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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

宝塚雪組公演「Shall We ダンス?」

2014-01-16 04:48:34 | TAKARAZUKA
2014年の初舞台は1月5日の雪組公演、
東京宝塚劇場にて・・・の「Shall We ダンス?」



NTT東日本・NTT西日本フレッツシアター
ミュージカル
『Shall we ダンス?』

~周防正行 原作・脚本・監督「Shall we ダンス?」(アルタミラピクチャーズ)より~
脚本・演出/小柳 奈穂子

[解 説]
 周防正行原案・脚本・監督による映画『Shall we ダンス?』は、役所広司・草刈民代主演により社交ダンス教室を舞台に繰り広げられた、ハートフルコメディの最高傑作。1996年度日本アカデミー賞で13部門を独占、日本中で社会現象を巻き起こし、全米でも多数の映画賞を受賞し大ヒットを放ちました。2004年に公開されたリメイク版のハリウッド映画も、全米トップ10内に長くランクインしています。
 この大ヒット映画の初のミュージカル化に宝塚歌劇が挑戦します。愛する妻もおり、何もかも満たされているはずなのに心のどこかに空しさを感じている主人公は、ダンス教室の窓辺にたたずむ美しい女性の姿に惹かれ、社交ダンスの世界に飛び込んでいく……。「シャル・ウィ・ダンス」を始めとする数々の名曲にのせて、個性豊かなキャストでお届けするロマンティックなドラマをお楽しみください。

(以上、公式HPより)

心配だったのが、大劇場での公演直前の3番手男役スター、雪組の歌を一手に引き受けている観のある未涼亜希の突然の休演。完全休演となり、代役を、バウ公演を成功させた直後の上り調子の若手スター彩凪翔が務めることとなり、応援の意もあってか、その大劇場版も評判が良かったのですが、東京公演に間に合うのか、ちょっとハラハラしておりました。
嬉しいことに、東京公演はオリジナル配役で、まっつ(未涼)復帰!
1月2日に初日を迎えたときには歓迎の拍手が凄かったそうですが、5日にも、珍しく明るい金髪姿の彼女に対する拍手が温かく、ファンに待たれていたのだなと強く感じました。

まず、原作がハートウォーミングで笑いあり涙ありの非常に良くできたストーリーで、そこに社交ダンスというまさに宝塚の舞台映えしそうなコンテンツが盛り込まれ・・と期待しかできない設定。
それを脚色するのが、細やかな宛書きとファンのニーズをくみ取った良い意味で女性のときめきのツボを刺激する術を知っている小柳女史。
演じるのが、芝居功者のTOP3、壮一帆、早霧せいな、未涼亜希、プラス、質実剛健なイメージの雪組に新風を運んだ組替成功例の星組出身熱い男役夢乃聖夏、スタイル抜群の宙組出身鳳翔大、新公・バウ主演で順調に成長を続ける若手スター2人、彩凪翔と彩風咲奈、中堅スターきんぐ(蓮城 まこと)がおり(香綾 しずる)、芝居の上手い若手 真那 春人、帆風成海、そしてきれいな若手たち、煌羽 レオ 、月城かなと、久城あす、永遠輝せあと上から下までバランス良く目を引く人がおり、娘役もカワイイ人が多く、雪組もまた、充実期にあると言えるかも?

公演期間:2014年1月2日(木)~2月9日(日)
【主な配役】
ヘイリー・ハーツ:  壮 一帆 (新公: 月城 かなと)
ジョセリン・ハーツ(ヘイリーの妻): 愛加 あゆ (夢華 あみ)
エラ(女性ダンス教師): 早霧 せいな (星乃 あんり)
*~*~*
アルバート(競技ダンス界のトップダンサー): 未涼 亜希 (彩風 咲奈)
ドニー・カーティス(ヘイリーの会社同僚、ラテン好き): 夢乃 聖夏 (帆風 成海)
バーバラ(ダンス教室の生徒、派手な女性): 大湖 せしる(愛 すみれ)
ジャン(ダンス教室の生徒、不器用な男性): 鳳翔 大 (久城 あす)
レオン(ダンス教室の生徒、ホスト): 彩風 咲奈 (永久輝 せあ)

