夏の歳時記に、枇杷葉湯(ビワヨウトウ)というのがあります。
汗疹(あせも)予防に、枇杷の葉をお風呂に入れるというのも。枇杷の葉もいろいろ薬効があるようです。
この家に越してきた頃、枇杷の種を庭に埋めたところ、葉が出てきて1メートルほどになったことがありました。でも、これこのままにしていたら、大きくなりすぎてしまうだろうな、狭い庭に大きな木があっても困るだろうなと思い、引っこ抜いてしまったのです。あれ、そのままにしておけばよかったなあ。
枇杷を薬草として試したくても、まさか余所様の木から失敬するわけにもいきませんしね。
先日句会の後、そういう話を振ったところ、Tさんはご実家がお寺で、お父様が僧侶だった方なのですが、夏の暑い時期、檀家回りをして帰ってくると、枇杷の葉(生)を入れたお風呂に入っていた、というお話をされていました。まさに、枇杷葉湯。
来ぬ人を待つほの暗の枇杷葉湯 薗部庚申(『実用俳句歳時記』辻桃子編)
友人が送ってくれた八甲田山。白い点々はわたすげ。
今年枇杷の種、庭に埋めてみようかな。でもこれから年を重ねていって、大きくなった木というのは、枝を払ったりするの、私はできないしなあ。一本ある杏の木も持て余し気味なのに。迷うところ。