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◎2012年3月20日(火)
【高谷山】
高谷山に行く目的は、1月に登ったハナント山の山容を見るためである。あの時、ハナント山を歩いたはいいが、その姿を見ることはなかった。ハナント山からの帰路、西側の山を見ながら、高谷山に登ればハナント山を拝めるのではと踏んでいた。当初、南尾根からのバリエーションルートを歩くつもりでいたが、歩かれた方々の手記を拝見すると、いずれもロープ(ドイツ語の「ザイル」を敢えて使う必要もあるまい。相応の使い方しかしないのだから)必携のようなことを記されている。高谷山山頂と手前ピークとの間の鞍部越えに問題があるらしい。崖状になっていて、かなりの難所のようだ。早速、何十年も使っていないロープを物置に探しに行ったが見つからない。梱包用の50m巻きヒモはあったが、これでは頼りない。現場を見たわけではないが素手では無謀かもしれない。彼岸の入りの日に、敢えて大ケガなり死に至っているのではさまにならない。結局、コースを変えて、西から攻めることに相成った。早速、ネットで他の方々の手記を検索した。オッサンさんと野球親爺さんが西から歩かれている。最終的に野球親爺さんコースになってしまった。この方も、コース取りがなかなかお上手。こっちとしては、先駆者の後追いだから、えらく楽だ。オリジナリティを発揮して、地図上で新コースを編み出し、戻って来る結末になっているのではさまにならない。
※冒頭写真は高谷山。左のピークは蛇足。中央が高谷山。双コブになっている右側との鞍部越えが難所らしい。
(早速、ヤブに突入)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/a4/b8bbc8f2f57ad9fe7d8b0d6e145036d1.jpg)
今日は釣りの解禁日のようだ。永野川沿いには、路駐の車がかなりあった。尾出山神社の手前の路肩に車を置く。尾根が張り出している。末端から取り付きたいところだが、民家がある。脇の竹混じりのヤブから入るしかない。さっきから視線を感じていた。釣りのオッサン2人が、さっさと釣りに出て行けばいいのに、道路向かい側の車の中でだべっている。釣り人は多いが、山歩きは皆無のようだから、いい話のネタになっているのだろう。周辺をうろうろした後、いきなり竹ヤブの斜面に上がって行ったものだから、おかしなのがいるなぁと、少なからず思われたかも。これでは、途中から戻るわけにもいくまい。7時25分出発。
(ヤブ気味の踏み跡)
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(出来たての林道に出会う)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/7b/1bcb6c67da59faac8b759c9b55cebdf7.jpg)
竹ヤブは急だった。そしてよく滑った。竹の幹につかまりながら這い上がった。それでも、タケノコはまだ早いなと思うぐらいの気持ちの余裕はあった。間もなく踏み跡に出た。ほっとした。大分ヤブ化している感じ。北側は伐採地になっていて、足元には上永野の集落、見上げれば高原山から尾出山。しばらく行くと、林道に出た。この林道工事の最中に、野球親爺さんが歩かれ、嫌な思いをされたということだろう。工事も終わったようだ。迂回することなく、林道を横切り、寸断された尾根にまた乗る。雑木の間から、高谷山がちらちらと見えてくる。太陽が高谷山の真後ろにあって、しかと見ることはできないが、高谷山の右に小ピークがある。その間が難所ということだろう。なるほど、あそこか。
(尾根上に行く)
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植林帯に入った。尾根筋の歩きだから、ルートは明瞭で迷うことはない。ただ、あまり、歩く人は多いとは思えない。ヤブのざわつきが随分と目につく。そういえば、オッサンさんの記事には、340mあたりに石祠があると記されていたが、気づかなかった。素通りしたらしい。うかつだった。やがて、尾根は緩やかになり、広がってきた。そして、また雑木になった。小ピークに到着。目の前にピークが見える。あれは548mピークだろう。
(548mピーク)
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(548mの図根点)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/3c/6939aafe8056dc2fab7365d011a0671c.jpg)
少し下ってまた登る。タイヤのチューブが何本か放置されていた。何に使っていたものだろう。いい雰囲気の疎林の広いところの突きあたりが548mピークだった。8時ちょうど。図根点が置かれている。ここから進路が北東向きから南東に変わる。北側は植林で、南側は雑木。北側に目を向けると、ちらちらとハナント山らしき山が見えるが、どうもはっきりしない。
(こちらはトラブルなしの鞍部)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/91/1961c42c62c2c769d76673d8e738836d.jpg)
