2013年8月25日(日)に千秋楽を迎えた星組の「ロミオとジュリエット」
A-B-Aの役替り公演で、今回はA-B-新人公演‐B‐Aと、バランス良く?観劇することが出来ました。
Aパターンが一応 ファーストキャスト、ということになるのでしょうが、それぞれに観応えがあり、また違った役へのアプローチや関係性が観えてきて、演じる側への負担を心配する向きもありますが、面白い公演となりました。
特にBパターンを経てからの再びのAパターンの取り組みや改善?など、上演期間中のカンパニーとしての成長・変化もまた、観る側としては楽しみなので、チケットセールスの良さもうなずけます。
さて、Bパターンは・・・
ロミオ 柚希 礼音
ジュリエット 夢咲 ねね
*~*~*
《役変わりの人々》
愛 礼 真琴
死 麻央侑希
ティボルト 真風涼帆
マーキューシオ 天寿光希
ベンヴォーリオ 紅ゆずる
パリス 壱城あずさ
《赤チーム》
キャピュレット卿 一樹 千尋
キャピュレット夫人 音花 ゆり
乳母 美城 れん
ピーター 真月 咲
《青チーム》
モンタギュー卿 美稀 千種
モンタギュー夫人 花愛 瑞穂
《中立》
ロレンス神父 英真 なおき
ヴェローナ大公 十輝 いりす
チームのバランスとしては、このBパターンの方が良い、という声多数。
やはりロミオ‐ティボルト‐ベンヴォーリオに1-2-3番手のスターを並べると華やかである、ということと、マーキューシオ役の天寿さんの好演が目立ったことからそういう印象になったのかなと。
あと、愛と死の関係が、死の麻央くん、スタイルが良くて美しく踊っていたのですが彼女のスタイルの良さは、普通の人間としての立体的なスタイルの良さであって、真風くんの独特の長くて薄くて怖い、というバランスはやはり誰が踊っても達することのできない独自の世界なのだと痛感。
愛の礼真琴くんは、初演のまろやかさを更にPOWER UPさせ、時折、死を牽制するようなこの3年の男役経験で会得した(?)片頬でにやりと笑う微笑みともつかない表情も垣間見せ・・・。感情を持った「愛」であり、ロミオとジュリエットの出会いの場面ではハッキリと2人を導いており・・・。
ある意味、Aパターンの「ロミオとジュリエット」の副題は「~忍びよる死の影」
Bパターンは「~愛に導かれて」とでもいえそうな、それぞれのバージョンでのパワーバランスです。
言いかえれば、初演のCASTINGがどれだけ万全を期したものだったか・・・ということかもしれませんが^^。
両家の役変わりメンバー個々の感想を・・・
■ ティボルト 真風涼帆
大きくて美しいけど長髪ドレッドがうざったくもあり(似合っています)、こぎれいな若者たちの中で一際 異分子として目立つ存在。
そんな自分をもてあましている感がとてもティボルトらしくて良かったです。
「こんな荒々しい青年になって・・・」と胸元に指をすべらすジュリエット母の台詞と仕草にぴったりのティボルト。
それだけにパリス伯爵が求婚に訪れたときに周りで落ち着きなくやきもきするさまや、パーティでジュリエットの番犬よろしく、のしのしとパトロール?する様にティボルトの動揺も感じ取れて・・・。
そして白眉はマーキューシオとのいさかいでヒートアップするときの迫力。
これは天寿マキュの功積かもしれませんんが、お互いつかみかかり、嫌悪感あからさまにののしり合うところ、リアル男子の喧嘩の切迫感が怖いほどで、初演の凰稀vs紅のゆるいつかみ合い?の気恥ずかしさを思い起こすと天地の差・・・^^;
今回の真風さんはABともにとても良かったと思います。
次回の星組公演ではバウ&青年館で主演(「ジキルとハイド」あのヤル気のないポスターの出来にも関わらずチケット取れません・・・^^;)されますが、期待できそう。
あ、歌も(本人比)随分上達されたと思います。
マキューシオに挑発されて一喝するところ観劇初回で「う る さ~~い」と言ってらしたのがちょっとゆるめのマカゼクォリティだったのにちょっと座席からすべりそうになりましたが、2回目では「うるさいっ」と進化(?)
とにかく観ていて楽しいヒトです。(もしかしてファン?←)
■ ベンヴォーリオ 紅ゆずる
とにかく!衣装が!!キラキラで!!
