のDOME

2021-04-12 01:41:19 | コラム
格闘技でつながっているわけではない知り合いの若いひとたち(男10人、女25人)に、格闘技についていろいろ聞いてみた。

①那須川天心…知っている 35%


②武尊…知っている 30%
③そもそも「武尊」(=たける)って読める?…読めない50%、でも顔だけは知っていると。


④魔裟斗…知っている 75% 相方さんが矢沢心というのも大きいだろうけどね。

⑤RENA…知っている 40% 彼女でさえこの程度か~。

⑥朝倉未来&海兄弟…知っている 80% すっげ、やっぱりネットの時代なんだなぁ!!

⑦世界的には総合格闘技のことをMMAと呼んでいる…知っている 5% まぁ、予想はついていたけど( ノД`)


なるほど、すご~く参考になった。

格オタたちがいくら天心と武尊の戦いを熱く語ってみても、ピンとこないはずだよなぁ。

このふたりが戦うことにどんな意味があるのか、、、みたいな深い話ではなく、まずは知名度の問題であると。

昔とちがって、必ずしもゴールデンの地上波で流れているわけではないからね。
(それは野球も同様ですわな、まーず、知らない選手が増えたこと!)


五輪が開催されるかどうなのか、未だ分からぬ状況ではあるものの・・・

今年の格闘技は、ちょっと熱い。

(1)一昨日、天心がキックボクシングからボクシングへの転向を正式に発表。
キックの引退は来年の3月。
つまりそれまでには、というか今夏あたりに、「おそらく」武尊戦がおこなわれる。

(2)ものすごく久しぶりに、格闘技興行が東京ドームで開催される。

5月23日、「RIZIN.28」。


前回大会は金欠+名古屋というのもあって、皆勤賞だったRIZIN生観戦はあきらめた。

しかしこの日は、絶対に行かねばなるまい。

観客制限あり。だろうからチケット入手は困難を極めるかもしれない。

でもきっと行くよ、チケット取れなくても行ってやる。
東京ドームの入り口で、その雰囲気だけでも味わってやるんだい!!


正直な話、五輪への関心は薄い。
とっても好きなんですよ、自分は五輪そのものが。

前十字靭帯断裂という大怪我をしたとき、ちょうどアテネ五輪が開催されていて、地味でしんどいリハビリに耐えられたのは、青春のすべてを五輪に捧げたアスリートさんたちの頑張りを見たからですよ。

そんな自分でも、「やるべきではない」ではなく「やってほしくない」という「感情優先」で五輪を見つめちゃっている。

それは五輪にかぎらず、ほかのスポーツ興行でも同じなのでは? と突っ込まれるかもしれない。
一理あるが、いやでも、規模が違い過ぎるじゃないですか、全世界のアスリートがやってくるんですよ。(というか、北以外にも不参加表明があると思うけど)

とてもじゃないが、楽しめない。
少なくとも、自分は。
その代わり格闘技で盛り上がっているところもあり、今年のためにいろいろやってきたアスリートのみなさんには冷たいように聞こえるかもしれないが・・・

やっぱり、ねぇ? と思うのであった。


※前回大会のベストバウトを…まるでプロレスのようですが、きっちりMMAやってます。
実況や解説もためになること多いけれど、こうやって、実況なしで観ると緊迫感が増しません?



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映画スタッフ別10傑(7)エンニオ・モリコーネ

2021-04-11 00:10:00 | コラム
~エンニオ・モリコーネのキャリア10傑~

数々の名声を獲得したマエストロがオスカーの名誉賞ではなく作曲賞を受賞したのは、晩年のことだった。

このひとにとっては、数ある賞のひとつに過ぎないのだろう、、、と思って授賞式を見ていると、なんと壇上で泣き出したのである。

あっ、ほしかったのかと。
もらい泣きしたなぁ!!


イタリア出身、キャリア前期はマカロニウエスタンで様々な楽器を「発明」、ひじょうに野心的な音作りを展開。
後期は巨匠として、数多くの大作の雰囲気作りに貢献した。

91歳で亡くなったのは、去年のこと。
このひとの音楽に、もっともっと触れていたかったなぁ。。。


(1)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)

哀切と、痛切と。
それでいて甘美な。

物語も素晴らしいが、モリコーネの音楽がなかったら感動も半減したかもしれない。




(2)『アンタッチャブル』(87)

この冒頭にマッチした、とっても格好いいしびれるテーマ曲!




(3)『荒野の用心棒』(64)

よい動画、発見。
口笛を真似したひとは多いでしょうねぇ。




(4)『ミッション』(86)

大作然としているが、専門家にいわせると、いろんな変化球を交えた実験作でもあるらしい。




(5)『夕陽のガンマン』(65)

映像の質感だけでなく、モリコーネの音楽が米国西部劇とのちがいを強烈に主張していた。


(6)『遊星からの物体X』(82)

全ジャンルいけるひとだが、ホラーもソツなくこなしたのは意外。


(7)『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)

一般的には、これがいちばん人気あるのかもしれない。




(8)『ザ・シークレット・サービス』(93)

やや重めのサスペンスを、音で完璧にサポートしている。

サウンドトラックとしても教科書的な1枚。


(9)『ヘイトフル・エイト』(2015)

やっとのことで、オスカー作曲賞受賞。

スコセッシと同様に、功労賞的な意味合いが強いのはたしかだけれども。。。


(10)『海の上のピアニスト』(98)

トルナトーレ監督とは相性がよく、何度もコンビを組んでいる。

そういえばトルナトーレはまだ60代なのに、新作を聞かないな。ちょっと心配…。

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『夢のDOME』
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