![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/77/8b7fd8080b3fc8cd7e5d4a6e86a85803.jpg)
◎2015年7月4日(土)
八王子霊園駐車地(9:14)……菅塩沼(9:38)……唐沢山(10:20)……神籠石(11:16)……駐車地(11:52)
起きるとまだ雨が降っていた。上がっていたら足尾に行くつもりでいたが、その気は失せた。こちらが雨でもあちらは曇り空かもしれない。だが、その可能性はどんなものだろう。ヤブを歩いてぐっしょりとなっていたのではうっとうしい歩きにもなる。まして、展望も悪かろう…。否定的な要因ばかりを探して、未練残りの足尾行きをつぶしにかかる。
先日の日曜日、せっかくの晴れ間を野暮用でムダにしてしまい、恩恵をこうむることはなかった。。他人様のお歩き記事を見てため息をついていても詮かたない。どこでもいいから歩いておかねば身体もなまると、ここで思いついたのが地元の唐沢山。もっとも、ハイトスさんが先日歩かれていたから、さほど悩まずに思いついただけのことで、そのレポがなかったら、大方、金山しか浮かばなかったろう。唐沢山なら、少しばかりの雨があたっても傘をさして歩ける。まして八王子丘陵の縦走ならいざ知らず、たかがその1/4エリアの歩きだ。積極的にはなれないが決まりだな。こんな早い時間に行かずとも、ゆっくりと出かければいい。
先日来の咳き込みは依然として続いている。少しは良くなっているのかもしれないが、発作のような咳は相変わらずだ。すでに薬も切れ、病院に行ってもどうにもならないような気がする。汗を流せば、少なくとも気分は快方に向かうような安易な思いもある。
時間も早いので寝なおす。
改めて目覚めると雨はやんでいた。今さら唐沢山を変更するまでもない。コースをどうするか。定番で菅塩沼から出発してもいいが、今日は、せっかくだからハイトスさん記事で拝見した「神籠石」なるものを見ておきたい。メインを唐沢山、サブを神籠石にするとなれば、八王子霊園に車を置くのが都合いいだろう(これは結果としてあまり意味がなかった)。
余談だが、ハイトスさんが神籠石と抱き合わせで行かれた藪塚の「石切場」。実はすぐに見に行って来た。周辺もぶらぶらと探索はしたが、ブログ記事にするまでの歩きもしていない。ちょっとした異次元の世界に触れた感じがした。周囲にはだれもいず、雨上がりのガスの中では少々不気味でもあった。
朝食をゆっくりとって出発。ザックの中は水と雨具だけ。食料を入れるまでもない。
霊園に向かう途中、「ゆりの里」の案内板を見た。季節の花の趣味とてさほどないが、帰りに寄ってもいい。どうせ、今日の歩きは2時間程度だろう。真っ直ぐに帰宅したのでは一日も長くなる。
(どんよりした空模様)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/4d/16205dc3ec33ecded2a32656a0427fa9.jpg)
霊園の駐車場に車を置き、菅塩沼に下る。いつの間にできたのか、イノシシ除けのフェンスが巡らされていた。扉を開けて中に入る。菅塩沼方面はずっとヤブになっている。ヤブの薄いところに踏み跡があった。これを入ってみる。踏み跡はさながらヤブのトンネル。
クモの巣を払いながら下ると、左手に神社があった。鳥居には金刀比羅宮とある。社殿そのものは新しい。先で左に道が分岐する。これは地図に破線として出ている道かと思うが、行くと、重機が置かれ、何かの作業現場の雰囲気で、このまま行くのはまずいような気がして、引き返す。そのまま下ると、墓地を経由して住宅地に出て車道歩きになった。
(菅塩沼に向かう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/dc/e2c58eb22c4a68c7f48909de180224e4.jpg)
八王子丘陵は200m程度の山並みなのだが、ガスで近くの山しか見えていない。高圧線の鉄塔がぼんやりと見える。ほんの10年ほど前までのことだが、桐生ではなく太田側から唐沢山に登るのは至難の技だった(北金井の方からは行けたかも知れない)。何度も菅塩峠経由で集中的に挑戦したが、ヤブで撤退が続き、最終手段として鉄塔を辿ってみた。支離滅裂な歩きで何とか唐沢山に到着した。その後、ブランクがあって6年前。久しぶりに菅塩峠から入ってみると、薄暗いヤブの中に道がずっと続いていて、すんなりと唐沢山に到着した。そして4年前、八王子丘陵の縦走をした際、ヤブ道はすでになくなり、すっきりした明るいハイキング道に様変わりしていた。これには驚いた。以来、自分には唐沢山も面白みのない山になってしまっている。まぁ、今日は特別だ。
