私は、
おっちょこちょいなくせに、
せっかちだ。
おはようございます。
せっかちだから、おっちょこちょいになるのか、
おっちょこちょいだから、せっかちになるのか、
そこはもう、どっちでもいい。
会社で来客へのお茶出しも、
急須に注ぐはずの湯を、茶わんに注いでしまう率6割が治らない。
慌てて茶わんの湯を捨て、急須に湯を入れ直しても、
せっかちだから、それがお茶になるまでが待てないのだ。
とにかくひたすら急須を揺すりまくって、
辺りをビシャビシャにしながら茶わんにお茶を入れる。
当然、薄い。
それを、濁流に流されるように来客まで運ぶ途中、茶たくに茶がこぼれてしまう。
まるで、居酒屋で見る、升酒の受け皿の光景だ。
「あぁ、だめだ」
さすがにアウトだと思い、もう一度お茶を入れ直すと、
なんてことでしょう?!
ちょうどいい濃さの美味しいお茶を、来客に提供できてしまった。
私は、こういう類の成功体験のせいで、
おっちょこちょいとせっかちが治らないのかもしれない・・・。
だから、心配だ。
今年は、車を買い替えたいが、それが心配。
この高額の買い物を、おっちょこちょいして、そのくせ焦って、
しくじる訳にはいかないのだ。
なのに、先日のこと、
父の車の買い取りついでに、担当スタッフに相談をした。
以前、記事にも書いたが、
父の愛車のスペアキーを渡すために行ったのに、
間違えて、でっかいキーホルダーを持って行ってしまった時のことだ。
予算のほか、
「今乗ってる車と同じくらいの大きさ」
だけを伝え、スタッフがおもむろに液晶画面で検索し始め、
「こういう感じのお車でしょうかね?」
と、探るように質問しただけで、私は、
「あっ、じゃこれ買います!」
と言って、
「いやだめ、待って!まだ待って!!」
と制された。
このキーホルダー女、危ない・・・
そう思ってくれたようで、とにかく事あるごとに、
「これから、ゆっくり探して行きましょう。」
と言ってくれる。
こうして周囲の人の救いがあってこそ、
私はギリギリ成り立っているのだと思うと、有難くて安心して、
だから、おっちょこちょいとせっかちが治らないのかもしれない・・・。
そんなある日、
隣りのデスクの熟女さんが、
「迷惑メールが、滅茶苦茶増えてる。私のメールのほとんど、それだもん。」
と憤っていた。
私の受信メールも、迷惑メールばっかりだ。
しかも、
こればっかり。
「ほんと、イヤになっちゃう。私のメールなんて、ワイセツなメールよ。
パイパイって、いっぱい送ってくるんだもん。パイパイ、パイパイって!」
私は、そう言いながら怒りに満ちていたが、
熟女さんは、どういう訳か静かになった。
なぜか、デスクに突っ伏して体を震わせている。
どうしたんだろう?
熟女さんだって、あんなに怒りに満ちていたのに・・・。
しばらく経ってから、熟女さんは涙を拭きながら、
「おかっぱちゃん、それ・・・ぺいぺいだからぁ~」
と、言葉を絞り出し、また突っ伏した。
私は、おっちょこちょいでせっかちで、
そしてバカだということを思い出した。
おい、おたま!
母さんは、このままで、頑張るぞ。
お前も頑張っているのだな?
なんか、ややこしいっ格好で、頑張ってるな!