『去来抄』(向井去来) 2015年07月16日 | 日記 久しぶりに童子句会に出てきました。この句会では、毎月芭蕉の俳文を読むとして、芭蕉の弟子が記したものを読み、勉強会をしています。今月は『去来抄』「故実」の一節と俳文「酒に梅」(貞享2年)でした。 へえと思ったのは、芭蕉が同時代の文学者井原西鶴のことを、「辞(ことば)あらく賎しく(いやしく)云ひなし(中略)西鶴が浅ましく下れる姿あり」と、まったく評価していなかったことです。(とはいえ、ここまで言うということは、ある意味では認めていたともいえる) 芭蕉は『奥の細道』を死ぬ直前まで推敲していたとのこと。 内容は俗なことでも、下品じゃなくつくることを心がけていたことがわかる一文でした。 自分の言いたいことを、どう表現するか。ということに心配ることが文学だというのが、今も昔も変わらないのだと思った次第です。