(菅塩沼)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/f3/cf613e0bcc3e2b0f8c19b45e56638f48.jpg)
左に善泉寺、愛宕神社を見て菅塩沼に着く。池が3つあり、釣り人が一人いるだけ。車止めを抜けると菅塩峠まで1kmの道標があった。
(ハイキングコース)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/1a/9fbb4ee16fbf40ffc38aab6204d7531c.jpg)
(菅塩峠)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/e3/cef40e7d2642cad1ec39634ce12b36bd.jpg)
早々に下りの2人連れハイカーに出会う。朝の散歩帰りだろう。林道まがいのハイキングコースを進む。道標のない道が分岐する。先ほど、重機があったところをそのまま進めばここに合流してくるのかもしれない。
(稜線上の素晴らしいハイキング道)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/11/b72d97a2276a73a7c9d7c7cfa65dd7d3.jpg)
(6年前)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/8a/adf598d1c9f192dac18665755d1f028c.jpg)
菅塩峠に到着。峠まで出て、桐生側を覗くと、相変わらず殺伐としたヤブが続いている。歩く人もいるのだろうか。さて、ここから東に向かうが、以前は尾根に登るのが一苦労だった。今は整備されたハイキングコースが巻かれて、すんなりと尾根に出られるようになっている。敢えて泥んこズルズルの斜面を登らずとも、ここはハイキングコースに従う。
迷うこともないハイキングコースが続いている。アップダウンは結構あるが大騒ぎするほどのこともない。いい運動になると思えばいいだけのことだが、風はなく、湿気と汗ですでに全身びっしょりになっている。残馬峡以来の歩きだから、2週間ぶりとはいえ、いい汗をかいているといった実感が少なからずある。
やたらとキノコがある。色鮮やかなものもある。赤いのはきっとタマゴタケだろうが、ベニテングタケと言われれば、そうかもとも思ってしまう。白いのはきっと毒性だろう。イノシシの掘り起こしもあちこちにある。
(唐沢山山頂)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/7c/6efca6ae9f2a403ab843abdbd7bf495b.jpg)
(6年前の山頂)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/66/3ea87cc17ac35ff3dec44b9d4f566e69.jpg)
ほどなく唐沢山に着いた。菅塩沼から1時間もかからなかった。繰り返しになるが、これが10年前までは2時間近くもがいても唐沢山は見えるだけの山だった。山頂も整備され、東屋まで建っている。唐沢山はめずらしくも一等三角点の山だ。以前、山頂には手製の山名板がいくつかあって、その一枚の裏に「井上昌子」の名が入ったものもあったが、その板は撤去されたようだ。コストをかけた標識が置かれている。すぐに湿気でメガネがくもった。
長居は無用だ。引き続き「神籠石」の探索にでも行くとしよう。地図にハイトスさんのマークポイントを書き込んできた。沢状のところにあるらしい。上からなら案外見つけやすいかも知れない。
(こんなのやミニトマトみたいのを随分と目にした)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/fd/268e0ecbf736a6e24f1eed9e62d71a35.jpg)
ここで単独ハイカー2人と行き交う。お一人はラジオとスズで賑やかだ。こんなところで必要なのかなと思ってしまう。せっかくの、梅雨時の静かな山だ。騒音はあまり聞きたくはない。以前、ラジオを聞きながら歩いていた時期もあったが、シゲト山の稜線を歩いていて、やたらと時間が経つのが気になり、むしろストレスにもなって、以来、ラジオはめったに聞くことはない。
何だか、来た時よりもきつく感じながら菅塩峠に戻った。ここも、尾根通しによじ登ったものだが、迂回路がしっかりとある。ムダなことはせずにこれを利用する。左手に二柱神社のあるピークが見えている。そういえば、唐沢山との間に226mの高壺山というのがあるが、山名板もなく、往復ともに気づかずに素通りしていた。