この先、地形図では100mほど下ることになっている。そして、鞍部からは山頂までは150mの上りだ。このコースの難所といえば難所か。確かに、結構、急だった。斜面には、倒木やら切り倒しの放置が多い。ここを登って帰るのはちょっと抵抗がある。鞍部には道型があり、これを使って下れるかもしれない。この時点では、帰路をどうとるか決めかねていた。また、オッサンさんの話に戻るが、帰ってから、記事を改めて拝見すると、ご一行は、この鞍部で道祖神の修復をされたようである。そんな道祖神なんかあったのか、まったく気づかなかった。石祠も道祖神も、オッサンさんはよく見て歩かれている。感心する。こっちは、薄らぼんやり歩きだ。
(490mピーク)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/c8/83f14f0ae075a744c38d5d44f8423605.jpg)
(高谷山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/ab/fd51ba301622e8daea97c1b29ea99b36.jpg)
(日光連山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/91/cf7581da5a3264ad992e9ce158ff34a4.jpg)
(右・ハナント山、左奥に石裂山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/5d/89db5d2d783ebf688039dae31bda4de4.jpg)
右手の高谷山山頂が大きくなってきた。しばらく行くと、また図根点が置かれていた。高谷山西の490mピークだ。ここまで来れば、高谷山は眼前だ。例の難所位置もはっきり見えるが、松の木が生い茂り、中味はまったく窺えない。ただ、南側が切れ落ちている地形になっているのが何となく分かる程度。だらだらと登る。左が植林、右が雑木の様相はそのままだが、時たま、左側・北側の様子が見えるようになってきた。この先、展望を期待はしていないから、寄り道して、北側に少し下ってみる。すっきりした展望にはなっていない。日光連山、石裂山が確認でき、その位置関係と送電線から、ハナント山を見当つけることができた。随分と間近に見える。まっ、これで今回の目的は達成したということか。
(高谷山山頂)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/8c/9fc839a024d0014869c1b4d00e17c53c.jpg)
(南尾根への踏み跡)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/8d/f271ce4f45d85792b07de6951128f1f0.jpg)
(見えづらいが「井上」「昌子」と読める)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/51/6166b51967c4d37cf17c7d11d1af6391.jpg)
山頂着8時40分。出発から1時間15分。意外にもあっ気なく着いてしまった。石祠が1基と三角点が置かれていた。日光連山がちらちらと見えるが、やはり、すっきりした展望は望めない。今日は晴れてくれて良かった。暖かい。せっかくだから、南面の様子を見てこよう。踏み跡は、自分が来たルートよりもしっかりしているようだ。ネットでは散見する程度だが、地元の人には歩かれているのだろうか。どんどん下る。傾斜のきつい下りにさしかかり、これ以上先に行っても、いずれまた来ることもないだろうし、意味もなかろうとUターン。山頂に戻る。大き目の岩2個に「井上」「昌子」と、緑のペンキで書き込まれていた。安蘇の山塊には、この落書きが多いようだ。それも、難所の部分に多いらしい。自分はまだ2回目だったと思う。まさか、自分の名前を記しはしないだろう。ふられるか、恨まれているかだろうか。
(下った尾根)
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(噂の崖の難所鞍部をアップで)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/f9/8410e76c38d9a273bbc9f85bbf1b9532.jpg)
山頂に戻り、しばらくうだうだする。菓子パンを食べながら地形図を広げる。そのまま戻るのもおもしろくないし、2つ目の図根点があったピークから南に下ることにしよう。車道歩きが長くなるが、この高谷山を見ることもできよう。9時15分、下山にかかる。途中、改めて、北側の景色を見に斜面を下る。490mピークからは、すんなりと下り尾根には乗れなかった。尾根形がはっきりせず、トラバース気味に歩いてようやく尾根に出た。正面に不動岳が見えている。高谷山もはっきりしてきた。やはり、危険地帯の様相はしかと分からない。
(駐車地に到着)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/64/8744b17d6410d623972f0ec2fc54b097.jpg)
足元に集落が見えてきた。尾根末端に下らずとも、近道をしようと、西寄りにコースを変えてみた。これはちょっと失敗だった。間伐材が放置された急斜面を下ることになってしまった。そして、作業道に出た。これを辿ってみてもいいが、おかしなところに出るような気がして、そのまま永野川を目指した。釣り人を見かけ、民家の裏に出た。脇をすり抜け、舗装道をちょっと歩くと県道に出た。9時55分。今日は墓参りの方も随分と出ている。車が多い。高谷山を振り返る。周囲には、特徴のない、同じような高さのピークがいくつか並んでいる。何で、あの山だけに名前があるのか、ちょっと不思議な感じになってしまった。駐車地着10時5分。2時間40分。まだこんな時間だ。もう一つ行ってみるか。
【谷倉山】