エミリア(ヘイリーの娘): 星乃 あんり (有沙 瞳)
コニー(バーバラの娘): 桃花 ひな (星南 のぞみ)

ナタリー(ドニーのパートナー候補): 沙月 愛奈 (蒼井 美樹)
キャシー(ヘイリーの会社同僚): 透水 さらさ (花瑛 ちほ)
アニス(ジャンの婚約者): 早花 まこ (彩月 つくし)

クリストファー(探偵): 奏乃 はると (亜聖 樹)
ポール(クリストファーの助手): 彩凪 翔 (真地 佑果)

ミハエル(若手ダンサー): 蓮城 まこと (煌羽 レオ)
ダンサー[男]: 真那 春人 *
ダンサー[男]: 久城 あす *
ダンサー[男]: 煌羽 レオ *
ダンサー[男]: 月城 かなと *
ダンサー[男] 永久輝 せあ
リン(アルバートのパートナー): 舞咲 りん 白峰 ゆり
ダンサー[女]: 笙乃 茅桜 *
ダンサー[女]: 舞園 るり *
ダンサー[女]: 寿春 花果 *
ダンサー[女]: 愛 すみれ *
ダンサー[女]: 花瑛 ちほ *

シーラ(世話好きなダンス教師): 梨花 ますみ (舞園 るり)
ジェニファー(ダンスホールの歌手): 麻樹 ゆめみ (天舞音 さら)
アーサー(エラの父): 香音 有希 (天月 翼)
アーカム(ダンスインストラクター): 香綾 しずる (橘 幸)
リジット(ダンスインストラクター): 夢華 あみ (寿春 花果)
医者・ダンス教室の生徒[男]: 朝風 れい (和城 るな)
ダンス教室の生徒[女]: 千風 カレン *
ダンス教室の生徒[女]: 此花 いの莉 *
司会者・ダンス教室の生徒[男]: 透真 かずき (水月 牧)
ダンス教室の生徒[女]: 雛月 乙葉 *
ダンス教室の生徒[男]: 大澄 れい *
ダンス教室の生徒[男]: 帆風 成海 *
ダンス教室の生徒[男]: 亜聖 樹 *
ダンス教室の生徒[女]: 天舞音 さら *
ダンス教室の生徒[女]: 白峰 ゆり *
ダンス教室の生徒[女]: 妃桜 ほのり *
ダンス教室の生徒[男]: 橘 幸 *
老人[女]: 白渚 すず(芽華 らら)
老人[男]: 央雅 光希 (桜路 薫)

個別に感想を・・・

■主役3人のバランスの良さ

芝居功者の雪組・・・にふさわしく、TOPコンビがそれぞれの持ち味を活かした華のある”普通の人”を演じて秀逸。
壮さんのヘイリーは居眠りしていても、「疲れているのね」と温かくOLたちに気遣われ、そっと起こしてもらえるほどの信頼を得ているまじめなサラリーマン。とはいえ、ダンス教室に見学に行くと早速派手な未亡人(大湖せしる)が亡き夫に似たハンサムが・・と目をつける程度の華はある・・・という、作品設定としての平凡な男と宝塚スターとしてのワルツの似合うダンディのバランスが絶妙。細かいことを言えば、初心者で登場したときのぎこちないダンスと、鍛錬を重ねてステップをものにしたものの、緊張して固い、そんなダンスと最後、幸せに包まれてリラックスして妻と踊るダンス・・・の踊り分けも見事でした。
こっそりダンス教室通いを始めた夫に浮気疑惑!?を抱く幸せな平凡な妻は愛加あゆ。
持ち前の小柄でふくよかな愛らしさが、可愛らしい平凡な主婦にピタリとハマる。
その娘が星乃あんりちゃんとはちょっと平凡と言うには幸せすぎるヘイリーさんですが(笑)、この娘とのちょっとぶっきらぼうな会話(「学校楽しい?」「フツ―。パパ、会社は?」「・・・普通」)のリアル家族感がイイ。
そして、早霧せいなが演じるヒロイン=エラの美しき痛々しさ。
クール・ビューティな整った顔立ちと熱い演技、次期雪組TOPになるのでしょうが、今の5組の並びではやや小柄な容姿も含め、場末のダンス教室では「掃き溜めに鶴」と言わせてしまうその抜きんでた存在感は2番手男役スターならでは。
まじめで一生懸命な若人にありがちな、自分だけが頑張っている感がひりつく様な彼女の台詞まわし。
派手で空回りしてみえたバーバラさんが倒れ、その娘桃花ひなちゃんが語る、母親の苦労とダンスへの情熱に心動かされ、スイッチが入ってからの男前なリーダーシップ(「わたしが持っているものはすべて教えます!」)がまたチギちゃん(早霧)らしくて・・・。最後パーティでヘイリーさん、そして新しいパートナーと踊る姿は美しきヒロイン、でした。
歌手、とかではなくダンサー、の世界だったことも幸いしたかも^^;