(階段を登ると日向山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/d8/0dbea434c2c0faf96644f82e85cea828.jpg)
(二柱神社)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/48/6eac3775e19782f309c4605614bcda8a.jpg)
日向山への登り、本日一番の難所だろうか。長かった。階段もあった。途中で休んだ。話し声が聞こえ、上を見ると、山頂のベンチでオバチャンが2人休んでいた。挨拶をする。聞こえる話題は世間話。
ここから、南に二柱神社に行く。念のため地図で確認し、オバチャンたちの目の前を二柱神社に向かう。
ここは以前来たことはあったが、こんなところに寄らないと時間つぶしにもならない。ちょっとヤブめいてはいるが踏み跡は続いている。数分で到着。石祠が2基と鳥居。鳥居付きとは、それなりの信仰もあったわけだ。
分岐に戻る。オバチャンたちはまだおしゃべりをしている。すぐに戻って来たから、用足しにでも行ったのか、道を間違えたとでも思われたかもしれない。今日は長靴で歩いている。きっと不審なハイカーに見られているだろう。
(神籠石に行くのに、右に下った)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/9c/c7e9eef16c39364aefaff9efcc285ace.jpg)
注意して歩いたつもりでいたが、地図上で南北を通る実線の道は確認できぬままに八王子霊園の分岐に出てしまった。ここは鞍部になっていて、東に下れば神籠石かと思う。沢状の地形にはなっているが、テープを2か所で見かけたものの、踏み跡はない。
(ヤブが厳しくなって)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/87/407880f401a21e174dad1112610b7d21.jpg)
(神籠石)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/58/fb70e204bad3ee30aae086e5468c587f.jpg)
(神籠石の証拠の残骸)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/42/68279e214b073deff8ed17fddbf3dc27.jpg)
下ったところを間違ったのかヤブだった。草木は露をたっぷりと含み、すぐに全身が濡れた。すでに汗で濡れてはいたが、何とも気色が悪く、神籠石だのと、余計なことを考えなきゃよかったと後悔した。たまに踏み跡のようなものは見えるが、長続きはしない。このまま下って行くのが不快で、もうちょっと行ったら戻ることにしよう。
ヤブが少しはおとなしくなった。左下に下ってみた。大きな石があった。もしかして、これが神籠石か? 疑心暗鬼のままだが、傍らに標識らしき腐りかけの板と支柱があった。やはりこれだ。
見た目、変哲もない張り出しの岩だ。これが桐生の賀茂神社のご神体の降臨石と言われても、へぇーとしか言いようがない。まぁ、見たことだし、確認したことだしと稜線に戻ることにする。
下りとは逆方向に登ってみたが、ここにも鮮明な踏み跡はなく、水を含んだ斜面は泥状になっていて、這い上がるのに四苦八苦し、かなり息も上がってしまった。
(霊園に向かう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/97/465a281769a0e77336725dd27a2f8a99.jpg)
(霊園の上に出る)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/40/074bfa49ae652214127b85aa44068ac0.jpg)
もうこれで課題も終わりだ。後は霊園に下るだけ。天王山はパス。明瞭な道になっているハイキングコースを下る。右にゴルフコースが見えるが、人の気配はない。この道も、10年前は霊園のある程度上までは続いていたが、その先、縦走コースには通じていなかったと記憶している。
フェンスを開けて霊園に到着。ついでだからと墓参りを済ませる。何も持って来ていないから、結局2口飲んだだけの水筒の水を墓石にかけた。
あたりにはだれもいない。施設の水道で長靴を洗い、タオルで全身を拭いて着替えをする。すっきりした。