正月に谷倉山に行ったが、今日の谷倉山は、高谷山を挟み、北西に位置する747.3mの山だ。県道199号線をさらに奥に入る。民家が終わり、道はさらに狭まる。左手下には川が流れている。車のすれ違いは無理。待機スペースもかなり少なくなる。これで対向車が来たら、こちらは川寄りのガードレールなしの状況で、手も足も出ない。びくびくしながら運転したが、何とか対向車なしで、県道終点に行き着いた。さっきの駐車地から5kmはあった。終点には駐車場があり、釣りと思しき地元車が2台置いてある。この辺は百川渓谷といって、紅葉の名所でもあるようだが、あの県道を走った限りでは、盛りの時は、5km歩いた方が無難かもしれない。
(駐車場から見上げる。突き当りが谷倉山のようだ。道はしっかりしている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/80/c51d66ae4e92f279e96188944440c9c9.jpg)
事前調べもなくやって来たが、地形図の破線路が山頂を経由して東西に流れている。これを辿るつもりでいる。歩けるかどうかは分からない。短区間だから、どうにか行けるような気もする。ゴム長に履き替える。特に理由はないが、沢沿いだから、これがいいだろうとの判断。10時40分出発。沢を見上げて驚いた。広大な伐採地になっている。これでは破線路も消え、まともに歩けないのではないのか。一気に不安になってしまった。
(やがて、こんな具合になり)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/84/d14b5570841a9b13626d21a24ebe86ba.jpg)
(こんなところも)
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案の定、沢沿いに歩いたものの、かなり荒れている。初めのうちは、まだ良かった。やがて、伐採した木や枝が、この沢に集中的に放置されているような感じになり、すんなりとは歩けなくなった。倒れた木の枝をつかんでは上に向かったが、足をとられて、ちっとも進まない。幅広の作業道があるにはあったが、どこに向かっているのか知れたものではない。沢はV字になっていて、高みに上がろうにも、もろくて上がれない。結局、そのままこぎ歩きを続け、何とか落ち着けるところまで辿り着いた。作業道がここを経由して上に向かっている。振り返って見た。何と、最初に目にした作業道は、迂回しながらもここまで来ていた。そうと知っていたら、伐採こぎをすることもなかったのに。まったく。
(ようやく落ち着いた)
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(沢が左右に分岐)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/19/8c4717408c9bba88132e47763d02fb25.jpg)
何とか様相も落ち着いたところで沢が二分した。コンパスを見ると、ここは右が正解だろう。左の沢は、なおも伐採地に向かっていた。さて、ここで次の問題に移る。直進の沢は悪相であった。ここも木や枝が覆いかぶさり、すんなりと進めそうにない。右上を見やった。急斜面のはるか上のところに尾根が通っている。ちょうど、破線の南側を平行して走っている尾根だ。このまま沢伝いに行くよりは、尾根に上がった方がいいのじゃないのか。
(しっかりした尾根だと思ったが、ヤブの小尾根だった)
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かなり傾斜の急な斜面を、立ち木につかまりながらよじ登った。ようやく尾根に上がったと思ったら、これはただのヤブの小尾根で、登ったところを見下ろすと、とてもじゃないが、下りで使用不可といった具合。この小尾根自体、先端がスパッと切れていた。こうと分かっていたら、そのまま沢沿いに行った方がよかったと思ったが、そんなのは後の祭りの話で、今の時点では、このまま本尾根に向かって進むしか手はない。下りはどうすんだよと頭をかすめたが、先のことを考えてもどうしようもない。今、この時を生きるだけのことだ。
(ようやく本尾根に合流した)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/08/8494133c9ee7a580b0cc89c40befa04d.jpg)
(目の上を踏み跡が左右に走っていた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/d4/2f23fcc4ae93d743adad61aa12ce34b4.jpg)
ヤブをかき分け、640m付近で本尾根に合流。本尾根はゆるやかでおとなしかった。歩く人はいないようだが、オロCの空き瓶を目にした。切り株があるから、伐採関係者なら歩くのだろう。この尾根も、しばらくは明瞭だったが、尾根が広がってくると、分かりづらくなる。ここも間伐材の放置が多く、歩きにくい。コンパスに合わせて登って行くと、突然、左右に走る踏み後に出くわした。山頂の裾をぐるりと回っているような気配。段差がついているから、これは明らかに道である。探索を入れたいところだが、とりあえずはピーク。尾根形はすでに消えている。踏み跡もなく、えらく歩きづらい。左手から沢状の窪みが上がってきた。おそらく、破線路の延長であろう。帰りはこれを下ろう。その先がどうなっているか不透明だが、小尾根を下るよりはましだと思う。
(谷倉山山頂)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/72/60f770e933e780d470f1fe7b1346e78b.jpg)