■素晴らしき仲間たち(ダンス教室編)

駅のホームから見上げるとダンス教室で1人踊る憂いを帯びた美女のシルエット・・・。
これでヘイリーさんはダンス教室を検索してその禁断の?扉をあけるわけですが・・・。
ばったり出会ったのは職場の同僚ドニ―・カーティス。仕事の出来る女性社員にコケにされている彼が、身をくねらせてラテンを踊る姿にお互い驚愕。でも、このドニ―さん、仲間が出来た喜びでテとり足とり、この世界にヘイリーさんを導きます。そう、ヅカおたが友人を観劇に誘った後のフォローのように・・・・(笑)
映画では竹中直人の怪演が印象的だったこの役を射止めたのは夢乃聖夏さん。
抜群のスタイルを誇張されたルンバ・ウォークとぎこちない動きで可笑しみに変え、劇場中の笑いを一人占め。
ヘイリーさんに乞われての喜びの熱血指導、競技会でのくねりすぎ熱すぎるラテン、など、普段の夢乃さんの暑苦しさが100%活かせる役をいきいきと演じて秀逸。
そんなドニ―さんのラテンのパートナーはバーバラ。夫と死別して女子高生の一人娘を育て上げた苦労人。
ダンスにかける情熱は人一倍ながら、見た目はお派手な下町おばさん。大湖せしる嬢、男役から転向したのが嘘のように、作品ごとに妖艶だったり、端麗だったり、今回のように庶民的で気さくだったり・・・ジャルジェ家のオルタンスお姉さまからバーバラまで、本当に良い女役さんになられて・・・。このヒトが芝居でショーで夢乃さんとカップルを組むことが多いのがまた、今の雪組の華やかさの一角を担っていると思います。
ヘイリーさんと同期、といいますか、同時期に始めたクラスメート?はホストのチャラ男レオン(彩風咲奈)と結婚式で踊れるようにと目的を持っているものの不器用なジャン(鳳翔大)。
学年が上がって、ちょっとお顔がスッキリして、持ち前のスタイルの良さも相まってこのところ赤マル急上昇な注目株の咲奈ちゃんがひたすらにチャラっていますが、実は人みしりっぽいジャンを気遣ったり、クラスメート(男)を食事に誘ったり気配りの人。イイ子。何気に桃花ひなちゃんに目をつけたと思ったらいつの間にかダンスパートナーにしているという手の早さはさすがホスト?!
宝塚でスタイルの良い男役と言えば・・・で5本の指に入る(Myランキングでは凰稀かなめ、鳳翔大、夢乃聖夏、彩風咲奈、十碧れいやがTOP5です・・って3人がいる雪組スゴイ!)鳳翔さんが、黒髪ダークスーツ、メガネ、ハンカチ常に装備、で右手右足同時出しの不器用なヒトに^^; 最初は壊滅的ですが、次第に上達する段階をキチンを表していらっしゃいました^^