(本日の軌跡)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/a9/fac5d99c64e63aef15685f3c8e44389f.jpg)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
※コメントいただいたノラさんのページ。クリックしてご参照。
「ゆりの里」に行ってみた。案内板に合わせて行ったが、道は途中から駐車場直通になっていて、ためらう間もなく駐車代を500円徴収された。さらに入園料が1000円。予想外の出費になってしまった。駐車代は念頭になく、入園料とて500円程度のものと思っていた。知っていたらまずは来なかったろう。
広い敷地にユリだけが植えられていた。人出もかなりあった。自分から進んでこんなところに来ることはめったにない。せっかくだしと、ゆっくりと回って見たが、ちょっと一週間ほど遅かったかもしれない。雨があたったせいか、しおれた感じのユリも目についた。しかし、ユリだけというのもまた飽きるものだ。
(ゆりの里1)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/ca/ca1d2ac95edc6fff7db7b61295e8fbd6.jpg)
(ゆりの里2)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/0b/617bfd99767996ef04b7fe48fe8fcf6e.jpg)
(ゆりの里3)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/2b/f9c9bac41757e1b66f9b75f6410ef83c.jpg)
(ゆりの里4)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/31/ec492d9c572000105779a601265e009d.jpg)
(ゆりの里5。気分的に1500円分の楽しみとまではいかなかった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/13/dad5eaeb382f878d3e6c103428b8d7ab.jpg)
八王子霊園駐車地(9:14)……菅塩沼(9:38)……唐沢山(10:20)……神籠石(11:16)……駐車地(11:52)
起きるとまだ雨が降っていた。上がっていたら足尾に行くつもりでいたが、その気は失せた。こちらが雨でもあちらは曇り空かもしれない。だが、その可能性はどんなものだろう。ヤブを歩いてぐっしょりとなっていたのではうっとうしい歩きにもなる。まして、展望も悪かろう…。否定的な要因ばかりを探して、未練残りの足尾行きをつぶしにかかる。
先日の日曜日、せっかくの晴れ間を野暮用でムダにしてしまい、恩恵をこうむることはなかった。。他人様のお歩き記事を見てため息をついていても詮かたない。どこでもいいから歩いておかねば身体もなまると、ここで思いついたのが地元の唐沢山。もっとも、ハイトスさんが先日歩かれていたから、さほど悩まずに思いついただけのことで、そのレポがなかったら、大方、金山しか浮かばなかったろう。唐沢山なら、少しばかりの雨があたっても傘をさして歩ける。まして八王子丘陵の縦走ならいざ知らず、たかがその1/4エリアの歩きだ。積極的にはなれないが決まりだな。こんな早い時間に行かずとも、ゆっくりと出かければいい。
先日来の咳き込みは依然として続いている。少しは良くなっているのかもしれないが、発作のような咳は相変わらずだ。すでに薬も切れ、病院に行ってもどうにもならないような気がする。汗を流せば、少なくとも気分は快方に向かうような安易な思いもある。
時間も早いので寝なおす。
改めて目覚めると雨はやんでいた。今さら唐沢山を変更するまでもない。コースをどうするか。定番で菅塩沼から出発してもいいが、今日は、せっかくだからハイトスさん記事で拝見した「神籠石」なるものを見ておきたい。メインを唐沢山、サブを神籠石にするとなれば、八王子霊園に車を置くのが都合いいだろう(これは結果としてあまり意味がなかった)。
余談だが、ハイトスさんが神籠石と抱き合わせで行かれた藪塚の「石切場」。実はすぐに見に行って来た。周辺もぶらぶらと探索はしたが、ブログ記事にするまでの歩きもしていない。ちょっとした異次元の世界に触れた感じがした。周囲にはだれもいず、雨上がりのガスの中では少々不気味でもあった。
朝食をゆっくりとって出発。ザックの中は水と雨具だけ。食料を入れるまでもない。
霊園に向かう途中、「ゆりの里」の案内板を見た。季節の花の趣味とてさほどないが、帰りに寄ってもいい。どうせ、今日の歩きは2時間程度だろう。真っ直ぐに帰宅したのでは一日も長くなる。