(山頂のベンチ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/2b/a56f6fb4f8b402171547df2382f773c5.jpg)
緩やかになり、整然と植林された平地に出た。左手から、道が来ている。それに入り、先に行くと山頂に到着した。11時30分。歩き出しから50分で着いたわけだが、3時間近く歩いているような気がした。どうも、簡単なルートをわざと難しく歩いてしまったような感じが残る。山頂には、山名板が2枚と三角点、それに腐りかけたイスとテーブルが置かれていた。山頂は植林の中にあり、展望はなく、上の樹間から、日光連山がちらちら見える程度。天気が良くない日は気が滅入るだろう。一服して、早々に退散する。
(上柏尾方面に向かう、危険性のない安全な道)
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山頂まで延びて来ていた道を下ってみる。道はカーブして、北東に延びていた。つまり、上柏尾の細尾、栃原方面からは、しっかりした道があるということだろうか。戻る。続いて、さっきの踏み跡の確認。この道は見当違いのところに出るのだろうが、歩いてみると、上柏尾に続く道に合流しているような感じがする。ただ、反対側がどこまで行っているのかは定かではない。
(沢の本流はこの下)
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(本流から上流を見上げる)
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予定通り、窪んだ沢地を下った。これがまた曲者で、いきなり、すとーんと急になった。落葉をたらふく溜めて、滑る、ぬかるの連続。水と雪がないだけマシというもの。さて、破線路の沢に出るには、この沢ではなく、さらに下を流れている沢に出ないとだめなようだ。さらに急になった斜面を下り、何とか、本流の沢に下りた。自分が下ったところも急ではあったが、この本流の上流を見上げると、とてもじゃないが、常人が歩けるような破線路ではなかった。まっ、幸いにも、ここからは緩やかに下れた。
(往路では、ここから小尾根に這い上がった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/5a/97c792b2a8676dbbb72a4b61ed2624d8.jpg)
(尾出山)
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(沢の行き着いたところに駐車場が見える)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/41/28be78059aca3dd346e9b125c5c5d66f.jpg)
悪相と思っていた沢も、1回滑った以外、さしたるトラブルもなく、沢の分岐に到着。あとは、遠回りながらも、作業道を通り、尾出山を眺めながら、無事に帰還。12時15分。1時間35分。ゴム長が泥だらけになっていたので、沢でさっと洗い流す。時間的に、もう一山行けなくもないが、「中柏尾」の地形図しか持参していなかったし、2時間程度で歩ける他の山も知らなかったので、そのまま帰ることにする。しかし、この、もう一つの谷倉山は、何とも、不可思議な山だった。普通のハイカーが辿れるルートが、この上永野側にあるのだろうか。
さて、これですんなりと帰れたわけではない。着替えをしたかったが、隣の車の所有者が釣りから上がってきた。少しは待っていてもらえるかと思ったが、甘かった。すぐに出て行った。慌てた。着替えは省略。隣の車に何を期待していたかというと、後ろにくっついて行けば、対向車があった際に楽だと思ったからだ。ところが、その車は、この付近の運転に慣れているのだろうか、あっという間に離されてしまった。そして、やって来たのが対向車・ジムニー。嫌な予感が的中した。何となく、バックする立場になった。60mほどバックした。助手席からオニイチャンが出て来て、「ウチラの車は岩にぶつけてもかまわないっすから、適当なところでいいっすよ」と言われたが、そういうわけにもいくまい。適当なところがないからバックしているのよ。それに、岩にジムニーをぶつけたら、こちらは川側を通らなきゃいけないんじゃないのか。下手すりゃ、川に落ちてしまうよ。ギリギリの広いところで、何とかすれ違った。そしたら、出会ったところの向こう側20m後ろに、待機スペースがあったじゃないの。バックすべきはジムニーだった。あとは、ひたすら対向車がないことを祈って、狭路を脱出した。まぁ、ジムニーだったからよかったものの、普通車だったら、どうなったのかね。
永野界隈はソバが名物らしい。幟を随分と見かけた。食べていくつもりでいたが、客がいない店で食べるのも気が退ける。そこそこに客の入りのある店を探していたら、とうとう町の中に入ってしまった。しかし、今度は、駐車場の車が多過ぎる。ああいう所で、休日にポツンと一人でソバをすするのは、自分には勇気がいることだ。結局、何も食わずに帰った。
【高谷山】
