苦悩の末・・・
おはようございます。
私は、マアコとの約束を破れない。
どうしても、破れない。
マアコの身に何かあれば、子猫の命が関わるようなことがあれば、
約束なんて破ってでも、迷わず保護をするべきだろうが、
マアコも子猫も元気に過ごしている。
あの親子に何の問題もない。
私は、マアコと約束を交わした時から、
この苦悩は当たり前に予想できていた。
詳細を言えば、マアコとの約束は2度交わした。
1度目は、子猫が生まれる前。
「マアコ、全ての子猫を奪ったりしないから、
私に託せる子猫は、なるべく早めに託して欲しい。」
その後、生後1か月、丁度離乳し始めた子猫を3匹保護した。
マアコの目の前で、マアコに確認しながら抱き上げた。
2度目は、保護したうちの2匹の子猫が里親の元へ行った翌日。
「大ちゃんが、また1匹になっちゃったの。
大ちゃんは倉庫で独りぼっちになった経験があるから可哀想なんだ。
マアコ、この2匹を全て奪ったりはしないから、
どちらか1匹、大ちゃんのためにも私に託してくれないかな?
明日まで考えてみて。」
その翌日、すんなりと1匹を保護した。
3匹保護した後、マアコは子猫を連れて来ることは無かった。
さすがに、「もうダメ!」と警戒されたのだろうと思ったが、
マアコは、ちゃんと1匹を私の目の前に連れて来たのだ。
私は、この経緯を偶然とは思えない。
マアコは約束を守った。そう信じている。
猫は、時々、約束を守る。
その時々とは、とても特別な約束の場合だ。
猫にとっては、どうってことない勝手な約束は、あっさり破ってくれるが、
時々、猫は人間と本気の約束を交わす。
私は、そういう経験を何度かしたことがある。
おたまのお母さん、きく、トラ子、チャー坊とも交わした。
そして、どの猫も、想像もつかない形で守ってくれた。
もしかすると、うめさんとの約束も、のん太を通して守られたかもしれない。
そんなことを言いつつ、実のところ、
ずっと、私はどんな理由で、マアコとの約束を破ろうか考えていた。
ところが、おたまは体調を崩した。
ストレス性胃腸炎だろうとのことだ。
おーつぶが居なくなり、ホッとしたからだろう。
ならばと、猫ボラSさんに相談してみたが、
ご尽力してくださっても、なかなか難しいという結論だ。
「だったら、やっぱり、子猫は我が家に保護するしかない。
この際、人馴れ無しのまま、最速で里親募集をしてみるか。」
ここで、私はハッと我に返った。
特別な約束を破ってまですることだろうか。
「マアコ、この子は、ちゃっちゃと里親さん見つけるから
私に託して。」
そんなこと、言えるのか?
私は、マアコが子猫の体を舐めてやる姿を遠くで見つけ、声を掛けるのを躊躇った。
そして、一旦息を大きく吸い込んで、
「マアコ、おチビちゃん、ご飯だよー!」と大きな声を吐き出した。
方針が決まった。
皆様には、ご心配おかけしておりますが、ごめんなさい。
私は、マアコの最後の子を保護できません。
今後は、
年明けにマアコの避妊をしてもらいます。
その後、子猫の成長を待って、子猫に去勢手術を施し、
2匹を地域猫として、世話していきたいと思います。
猫ボラさんによれば、
「いいタイミングで行えば、2匹で共生して行けるはず」とのことだ。
そして、もうひとつ。
通称デッカちゃん(♂、生後80日)
人馴れは、していません。
母猫譲りの警戒心が強い子です。
保護すれば、おそらく何日かは泣き続ける期間があります。
それでも、この子を見て、
「あれ?これ運命じゃない?この子は我が家へ来るべきだ。
いや、どうあっても、来てほしい!この子と一緒に幸せになりたい。」
と思われた方がおられましたら、ご連絡ください。
その際は、マアコとの約束を破る覚悟で、死ぬ気で捕まえます。
そして私も、今後、
どうしてもデッカに、我が家の子になってほしいと思ったら、
マアコの約束を破り捨てます。
それくらいの気持ちが無い限り、私はマアコとの約束は破れない。
そうじゃないと、マアコの前に立てやしない。