演劇部に入り、無事に初舞台を終えたひかりに、さらなる騒動が巻き起こります。
何しろ、成仏できない幽霊一色瞬が見えるのはひかりだけ。しかも演劇部は人数は少ないけど強烈キャラ揃い。
この②巻では、なんと裏演劇部の存在が明らかになるのです。さらに増えるキャラ達。
文庫の軽妙な文体は、読んでいても気楽です。読みながら、あ~あたしがこういう文体で書くってどうかなあ、なんて思ってしまました。おばさんが若い子のスカートをはくみたいなもの? いやいや、ぶんぶん(首を振ってるつもり)。 って、ちょっとやってみたけどどうでしょう? いたいかな。
それはさておいて、このどたばた劇のような一冊には、演劇という要素が実は真面目に組み込まれています。高田さん、演劇部だったことがあるそうで、そこが、要所要所できちんと押さえられています。
1巻では「よだかの星」をアレンジした作品を、演じたけれど、今回はオリジナルの脚本。これ、読んでいるとさら~っとすすめるけど、これを劇中劇で書くって、大変なことだと思います。
若い子が共感できるテーマ「アカウント」というのもいい。まって、ということは③巻も④巻も、必ず一つは舞台があるのかな。わくわく。
一色瞬は、いつかはひかりの元を去るのか? そこをどう決着させるのか? これも書き手としては気になるところ。
書店に行くと、児童文庫は、わりと似たテイストのイラストの本が平台に並んでいます。文庫の場合、子どもが「これ、読みたい」と思ってくれるかどうか、続き読みたいと思ってくれるかどうかが、大事なんだと思います。『オン・ステージ』、演劇という世界を描いた作品は、あまりない? どうだろう。演技をするって、どういうことなのか。素の自分にとって、演技をすることがどう影響するのか。私は今後の展開が楽しみです。