たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

西上州・汗だく小沢岳

2008年06月19日 | 西上州の山
◎2008年6月19日(木)─1人

 言い訳がましいが、別に、この山にこだわりがあるとか、行きたくて登ったわけではない。家庭事情で休暇をとらなくてはいけなくなってしまったが、日中は空いている。山で時間をつぶすのが有効活用だろう。本庄方面に用事がある都合もあるし、地理的に考えれば、西上州だろう。午後から雨の可能性もある。桧沢岳なら、以前から行ってみたいと思っていた山なので、こんな時には手頃かなと思っていた。第2候補としては稲含山。要はどこでもよかったのだが。ところが、下仁田の道の駅に入り、観光マップの掲示板を見ていたら、物語山や稲含山、小沢岳は表記があるのだが、肝心の桧沢岳が記されていない。相当、地味な山なのだろうか。道の駅からのアクセスでは、小沢岳が便利そう。それで小沢岳に決まった次第。しかし、後で調べてみると、桧沢岳は南牧村の山。下仁田の観光マップに出ているはずもない。

 西上州の山には、一時、足しげく通ったことがあるが、この20年近く、すっかりとご無沙汰している。3年前の茂来山の帰りに、天狗岩に立ち寄った程度。どうも相に合わない山域という感じ。地味な山が多すぎる。この小沢岳にしても、西上州のマッターホルンとも呼ばれているそうだが、案内書を読んでつい苦笑してしまった。「群馬の山歩き130選」では、グレードが「家族」となっている。先日の四郎岳では、3日間、足の痛みが残ったから、今のなまくらな身体にはちょうどいいかもしれない。往復2時間半程度なら、時間的にも都合がいい。

 林道をしばらく車で進むが、舗装が切れたと同時に、悪路になってしまった。車を戻し、大分手前の路肩に駐める。9時40分出発。林道が分岐する。橋のたもとには「平原村売別荘地」の看板。平原村自体はないだろうから、かなり古いもの。分岐先の林道は通行止めになっていて、その先に別荘地があるとは思えない。登山口には下仁田町の看板があった。「群馬百名山 小沢岳 山頂まで1時間30分 とても眺めがよく、八ケ岳も望むことができます」。今日は無理だろうな。ここに来るまでも、小沢岳そのものが見えなかったから。通行止めの表示板がある。確かに相当に崩壊している。道は深くえぐられて蛇行し、倒木がそこかしこにある。山の斜面は土砂崩れ。昨年の台風被害だろうか。何の復旧作業をした形跡もなく、なすがままの状態。昭文社地図には「未舗装 普通車では困難」と記されているが、以前は、4駆なら通れたのだろうか。信じがたい現実。どんな車を使っても無理だ。道の陥没が中央を幅広く続いているし、あちこちで寸断されている。

 沢沿いを行くものの、ちっとも涼しくない。汗だくになった。サウナにでも入っているようだ。さっきから気になっているが、紫色をした石がやたらに目立つ。この山特有の石なんだろうけど、いったい何という石だろうか(後で調べたが分からなかった)。道がカーブし、沢から離れる。八倉峠方面はさらに崩壊していそうだ。カーブミラーが遺物になり果てている。以前、足尾から半月峠まで歩いたことがあったが、あの時の光景を思い出した。椚峠に到着。10時5分。ここが、かつての駐車場。その先は通行止めになっているが、草が生い茂り、とても車が通れるようには見えない。この峠に石仏が2体あるはずなのだが、探しても分からなかった。

 ここから、林の中を登って行く。杉と檜の植林帯。薄暗くて気分がカラッとしない。むしろ薄気味の悪さが存在する。どこまでも続きそうな林。ある程度登りきると、急に下る。これが何度か繰り返され、はたして自分は標高をかせいでいるのだろうかと疑心暗鬼になる。登山道は整備されてはいるが、「家族」グレードにしては、ちょっときつい感じがする。ようやく林が開け、山頂に到着。10時50分。見事な視界。八ケ岳も見える、わけがない。ガス以外何も見えない。真白。物語山にこの時期に来た時もそうだったなぁ。グループが食事していたけど、その気にもなれずにそそくさと下山した。今日もそのパターンだな。だれもいない山頂。ここの石仏は大日如来だそうだ。それに石祠。携帯はつながった。それまでは圏外だった。確かに晴れた日なら眺望はいいだろうな。残念だけど、期待して来たわけではないから、仕方がない。

 10分ほど休憩して下山。椚峠まで軽い登り返しが5回と重いのが2回。また石仏を探したが、やはり見つからない。休まずに歩く。11時50分、車に到着。2時間少々の山歩きだったが、ものすごい汗をかいた。下に着いても、とうとう小沢岳の姿は拝めなかった。道の駅でラーメンライスを食べる。富岡で風呂屋の看板を見つけ、目指したが、途中で分からなくなってしまい、そのまま帰る。風呂に入りたかったな。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
« 四郎岳~燕巣山 | トップ | かなりなオタク系・三岳 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どこに行ったのかと (K女)
2008-06-19 22:37:12
ずいぶんと不思議な世界の山に行ったようですね。無い別荘分譲看板、石仏、車の通れない道や紫色をした石と、でもそこが群馬百名山ですか。どこの県でも百名山は作っているのと再認識しました。先週の過酷な昇り降りは読んでいるだけでも、腿が痛くなりそう。
今日のはストレッチみたいなものですか。
よく、行きあったりで山を選んでいるように書いてあるけど、どんな格好の山が好みですか?
返信する
しばらくぶり (俺だ)
2008-06-23 20:22:03
休暇が取れるお前がうらやましい。
今月は無休だ。来月の第二週末なら何とか休めそうだ。
盆休みに女房連れで、北海道4泊5日で行くことになった。初日は旭川で泊まり、最終日は札幌泊まりだ。中三日が山歩き。テント山行になるが、とりあえず山行プランを練っている。天候次第で、温泉三昧になるかもしれないが、とにかく夏休みのピークだから、どこもかなりの混雑になるだろう。梅雨明けに、女房を調教しようと常念にでもテントを担いで行ってこようと考えている。お前が調教中の2人もそろそろ、テントデビュー、いや山小屋デビューしてもいいんじゃねーか。
返信する

コメントを投稿

西上州の山」カテゴリの最新記事