(どんよりした空模様)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/4d/16205dc3ec33ecded2a32656a0427fa9.jpg)
霊園の駐車場に車を置き、菅塩沼に下る。いつの間にできたのか、イノシシ除けのフェンスが巡らされていた。扉を開けて中に入る。菅塩沼方面はずっとヤブになっている。ヤブの薄いところに踏み跡があった。これを入ってみる。踏み跡はさながらヤブのトンネル。
クモの巣を払いながら下ると、左手に神社があった。鳥居には金刀比羅宮とある。社殿そのものは新しい。先で左に道が分岐する。これは地図に破線として出ている道かと思うが、行くと、重機が置かれ、何かの作業現場の雰囲気で、このまま行くのはまずいような気がして、引き返す。そのまま下ると、墓地を経由して住宅地に出て車道歩きになった。
(菅塩沼に向かう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/dc/e2c58eb22c4a68c7f48909de180224e4.jpg)
八王子丘陵は200m程度の山並みなのだが、ガスで近くの山しか見えていない。高圧線の鉄塔がぼんやりと見える。ほんの10年ほど前までのことだが、桐生ではなく太田側から唐沢山に登るのは至難の技だった(北金井の方からは行けたかも知れない)。何度も菅塩峠経由で集中的に挑戦したが、ヤブで撤退が続き、最終手段として鉄塔を辿ってみた。支離滅裂な歩きで何とか唐沢山に到着した。その後、ブランクがあって6年前。久しぶりに菅塩峠から入ってみると、薄暗いヤブの中に道がずっと続いていて、すんなりと唐沢山に到着した。そして4年前、八王子丘陵の縦走をした際、ヤブ道はすでになくなり、すっきりした明るいハイキング道に様変わりしていた。これには驚いた。以来、自分には唐沢山も面白みのない山になってしまっている。まぁ、今日は特別だ。
(菅塩沼)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/f3/cf613e0bcc3e2b0f8c19b45e56638f48.jpg)
左に善泉寺、愛宕神社を見て菅塩沼に着く。池が3つあり、釣り人が一人いるだけ。車止めを抜けると菅塩峠まで1kmの道標があった。
(ハイキングコース)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/1a/9fbb4ee16fbf40ffc38aab6204d7531c.jpg)
(菅塩峠)
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早々に下りの2人連れハイカーに出会う。朝の散歩帰りだろう。林道まがいのハイキングコースを進む。道標のない道が分岐する。先ほど、重機があったところをそのまま進めばここに合流してくるのかもしれない。
(稜線上の素晴らしいハイキング道)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/11/b72d97a2276a73a7c9d7c7cfa65dd7d3.jpg)
(6年前)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/8a/adf598d1c9f192dac18665755d1f028c.jpg)
菅塩峠に到着。峠まで出て、桐生側を覗くと、相変わらず殺伐としたヤブが続いている。歩く人もいるのだろうか。さて、ここから東に向かうが、以前は尾根に登るのが一苦労だった。今は整備されたハイキングコースが巻かれて、すんなりと尾根に出られるようになっている。敢えて泥んこズルズルの斜面を登らずとも、ここはハイキングコースに従う。
迷うこともないハイキングコースが続いている。アップダウンは結構あるが大騒ぎするほどのこともない。いい運動になると思えばいいだけのことだが、風はなく、湿気と汗ですでに全身びっしょりになっている。残馬峡以来の歩きだから、2週間ぶりとはいえ、いい汗をかいているといった実感が少なからずある。
やたらとキノコがある。色鮮やかなものもある。赤いのはきっとタマゴタケだろうが、ベニテングタケと言われれば、そうかもとも思ってしまう。白いのはきっと毒性だろう。イノシシの掘り起こしもあちこちにある。
(唐沢山山頂)
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(6年前の山頂)