高谷山に行く目的は、1月に登ったハナント山の山容を見るためである。あの時、ハナント山を歩いたはいいが、その姿を見ることはなかった。ハナント山からの帰路、西側の山を見ながら、高谷山に登ればハナント山を拝めるのではと踏んでいた。当初、南尾根からのバリエーションルートを歩くつもりでいたが、歩かれた方々の手記を拝見すると、いずれもロープ(ドイツ語の「ザイル」を敢えて使う必要もあるまい。相応の使い方しかしないのだから)必携のようなことを記されている。高谷山山頂と手前ピークとの間の鞍部越えに問題があるらしい。崖状になっていて、かなりの難所のようだ。早速、何十年も使っていないロープを物置に探しに行ったが見つからない。梱包用の50m巻きヒモはあったが、これでは頼りない。現場を見たわけではないが素手では無謀かもしれない。彼岸の入りの日に、敢えて大ケガなり死に至っているのではさまにならない。結局、コースを変えて、西から攻めることに相成った。早速、ネットで他の方々の手記を検索した。オッサンさんと野球親爺さんが西から歩かれている。最終的に野球親爺さんコースになってしまった。この方も、コース取りがなかなかお上手。こっちとしては、先駆者の後追いだから、えらく楽だ。オリジナリティを発揮して、地図上で新コースを編み出し、戻って来る結末になっているのではさまにならない。
※冒頭写真は高谷山。左のピークは蛇足。中央が高谷山。双コブになっている右側との鞍部越えが難所らしい。
(早速、ヤブに突入)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/a4/b8bbc8f2f57ad9fe7d8b0d6e145036d1.jpg)
今日は釣りの解禁日のようだ。永野川沿いには、路駐の車がかなりあった。尾出山神社の手前の路肩に車を置く。尾根が張り出している。末端から取り付きたいところだが、民家がある。脇の竹混じりのヤブから入るしかない。さっきから視線を感じていた。釣りのオッサン2人が、さっさと釣りに出て行けばいいのに、道路向かい側の車の中でだべっている。釣り人は多いが、山歩きは皆無のようだから、いい話のネタになっているのだろう。周辺をうろうろした後、いきなり竹ヤブの斜面に上がって行ったものだから、おかしなのがいるなぁと、少なからず思われたかも。これでは、途中から戻るわけにもいくまい。7時25分出発。
(ヤブ気味の踏み跡)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/4c/abe7e0373cf4a60df21cd804466fe09f.jpg)
(出来たての林道に出会う)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/7b/1bcb6c67da59faac8b759c9b55cebdf7.jpg)
竹ヤブは急だった。そしてよく滑った。竹の幹につかまりながら這い上がった。それでも、タケノコはまだ早いなと思うぐらいの気持ちの余裕はあった。間もなく踏み跡に出た。ほっとした。大分ヤブ化している感じ。北側は伐採地になっていて、足元には上永野の集落、見上げれば高原山から尾出山。しばらく行くと、林道に出た。この林道工事の最中に、野球親爺さんが歩かれ、嫌な思いをされたということだろう。工事も終わったようだ。迂回することなく、林道を横切り、寸断された尾根にまた乗る。雑木の間から、高谷山がちらちらと見えてくる。太陽が高谷山の真後ろにあって、しかと見ることはできないが、高谷山の右に小ピークがある。その間が難所ということだろう。なるほど、あそこか。
(尾根上に行く)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/95/550ac0855d7d5def2379f373ef4da09b.jpg)
植林帯に入った。尾根筋の歩きだから、ルートは明瞭で迷うことはない。ただ、あまり、歩く人は多いとは思えない。ヤブのざわつきが随分と目につく。そういえば、オッサンさんの記事には、340mあたりに石祠があると記されていたが、気づかなかった。素通りしたらしい。うかつだった。やがて、尾根は緩やかになり、広がってきた。そして、また雑木になった。小ピークに到着。目の前にピークが見える。あれは548mピークだろう。
(548mピーク)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/c8/eca67e9b7b5af44471f9f03d258a84a3.jpg)
(548mの図根点)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/3c/6939aafe8056dc2fab7365d011a0671c.jpg)
少し下ってまた登る。タイヤのチューブが何本か放置されていた。何に使っていたものだろう。いい雰囲気の疎林の広いところの突きあたりが548mピークだった。8時ちょうど。図根点が置かれている。ここから進路が北東向きから南東に変わる。北側は植林で、南側は雑木。北側に目を向けると、ちらちらとハナント山らしき山が見えるが、どうもはっきりしない。
(こちらはトラブルなしの鞍部)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/91/1961c42c62c2c769d76673d8e738836d.jpg)
この先、地形図では100mほど下ることになっている。そして、鞍部からは山頂までは150mの上りだ。このコースの難所といえば難所か。確かに、結構、急だった。斜面には、倒木やら切り倒しの放置が多い。ここを登って帰るのはちょっと抵抗がある。鞍部には道型があり、これを使って下れるかもしれない。この時点では、帰路をどうとるか決めかねていた。また、オッサンさんの話に戻るが、帰ってから、記事を改めて拝見すると、ご一行は、この鞍部で道祖神の修復をされたようである。そんな道祖神なんかあったのか、まったく気づかなかった。石祠も道祖神も、オッサンさんはよく見て歩かれている。感心する。こっちは、薄らぼんやり歩きだ。