■キングまっつさんとジャニーズ男子たち

この図を堪能できるのが、ドニ―に誘われてヘイリーさんが通い詰めるようになったウィークエンドのダンスパーティ。
エキシビションとして、プロのダンサーが模範演技を見せる・・の図、ですが、このTOPダンサー アルバートは、これからのダンス界についても視野を広げるマーケティング感覚も備えた人物。ちょっとアイドル風のノリで、カッコいい男の子を従えて、女性客から黄色い歓声が飛びそうなキャッチ―なパフォーマンスを見せてくれます。
アルバートは将来の社交ダンス界の理事ですね(笑)
そして、このユニットが・・・。そうか・・・これだけの若手男役を揃えているから今の雪組って観ごたえがあるのだわ・・と深く納得。だって、月城かなと、煌羽レオ、永久希せあ、久城あす、真那春人ですよ!そこにきんぐ(蓮城まこと)がヒールとして加わるとか、一体どんなパ―ティ?ドニ―さん、わたしも誘って!!(爆)
競技会でのアクシデント時の対応で、当時のパートナーに見切りをつけられてしまったエラさんが、次なるお相手として目をつけたTOPダンサーアルバートをベテラン3番手格の未涼亜希さんが。
身長の高さ以外のすべてを兼ね備えている実力派のまっつ(未涼)が言う「あなたの心が真のパートナーシップを会得されたら(意訳)その時はわたしがあなたに申し込みます」は深いですね。
その後、バーバラさんが過労で、パーティ会場で倒れた時には、真っ先に自分の車で病院に運びます、と申し出るなど人柄の良さと男気もうかがえる、懐の深い人物です。
勿論、歌声の良さも素晴らしい安定感ですが、プロローグの社交ダンス説明にかぶって白い宮廷服で踊る男女のシーンでのエレガントなリードっぷりは流石はダンスの花組出身と思わせるものがありますね。
大劇場では体調不良で全欠席で、その役を若手の彩凪翔くんが大健闘して務めたそうですが、東京公演での落ち着いた存在感を観るにつけ、全く違った舞台だったのであろうなぁと感慨を深くします。

■良き娘たち

雪組は何気に娘役にもカワイイ人が多いのですよね。
先述の星乃あんりちゃん、独特のアニメ声も相まって、ぶっきらぼうな思春期メガネ女子をCUTEに好演していましたが、わたくしの一押し、雪の美少女桃花ひなちゃんが、せしるさんの娘として登場。
あゆちゃんの娘があんりちゃん、せしるさんの娘がひなちゃん。もう、DNAというものを良く分かっていらっしゃる小柳先生に拍手です。
パーティ会場から、こぞって付き添ってきた(何人がタクシーに分乗して付いてきたの!?というくらいのオーディエンス^^;)人々にキチンとお礼を言い、苦労をしながらも亡き父との思い出でもあるダンスに向ける情熱が半端ない母親のエピソードを紹介しつつ、全てを引き受けるような包容力を見せるスーパー女子高生ひなちゃん。
レオンくんが「かわい~な~~~!!」と後で悶絶するのは、そのはきはきとした利発で心温かい美少女っぷりを観るとさすが、いいところに目をつける!とレオンくん=咲奈ちゃんを応援したくなります^^
あと、娘に入れて良いのか迷いますが、ドニ―をバカにしていたオフィスの出来るOL透水さらさ嬢。
ダンス雑誌に大きく取り上げられていたドニ―を見つけて、面白おかしく話題にする彼女にダンスをバカにするな!と一喝するNEWドニ―。・・・にキュンとなる設定で、この台詞が日替わりアドリブらしいのですが、気が強いけど素直な感じがカワイイですね。脇の娘達にもちょっとずつ愛おしくなるようなニュアンスを振りかけるのが小柳センセイらしい味だなと思います。

■黒きんぐ

対して、なぜか小柳作品ではヒール役を振られることが多い?きんぐこと蓮城まことさん。
今回はナタリー(沙月愛奈)を口説き落として自分のパートナーになってもらったドニ―さんから、その会場に連れてきたパートナーの女性がいるのに、ナタリーに目をつけて奪い、後にドニ―さんのアフロ鬘を踊りながら外すという嫌がらせをする悪役。黒髪で憎々しげにイケメンが演じる様が良いですね。

■探偵と助手

組内専科さん、探偵クリストファーは奏乃はると氏の安定の演技。
探偵小説オタクの助手ポールは彩凪翔くん。
物語の語り部役のポールは、爽やかで、華があって、とても良いバランスで舞台に存在していました^^
この役も大劇場では、帆風成海真那春人さんが演じてその上手さが評判だったのですが、翔君にポールはピッタリだと思います。