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ほどなく唐沢山に着いた。菅塩沼から1時間もかからなかった。繰り返しになるが、これが10年前までは2時間近くもがいても唐沢山は見えるだけの山だった。山頂も整備され、東屋まで建っている。唐沢山はめずらしくも一等三角点の山だ。以前、山頂には手製の山名板がいくつかあって、その一枚の裏に「井上昌子」の名が入ったものもあったが、その板は撤去されたようだ。コストをかけた標識が置かれている。すぐに湿気でメガネがくもった。
長居は無用だ。引き続き「神籠石」の探索にでも行くとしよう。地図にハイトスさんのマークポイントを書き込んできた。沢状のところにあるらしい。上からなら案外見つけやすいかも知れない。
(こんなのやミニトマトみたいのを随分と目にした)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/fd/268e0ecbf736a6e24f1eed9e62d71a35.jpg)
ここで単独ハイカー2人と行き交う。お一人はラジオとスズで賑やかだ。こんなところで必要なのかなと思ってしまう。せっかくの、梅雨時の静かな山だ。騒音はあまり聞きたくはない。以前、ラジオを聞きながら歩いていた時期もあったが、シゲト山の稜線を歩いていて、やたらと時間が経つのが気になり、むしろストレスにもなって、以来、ラジオはめったに聞くことはない。
何だか、来た時よりもきつく感じながら菅塩峠に戻った。ここも、尾根通しによじ登ったものだが、迂回路がしっかりとある。ムダなことはせずにこれを利用する。左手に二柱神社のあるピークが見えている。そういえば、唐沢山との間に226mの高壺山というのがあるが、山名板もなく、往復ともに気づかずに素通りしていた。
(階段を登ると日向山)
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(二柱神社)
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日向山への登り、本日一番の難所だろうか。長かった。階段もあった。途中で休んだ。話し声が聞こえ、上を見ると、山頂のベンチでオバチャンが2人休んでいた。挨拶をする。聞こえる話題は世間話。
ここから、南に二柱神社に行く。念のため地図で確認し、オバチャンたちの目の前を二柱神社に向かう。
ここは以前来たことはあったが、こんなところに寄らないと時間つぶしにもならない。ちょっとヤブめいてはいるが踏み跡は続いている。数分で到着。石祠が2基と鳥居。鳥居付きとは、それなりの信仰もあったわけだ。
分岐に戻る。オバチャンたちはまだおしゃべりをしている。すぐに戻って来たから、用足しにでも行ったのか、道を間違えたとでも思われたかもしれない。今日は長靴で歩いている。きっと不審なハイカーに見られているだろう。
(神籠石に行くのに、右に下った)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/9c/c7e9eef16c39364aefaff9efcc285ace.jpg)
注意して歩いたつもりでいたが、地図上で南北を通る実線の道は確認できぬままに八王子霊園の分岐に出てしまった。ここは鞍部になっていて、東に下れば神籠石かと思う。沢状の地形にはなっているが、テープを2か所で見かけたものの、踏み跡はない。
(ヤブが厳しくなって)
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(神籠石)
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(神籠石の証拠の残骸)
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下ったところを間違ったのかヤブだった。草木は露をたっぷりと含み、すぐに全身が濡れた。すでに汗で濡れてはいたが、何とも気色が悪く、神籠石だのと、余計なことを考えなきゃよかったと後悔した。たまに踏み跡のようなものは見えるが、長続きはしない。このまま下って行くのが不快で、もうちょっと行ったら戻ることにしよう。
ヤブが少しはおとなしくなった。左下に下ってみた。大きな石があった。もしかして、これが神籠石か? 疑心暗鬼のままだが、傍らに標識らしき腐りかけの板と支柱があった。やはりこれだ。
見た目、変哲もない張り出しの岩だ。これが桐生の賀茂神社のご神体の降臨石と言われても、へぇーとしか言いようがない。まぁ、見たことだし、確認したことだしと稜線に戻ることにする。