(490mピーク)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/c8/83f14f0ae075a744c38d5d44f8423605.jpg)
(高谷山)
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(日光連山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/91/cf7581da5a3264ad992e9ce158ff34a4.jpg)
(右・ハナント山、左奥に石裂山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/5d/89db5d2d783ebf688039dae31bda4de4.jpg)
右手の高谷山山頂が大きくなってきた。しばらく行くと、また図根点が置かれていた。高谷山西の490mピークだ。ここまで来れば、高谷山は眼前だ。例の難所位置もはっきり見えるが、松の木が生い茂り、中味はまったく窺えない。ただ、南側が切れ落ちている地形になっているのが何となく分かる程度。だらだらと登る。左が植林、右が雑木の様相はそのままだが、時たま、左側・北側の様子が見えるようになってきた。この先、展望を期待はしていないから、寄り道して、北側に少し下ってみる。すっきりした展望にはなっていない。日光連山、石裂山が確認でき、その位置関係と送電線から、ハナント山を見当つけることができた。随分と間近に見える。まっ、これで今回の目的は達成したということか。
(高谷山山頂)
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(南尾根への踏み跡)
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(見えづらいが「井上」「昌子」と読める)
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山頂着8時40分。出発から1時間15分。意外にもあっ気なく着いてしまった。石祠が1基と三角点が置かれていた。日光連山がちらちらと見えるが、やはり、すっきりした展望は望めない。今日は晴れてくれて良かった。暖かい。せっかくだから、南面の様子を見てこよう。踏み跡は、自分が来たルートよりもしっかりしているようだ。ネットでは散見する程度だが、地元の人には歩かれているのだろうか。どんどん下る。傾斜のきつい下りにさしかかり、これ以上先に行っても、いずれまた来ることもないだろうし、意味もなかろうとUターン。山頂に戻る。大き目の岩2個に「井上」「昌子」と、緑のペンキで書き込まれていた。安蘇の山塊には、この落書きが多いようだ。それも、難所の部分に多いらしい。自分はまだ2回目だったと思う。まさか、自分の名前を記しはしないだろう。ふられるか、恨まれているかだろうか。
(下った尾根)
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(噂の崖の難所鞍部をアップで)
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山頂に戻り、しばらくうだうだする。菓子パンを食べながら地形図を広げる。そのまま戻るのもおもしろくないし、2つ目の図根点があったピークから南に下ることにしよう。車道歩きが長くなるが、この高谷山を見ることもできよう。9時15分、下山にかかる。途中、改めて、北側の景色を見に斜面を下る。490mピークからは、すんなりと下り尾根には乗れなかった。尾根形がはっきりせず、トラバース気味に歩いてようやく尾根に出た。正面に不動岳が見えている。高谷山もはっきりしてきた。やはり、危険地帯の様相はしかと分からない。
(駐車地に到着)
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足元に集落が見えてきた。尾根末端に下らずとも、近道をしようと、西寄りにコースを変えてみた。これはちょっと失敗だった。間伐材が放置された急斜面を下ることになってしまった。そして、作業道に出た。これを辿ってみてもいいが、おかしなところに出るような気がして、そのまま永野川を目指した。釣り人を見かけ、民家の裏に出た。脇をすり抜け、舗装道をちょっと歩くと県道に出た。9時55分。今日は墓参りの方も随分と出ている。車が多い。高谷山を振り返る。周囲には、特徴のない、同じような高さのピークがいくつか並んでいる。何で、あの山だけに名前があるのか、ちょっと不思議な感じになってしまった。駐車地着10時5分。2時間40分。まだこんな時間だ。もう一つ行ってみるか。
【谷倉山】
正月に谷倉山に行ったが、今日の谷倉山は、高谷山を挟み、北西に位置する747.3mの山だ。県道199号線をさらに奥に入る。民家が終わり、道はさらに狭まる。左手下には川が流れている。車のすれ違いは無理。待機スペースもかなり少なくなる。これで対向車が来たら、こちらは川寄りのガードレールなしの状況で、手も足も出ない。びくびくしながら運転したが、何とか対向車なしで、県道終点に行き着いた。さっきの駐車地から5kmはあった。終点には駐車場があり、釣りと思しき地元車が2台置いてある。この辺は百川渓谷といって、紅葉の名所でもあるようだが、あの県道を走った限りでは、盛りの時は、5km歩いた方が無難かもしれない。
(駐車場から見上げる。突き当りが谷倉山のようだ。道はしっかりしている)