■ダンス競技会の華やかさ

終盤の見せ場、せしるさんバーバラのために、ラテンはドニ―さん、ワルツはヘイリーさんが、それぞれエラ先生の肝いりで特訓の成果を見せるわけですが・・・。
ここ、参加者に、レオン(咲奈)&コニ―(ひな)カップル、ジャン(鳳翔)と婚約者が加わっており、他のカップルにも、雪組きってのダンサー笙乃茅桜さんら気になるメンバーがいて・・・とてもとても目が足りません!
さすがタカラジェンヌ、で、社交ダンス場面の美しさが新春の演目としてピッタリ。
エラ先生送別会でのラストダンス、ヘイリーさんからアルバートさんへのパートナーチェンジの場面も皆がカップルで踊っていて、それぞれを観ていると、この段階でそれぞれの役に思い入れが生じているため、とても温かな気持ちで胸がいっぱいになります・・・
原作の良さ、演出の上手さ、出演者のハマり具合、全てのバランスが良くて、もとより宝塚ファンでいらっしゃるという周防監督も御満足なさったのではないでしょうか?



ウィーンフィル・ニューイヤ―・コンサート2014

2014-01-12 20:13:33 | MUSIC
今年もよろしくお願い致します

年末年始のブログ放置が恒例になりつつあるここ数年・・・。
愛りく時代最後の宙組新公、「風と共に去りぬ」、通い詰めた東京公演の千秋楽レポなど、果たせなかった課題をそのままに、2014年が始まります。

お正月に欠かせないのはなんと言ってもウィーン・フィルのニューイヤ―コンサート。
今年はダニエル・バレンボイムの指揮と聞き及び・・・。
去年のワーグナーYearならいざ知らず、どんなものかしら?とちょっぴり心配していましたが、
フレンドリーで楽しいコンサートで、チャーミングなパフォーマンスも垣間見られ、やはり新年の明るい雰囲気を学友協会の大ホールから届けてくれました。


毎年楽しみにしている会場のフラワーアレンジメント。
今年はピンクの濃淡をメインに暖色系のバラやアンセリウムを散りばめて一段と華やかでした。

演目は・・・

「美しいエレーヌのカドリーユ 作品14」エドゥアルト・シュトラウス作曲

「ワルツ“平和の棕櫚”作品207」ヨーゼフ・シュトラウス作曲

「カロリーネ・ギャロップ 作品21a」ヨハン・シュトラウス父・作曲

「エジプト行進曲 作品335」 ヨハン・シュトラウス作曲
 これは中東和平に関心のあるバレンボイムならでは、の選曲ですね。
 隊商が近付いて去っていくまで・・・エキゾチックで良かったです。

「ワルツ“もろ人手をとり”作品443」ヨハン・シュトラウス作曲

「ポルカ・シュネル“恋と踊りに夢中”作品393」ヨハン・シュトラウス作曲

「喜歌劇“くるまば草”序曲」 ヨハン・シュトラウス作曲

「ギャロップ“ことこと回れ”作品466」ヨハン・シュトラウス作曲

「ワルツ“ウィーンの森の物語”作品325」ヨハン・シュトラウス作曲
 この曲で民族楽器のチターを演奏。お琴のように置いて弾くものなのですね。
 映画音楽「第3の男」で名前には馴染みがある楽器ですが、初めて実物を目にしました^^

「ポルカ・フランセーズ“大好きな人”作品1」ヨーゼフ・ヘルメスベルガー作曲

「ポルカ・シュネル“花束”作品188」ヨーゼフ・シュトラウス作曲

「歌劇“カプリッチョ”から 月光の音楽」リヒャルト・シュトラウス作曲

「ワルツ“ロマンチックな人びと”作品167」ヨーゼフ・ランナー作曲
 ここでバレエ挿入。
 今回の衣装デザインはヴィヴィアン・ウエストウッド。
 ワルツはきれいな色合いのドレスと燕尾服をイメージしてシンプルにまとめた男性の衣装がエレガント。
 最後、全員でポーズを決めたら、そのまま鏡に映った静止画が額に収まった壁の絵となる・・・という趣向。