下りとは逆方向に登ってみたが、ここにも鮮明な踏み跡はなく、水を含んだ斜面は泥状になっていて、這い上がるのに四苦八苦し、かなり息も上がってしまった。
(霊園に向かう)
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(霊園の上に出る)
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もうこれで課題も終わりだ。後は霊園に下るだけ。天王山はパス。明瞭な道になっているハイキングコースを下る。右にゴルフコースが見えるが、人の気配はない。この道も、10年前は霊園のある程度上までは続いていたが、その先、縦走コースには通じていなかったと記憶している。
フェンスを開けて霊園に到着。ついでだからと墓参りを済ませる。何も持って来ていないから、結局2口飲んだだけの水筒の水を墓石にかけた。
あたりにはだれもいない。施設の水道で長靴を洗い、タオルで全身を拭いて着替えをする。すっきりした。
(本日の軌跡)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/a9/fac5d99c64e63aef15685f3c8e44389f.jpg)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
※コメントいただいたノラさんのページ。クリックしてご参照。
「ゆりの里」に行ってみた。案内板に合わせて行ったが、道は途中から駐車場直通になっていて、ためらう間もなく駐車代を500円徴収された。さらに入園料が1000円。予想外の出費になってしまった。駐車代は念頭になく、入園料とて500円程度のものと思っていた。知っていたらまずは来なかったろう。
広い敷地にユリだけが植えられていた。人出もかなりあった。自分から進んでこんなところに来ることはめったにない。せっかくだしと、ゆっくりと回って見たが、ちょっと一週間ほど遅かったかもしれない。雨があたったせいか、しおれた感じのユリも目についた。しかし、ユリだけというのもまた飽きるものだ。
(ゆりの里1)
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(ゆりの里2)
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(ゆりの里3)
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(ゆりの里4)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/31/ec492d9c572000105779a601265e009d.jpg)
(ゆりの里5。気分的に1500円分の楽しみとまではいかなかった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/13/dad5eaeb382f878d3e6c103428b8d7ab.jpg)
ハイトスさんのおかげて、こうやって、何とか時間はつぶせましたよ。石切場も含めて。
当初は、いっぺんに行くつもりでしたが、石切場の日があまりに湿気が多くて、まったくその気がおきませんでした。
神籠石も、やはり賀茂神社から行くのが正当でしょうね。それだけのありがたみも湧くのではないでしょうか。上からだと、本当にただの出っ張りの岩でしかありませんよ。
八王子丘陵、主だったスポットといいましてもねぇ。藪塚界隈には石仏やら石碑も多いようですが、そんなに奥が深いようには思えない領域ですから…。
こんな程度のものではと。
やっぱりこうなってしまいますよね。
自分も吾妻山か鳴神山でわずかな晴れ間を見つけて歩く程度です。
石切場も行かれましたか。
これだけで記事を書くのは確かに難しい。
神籠石ですが、自分も一度雨の中、稜線から適当に降ってたどり着こうとして藪に絡まれて四苦八苦した事があります。
神籠石はだいぶ枝や草に覆われて半分くらい隠れてしまったようですね。
これで八王子丘陵の主立ったスポットも全部歩かれてしまったのでしばらくは足が遠のきそうでしょうか。
そうでもないですよ。以前はよく雨の中を歩きましたよ。結果的にそうなったというのがほとんどですけど。天気の読みができないのでしょう。
基本的に雨の歩きは嫌いですし、避けています。ただ、年齢的なものでしょうね。少しばかり歩いていないと、身体も歩きをすぐに忘れてしまって、一から出直しになるといったパターンを避けたく、数時間でも歩くようにしているといったところです。
