fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『キセキのスパゲッティー』山本省三咲く・十々夜絵(フレーベル館)

2020年01月08日 | 日記
             中学年向け

 3編からなる連作。それぞれに、ええ? という3つのへんてこスパゲッティーが登場する。

 第一話は、祖母がいちごジャムを煮たときに、うっかり塩を入れてしまい、失敗。祖母は捨てようとするが、渉はなんとかならないか、考える。そこでできたのが「うっかりスパゲッティー」。
 そのほか、第二話では、「かみなりスパゲッティ-」、第三話では、「カンタリアン」というのが実際のレシピつきで登場する。これらがどんなスパゲッティーなのかは、読んでいただきたい。

 この物語には、韓国人を両親にもつユジュン、イタリア人の父を持つ安藤ジーナがいる。今、日本の小学校にも、このように両親、あるいはどちらかが外国人という子がたくさんいるはずだ。しかも、その状況は、実際には生まれたときから日本にいて、日本語しか話せない子、見た目が日本人ぽくないので、注目されていやだと思っている子など、まちまちだ。
 国と国の間にある壁は薄くなったり、低くなったりと変化しているが、だからこその苦悩もある。
 
 物語はおいしそうに、やさしく、これらの子の問題をからめていく。フツーって、どういうことなのか、渉は考えながら。
 この作品から、現代を見つめて書く大切さも、教えていただいた。

 うっかりスパゲッティー、誰か作ってくれないかなあ(←おいおい、自分で作れよ)。
 

豚もおだてりゃ~編集者さんの魔法の言葉

2020年01月08日 | 日記
 年末に、某編集者さんからメールがありました。
 進行中の原稿について、いろいろお願いしたいので、お会いしたいと。年末ですし、予定がいろいろつまっていて、でも何かあちらが(これではだめ)と思っているのをそのまま年を越したくなく、きょうだったら、このあと時間があるのですが、明日以降しばらく予定がつかないとお電話しました。すると、「これから行きます」と一時間後、うちの最寄りの駅まで来てくださって、いろいろお話を伺いました。
 なるほど・・・と思う点がいくつもあり、年末年始、改稿することに。
 
 それを先日お送りしたところ、「ばっちりじゃないですか!」とお返事をいただき、ほっ!!
 このね、一言が、作家にとってどれほど嬉しいか。
 そして、この改稿のおかげでぐっといい作品になったこと、私もわかりました。本当なら自力でここに行き着けばいいのですが、それができず申し訳ないという気持ち(まだまだだなあと)と、編集者さんのこういうアドバイスは、本当にありがたいとも思いました。

 この「ばっちりじゃないですか!」的な言葉が、書き続けるエネルギーとなるのです。
 思い返せば、それぞれの本で、編集者さんからこういうお言葉をいただいております。そういう編集者さんには、またいい作品を書いて恩返しをしたいとも思うものです。

 ということで、きょうのタイトルにつながるわけです。

  

 この写真は、近所の小学校に、うちにある本を含めて自著を差し上げたところ、図書室で、私から贈られた本ということで、扇マーク(小さいのでわかりにくいですが)をつけて入れてくださっているものです。他の作家さんの本もあるのですが、私が何を差し上げたかは、内密にしたいので、自分のだけ出して写真に撮らせていただきました。