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事前調べもなくやって来たが、地形図の破線路が山頂を経由して東西に流れている。これを辿るつもりでいる。歩けるかどうかは分からない。短区間だから、どうにか行けるような気もする。ゴム長に履き替える。特に理由はないが、沢沿いだから、これがいいだろうとの判断。10時40分出発。沢を見上げて驚いた。広大な伐採地になっている。これでは破線路も消え、まともに歩けないのではないのか。一気に不安になってしまった。
(やがて、こんな具合になり)
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(こんなところも)
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案の定、沢沿いに歩いたものの、かなり荒れている。初めのうちは、まだ良かった。やがて、伐採した木や枝が、この沢に集中的に放置されているような感じになり、すんなりとは歩けなくなった。倒れた木の枝をつかんでは上に向かったが、足をとられて、ちっとも進まない。幅広の作業道があるにはあったが、どこに向かっているのか知れたものではない。沢はV字になっていて、高みに上がろうにも、もろくて上がれない。結局、そのままこぎ歩きを続け、何とか落ち着けるところまで辿り着いた。作業道がここを経由して上に向かっている。振り返って見た。何と、最初に目にした作業道は、迂回しながらもここまで来ていた。そうと知っていたら、伐採こぎをすることもなかったのに。まったく。
(ようやく落ち着いた)
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(沢が左右に分岐)
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何とか様相も落ち着いたところで沢が二分した。コンパスを見ると、ここは右が正解だろう。左の沢は、なおも伐採地に向かっていた。さて、ここで次の問題に移る。直進の沢は悪相であった。ここも木や枝が覆いかぶさり、すんなりと進めそうにない。右上を見やった。急斜面のはるか上のところに尾根が通っている。ちょうど、破線の南側を平行して走っている尾根だ。このまま沢伝いに行くよりは、尾根に上がった方がいいのじゃないのか。
(しっかりした尾根だと思ったが、ヤブの小尾根だった)
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かなり傾斜の急な斜面を、立ち木につかまりながらよじ登った。ようやく尾根に上がったと思ったら、これはただのヤブの小尾根で、登ったところを見下ろすと、とてもじゃないが、下りで使用不可といった具合。この小尾根自体、先端がスパッと切れていた。こうと分かっていたら、そのまま沢沿いに行った方がよかったと思ったが、そんなのは後の祭りの話で、今の時点では、このまま本尾根に向かって進むしか手はない。下りはどうすんだよと頭をかすめたが、先のことを考えてもどうしようもない。今、この時を生きるだけのことだ。
(ようやく本尾根に合流した)
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(目の上を踏み跡が左右に走っていた)
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ヤブをかき分け、640m付近で本尾根に合流。本尾根はゆるやかでおとなしかった。歩く人はいないようだが、オロCの空き瓶を目にした。切り株があるから、伐採関係者なら歩くのだろう。この尾根も、しばらくは明瞭だったが、尾根が広がってくると、分かりづらくなる。ここも間伐材の放置が多く、歩きにくい。コンパスに合わせて登って行くと、突然、左右に走る踏み後に出くわした。山頂の裾をぐるりと回っているような気配。段差がついているから、これは明らかに道である。探索を入れたいところだが、とりあえずはピーク。尾根形はすでに消えている。踏み跡もなく、えらく歩きづらい。左手から沢状の窪みが上がってきた。おそらく、破線路の延長であろう。帰りはこれを下ろう。その先がどうなっているか不透明だが、小尾根を下るよりはましだと思う。
(谷倉山山頂)
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(山頂のベンチ)
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緩やかになり、整然と植林された平地に出た。左手から、道が来ている。それに入り、先に行くと山頂に到着した。11時30分。歩き出しから50分で着いたわけだが、3時間近く歩いているような気がした。どうも、簡単なルートをわざと難しく歩いてしまったような感じが残る。山頂には、山名板が2枚と三角点、それに腐りかけたイスとテーブルが置かれていた。山頂は植林の中にあり、展望はなく、上の樹間から、日光連山がちらちら見える程度。天気が良くない日は気が滅入るだろう。一服して、早々に退散する。
(上柏尾方面に向かう、危険性のない安全な道)
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山頂まで延びて来ていた道を下ってみる。道はカーブして、北東に延びていた。つまり、上柏尾の細尾、栃原方面からは、しっかりした道があるということだろうか。戻る。続いて、さっきの踏み跡の確認。この道は見当違いのところに出るのだろうが、歩いてみると、上柏尾に続く道に合流しているような感じがする。ただ、反対側がどこまで行っているのかは定かではない。
(沢の本流はこの下)