みー猫さんはえらいですよ。こいういう梅雨の時期に遠くに出向くということ自体、もう億劫で。きりんこさんのコメントではありませんが、みー猫さんは上手に歩かれていて感心しています。
さすがにこれだけ雨天が続くと、たそがれさんでも雨中を歩く気になられたんですね。以前はそうでもなかったのでは・・・自分の場合、今回は「梅雨時期は会津か新潟の2000m越え峰へ」というフレーズを覚えていて行ってみただけ(笑)でした・・適当な場所に東屋のある小さいお山のストックがあるといいですね。雨→晴れのときが一番景色も綺麗に見えるようですし。唐沢山の道の変遷・・・あるものなんですね。お疲れ様でした。
こんなところで茶を濁してお恥ずかしい限りですよ。
それでもきりんこさんの場合は美瀑を堪能なさっているようでうらやましい限りです。
瀑泉さんコメント、ばれましたか。結果をご覧になったら、こちらが穴があったら入りたいモードになるでしょう。
請うご期待にならないのが残念です。
だれでも行けるところですよ。行ければの話ですが。
一年前も、結局は雨でも構わないといった状況どころか、土砂降りでやめにした始末ですから。
やはり皆さんもこのお天気に翻弄されているようですね。みー猫さんは上手にでかけているようですが。自分も先週は連休を取得し、珍しく遠征でもしようかと思ったのですが、日本中だめそうだったので家でくすぶっていました。
瀑泉さんへの含みのあるコメント、気になりますね。
おっしゃる通りです。遠出して、車の中でずっと待機。挙句の果ては土産だけ買って帰るっていうのもまたはかない山歩きになります。
でんさんところに比べたら、私なんかまだいい方かも。車で10分も行けば山の麓に出られるし。選択の余地はないですが。
土曜日あたり、新潟方面はピーカンだったようですね。予想はついていましたが、やはりなとわかると、さらに残念な思いにかられます。
低山でも近くに行ける山があるだけいいと思うしかないです。
体調がイマイチというわけでもないのです。こんな歩きばかりになっているので、その伏線というか、言い訳じみたようなものです。決して、無理に咳き込んでいるわけではないのですが。
瀑泉さんの今週末は不貞腐れ予定ですか。最近、思うのですが、雨の予報を一々気にしているよりも、最初っから濡れても構わないようなところに行った方がいいのではと。そうすれば、土砂降りにならない限りは問題ないし。まして蒸し暑い時期ですしねぇ。
ここから先は、万一中止になれば肩身も狭いので記さないようにしておきます。
「ゆりの里」。やはりぼったくりですよね。半券やら領収証を見ると、地元の名前が入った何とか組合となっているのですよ。大方、休耕田や畑をゆり園にしたのでしょうけど、この時期に集中して稼ごうといった腹ではないでしょうか。見え見えです。
袋小路に導かれて気づいたら駐車場で、待ってましたとばかりに徴収。せめて、行く途中に、トータルいくらかかるかくらいの表示とUターンスペースは欲しいと思いましたよ。
たそがれオヤジさんも,梅雨時に加えて,体調もイマイチな上に,色々とお忙しいそうで,近くの唐沢山でも仕方ないといったところでしょうか。
で,唐沢山,昔に比べれば物足りなさを感じても,この時季のびしょ濡れの藪漕ぎよりは,整備された道を歩く方が快適だったでしょう。
それと「ゆりの里」,チョットぼったくり過ぎじゃないですか(笑)。駐車場に停めてしまった以上は,入園しないのもなんだし,入るしかないような気がしますが,知っていれば・・・というところでしょうか。
それにしても,今週末は仕事だし,日曜は,先週の町内会のゴミ拾いが雨で延期で出ないワケにもいかないし・・・台風でも来れば,諦めもつきますが,遠出出来ない状況に不貞腐れてしまいますヨ(涙)。
ノラさんも、唐沢山とのお付き合いは古いようですね。ブログ、早速、拝見いたしました。
私も当時、東澤寺からは唐沢山に行ったことがあったのですが、西方面はヤブの中にうっすらと踏み跡がある程度で、追ってみたら消滅でした。それで、今度は西から強引に向かってみたのですが、何度か挑戦して力尽き、そのルートは保留にしていました。
今のハイキング道、太田市が整備したようですが、往時の面影はまったくありません。ここで迷っていたら、山歩きどころかハイキングもしない方がいいでしょう。
天王山の円盤ですが、ノラさんの4か月後に私も墓地から歩いておりまして、その時の写真を見直すと、アルミの円盤には「天王山244m」と記してありますよ。ノラさんはひっくり返さなかったのではないでしょうか。
確かに、ちょいヤブを楽しみにしていると、今の八王子丘陵の歩きはまったく期待外れかと思います。
まぁ、近いだけが取柄でこんな曇天でも歩きはできますが、近場はこの丘陵と金山程度のものですよ。桐生みたいに、縦横無尽の選択はできませんよ。