「ポルカ・マズルカ“からかい”作品262」ヨーゼフ・シュトラウス作曲

「ポルカ・シュネル“害のないいたずら”作品98」ヨーゼフ・シュトラウス作曲

「バレエ音楽“シルヴィア”から“ピチカーティ・ポルカ”」レオ・ドリーブ作曲

 バレエ音楽、で、やはりここはバレエが入りますが、このお衣装は随分と斬新な・・・@@
 ヴィヴィアン・ウエストウッドのアイコンとも言えるキュートなブリティッシュスタイルで。
 ウィーンフィルとも音楽とも関係ありませんが、なかなか可愛くて振りもコケティッシュで楽しかったです
 ロケ地はリヒテンシュタイン宮殿。振付はアシュリ―・ペイジ。
 今回、ルグリ先生はお姿を見せませんでしたが、最後のクレジットの最初に
 Viennes State Opera Ballet Ballet Director Manuel Legris,としっかりと入っていらっしゃいました。
 ダンサー達は、今回日本人ダンサーは抜擢されていなかったのですが、
 ルグリ先生のツアーに帯同してお馴染みのマリア・ヤコヴレワ、二―ナ・ポラコワ、キリル・クルラ―エフ、エノ・ぺシらの名前が・・・。

「ワルツ“ディナミーデン”作品173」ヨーゼフ・シュトラウス作曲
 このあと、指揮者のバレンボイム氏に花束が贈呈され、彼はそこから・・・ん?しっかりととめられていてなかなか引き抜けませんが・・・

解体された?花束から、一輪ずつお花を全ての女性団員に手渡す、というサプライズが^^


「ポルカ“憂いもなく”作品271」ヨーゼフ・シュトラウス作曲

「ポルカ・シュネル“カリエール”作品200」ヨーゼフ・シュトラウス作曲

「ワルツ“美しく青きドナウ”作品314」ヨハン・シュトラウス作曲

 恒例のワルツ。今回のペアはバレエダンサーにしてはちょっと趣が違うな。。と思いましたら、
 社交ダンスのペアなのですね。
 Kathrin MenzingerさんとVadim Garbuzov氏でした。
 
「ラデツキー行進曲 作品228」ヨハン・シュトラウス父・作曲
 この曲はアンコール扱いで、いつも、指揮者が観客のほうを向いて、手拍子を指揮する・・・のが常ですが、今回はそれもそこそこに、演奏中の楽団員1人1人のもとに近づいて、マエストロが握手して回る・・という異例の展開に。
手が離せない(笑)人には、楽器に触れたりして・・・。しかし、あの狭い空間で、あの大柄なバレンボイム氏が動き回るにはちょっと無理が・・・
とはいえ、皆笑顔の楽友協会大ホール、今年も良き年になりますように・・・

(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)ダニエル・バレンボイム

~ウィーン楽友協会から中継~

幕間の休憩時間に挿入される、NHKのスタジオゲストのトークと、特集コーナーについて。
近年、女優が雰囲気に酔いしれながら音楽評論家をよいしょするといった意味のない時間つぶしを苦々しく思っていたわたくしも大満足な通好みでいながら温かみのある、とても良い構成でした。
ウィーン国立歌劇場でもご活躍の和服姿のバリトン歌手の甲斐 栄次郎さんと音楽評論家の奥田佳道さんがご出演。
奥田さんによる今回のコンサートで取り上げられた楽曲についての解説も興味深く、甲斐さんはウィーン在住体験から、初めて楽友協会でニューイヤーコンサートを聴いた時の感想~天窓からの光が時間とともに移り変わる様とコンサートの時間の推移について~や独自の視点が感じられる歌劇場の写真など、豊かな感性が感じられ、好感が持てました

幕間で紹介された、日本とウィーンフィルの縁について、1959年11月のウィーンフィル来日公演の映像は興味深いものでした。当時は海外への渡航も制限があったでしょうし、本場のコンサートが今ほど身近な存在ではなかったでしょうから、聴衆の真剣な音楽に向き合う姿勢や感動に想いを馳せてしまいました。
また、ウィーン・フィルの選抜メンバーによる、東日本大震災の被災地への音楽による訪問の様子、現地の中学生との交流なども紹介されて、温かい気持ちになれました。