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(本流から上流を見上げる)
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予定通り、窪んだ沢地を下った。これがまた曲者で、いきなり、すとーんと急になった。落葉をたらふく溜めて、滑る、ぬかるの連続。水と雪がないだけマシというもの。さて、破線路の沢に出るには、この沢ではなく、さらに下を流れている沢に出ないとだめなようだ。さらに急になった斜面を下り、何とか、本流の沢に下りた。自分が下ったところも急ではあったが、この本流の上流を見上げると、とてもじゃないが、常人が歩けるような破線路ではなかった。まっ、幸いにも、ここからは緩やかに下れた。
(往路では、ここから小尾根に這い上がった)
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(尾出山)
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(沢の行き着いたところに駐車場が見える)
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悪相と思っていた沢も、1回滑った以外、さしたるトラブルもなく、沢の分岐に到着。あとは、遠回りながらも、作業道を通り、尾出山を眺めながら、無事に帰還。12時15分。1時間35分。ゴム長が泥だらけになっていたので、沢でさっと洗い流す。時間的に、もう一山行けなくもないが、「中柏尾」の地形図しか持参していなかったし、2時間程度で歩ける他の山も知らなかったので、そのまま帰ることにする。しかし、この、もう一つの谷倉山は、何とも、不可思議な山だった。普通のハイカーが辿れるルートが、この上永野側にあるのだろうか。
さて、これですんなりと帰れたわけではない。着替えをしたかったが、隣の車の所有者が釣りから上がってきた。少しは待っていてもらえるかと思ったが、甘かった。すぐに出て行った。慌てた。着替えは省略。隣の車に何を期待していたかというと、後ろにくっついて行けば、対向車があった際に楽だと思ったからだ。ところが、その車は、この付近の運転に慣れているのだろうか、あっという間に離されてしまった。そして、やって来たのが対向車・ジムニー。嫌な予感が的中した。何となく、バックする立場になった。60mほどバックした。助手席からオニイチャンが出て来て、「ウチラの車は岩にぶつけてもかまわないっすから、適当なところでいいっすよ」と言われたが、そういうわけにもいくまい。適当なところがないからバックしているのよ。それに、岩にジムニーをぶつけたら、こちらは川側を通らなきゃいけないんじゃないのか。下手すりゃ、川に落ちてしまうよ。ギリギリの広いところで、何とかすれ違った。そしたら、出会ったところの向こう側20m後ろに、待機スペースがあったじゃないの。バックすべきはジムニーだった。あとは、ひたすら対向車がないことを祈って、狭路を脱出した。まぁ、ジムニーだったからよかったものの、普通車だったら、どうなったのかね。
永野界隈はソバが名物らしい。幟を随分と見かけた。食べていくつもりでいたが、客がいない店で食べるのも気が退ける。そこそこに客の入りのある店を探していたら、とうとう町の中に入ってしまった。しかし、今度は、駐車場の車が多過ぎる。ああいう所で、休日にポツンと一人でソバをすするのは、自分には勇気がいることだ。結局、何も食わずに帰った。
短いコースとは言え、よくもまぁ、ご苦労様でした。ここまで来ると、素人的には全く追従できませんでした。それにしも、ここいらは数限りない山とコースがあるものですね。
そば屋の件。おいらの場合、駐車無しの幟の店に即入店です。せいぜい2台が限度です。街中の店には入れませんです。
高谷山からハナント山が見えるんですねえ。
谷倉山は上粕尾側からのほうがすっきり登れるかもしれません。
狭い道は大嫌いです。私なら尾出山神社付近に車を停めてすたこら歩いて行きます。
ブックマークありがとうございます!
これってあるなあと思うことが全て集約されたような一日だったのですねえ。オロcや、伐採跡、対向車にお店など、思い当たる節が随所にあり・・・です。
登ったあとで山容を眺めにいく、という不思議な体験は昨年に川治の月山から、朝登った明神ケ岳の山容を見たのがあります。(おかげで、栗山ダムの先の大日向山に行って見たいというの思い出しました。ありがとうございます)
みー猫
ソバ屋の件、実は、ぶなじろうさんなら、こんな店に入るのだろうな、なんて思いながら物色していた次第です。
私も、あの狭い県道は二度とごめんですよ。知らないから行きましたが、行くことがあったら、民家近くの空き地に駐めますね。
山に登ったはいいが、その姿を見ることはなかったでは誠に残念な話です。やはり、改めて見に行くのも乙なものです。ハナント山の場合、二股山から眺めて行きたくなった山ですが、確かにあの山かどうかというのは心許ない状態でした。これですっきりしましたけどね。
よく考えればこの両山を尾根伝いはかなりハードですよね。
おまけに谷倉山への登りはとんでもない等高線が混んでいる場所もあるので無理そうです。
高谷山への南尾根登りルートが気になりますね。
安蘇の探索もこの辺りまで来ましたね。
しかしこの先無名峰も含めるとまだまだたのしめそうでは有りますが。
さて、確かに、尾根伝いに歩いている方もいらっしゃるようですね。この場合、複数の車か自転車が必携でしょうね。
ハイトスさんのことだから、高谷山の南尾根は気になるところでしょう。手記を楽しみにしております。
この周辺(中粕尾地図上)ですが、名前のある山だけは歩きましたので、次の地図に向きを転じてみましょう。