驚きました・・・・。@@
初演&Aパターンのベンヴォーリオは頭髪こそプラチナブロンドの星の王子様仕様ですが、お衣装は濃紺のシックなロングジャケット。それが、Bパターンでは、ターコイズグリーンにメタリックの鋲?でたくさんの装飾が施されて、ライトに当たると(ロミオよりも)キラキラと目立つという結果に・・・。
下級生大抜擢琴ベンと、正2番手紅ベンの序列の差を衣装で表してほしい、というミッションに忠実に作ったらこんなことになりました!的なお衣装にまず驚きましたが、お似合いでしたし、舞台が華やいで良かったと思います。
紅さんは髪にグリーンや紫を挿して、更に華やかに日々研究されていて、乳母がロミオを詐称してふざける彼らにダメ出しをするセリフも「こんなアスパラガスのような男に惚れたのかしら?」から「紫キャベツ」などとアドリブも変化して^^ 仲間と大事にし、心からその青春時代を謳歌しているベンヴォーリオ。それだけに、皆がバラバラになっていくのがつらく悲しい・・・という素直な役作りで、ベン役最大の見せ場であるジュリエットの死をマントヴァのロミオに伝えに行く道中ソング「どうやって伝えよう」でも、所謂”歌ウマ”枠には出せない役に没頭した味をしっかりと出してきて聴かせました。
■ マーキューシオ 天寿光希
ついに優等生みっきー(天寿)に見せ場が!!
芝居上手の実力派と言われつつも、なかなかそれをしっかりと見せられる場面を与えられなかった(星はスターが詰まっているので・・^^;)天寿さんですが、このマーキューシオ役で、その上手さをじっくりと堪能することが出来ました。
髪を立たせて赤ピンクに染めて・・・。
そう、美人さんだけれど、花組のだいもん(望海風斗)同様、エラがはった輪郭で(これが共鳴板となって声を響かせられる。。。と井上芳雄氏がおっしゃっていましたが^^;)かわいいお顔立ちの割に地味に見えてしまう自分の弱点を踏まえたうえでの役作りに気合いを感じました。
・・・で、ティボルトと衝突、罵り合い互いを罵倒し血相を変えて掴み合う・・・その流れで引くに引けなくなりお互いナイフをちらつかせて遂にティボルトに刺されてしまう・・・という流れが怒濤。
そして、刺されてからのマキュが凄かった。
スーっと血の気が引いて、朦朧として死を自覚する瞬間、それまで熱く滾っていたマーキュシオの血から熱が奪われていく様が手にとるようにわかるという・・・。仲間に囲まれ、ロミオとベンヴォーリオの泣き顔を見上げながら、「ジュリエットを愛し抜け!」とそれまでの反対をくつがえす檄をロミオに飛ばして言切れる。
ガクッと首を落としたマキュの顔が穏やかな天使のような愛らしさでそれがまた哀れを誘い、ロミオが弔い合戦に走ったのもムリないな、と。
この「マーキューシオの死」の場面、これまでのBESTでした。
ところで、群舞にスターが、シリーズで、Bパターン2度目での発見は赤チーム女子の綺咲愛里ちゃん。
あの子がここで、この子が・・・と点呼を取るも、星組は気になる子が多いのでなかなか皆を把握できず・・。
で、「15の夏」のティボルトに絡むキャピュレット家の女性たちが皆それぞれに色っぽいのですが、一際目を引く美女が。黒髪で厚めに下ろした前髪をちょっと立ててサイドに流した赤口紅の美女がよくみると綺咲さんで・・・。
やっぱりキレイですね^^
濃くて美しい音羽みのりちゃんといい、綺咲さんといい・・・歌さえなんとか!と想わずにはいられません^^;
AB通して好きなor気になる場面について。
★オープニング
愛と死が出てきて、死が舞台の幕を開ける感じ。
そこからヴェローナの対立する2グループの怒濤のダンスに。
この展開がカッコよく、緊迫感があり、あぁ「ロミジュリ」だと。
そこにロミオ、ベン、マキュ、ティボルトと主要人物も揃って、大公閣下の登場で〆る・・・というこの一連の流れが大好き
★舞踏会について
これは・・・初演でティボルトを中心としたマスケラをつけた白い衣装の男役が前方に一列になって踊るKazumi-Boy先生の振付がカッコよくて・・・。
ちょっとテクノポップ風の音楽に揃えた振り、そして膝から横座りのような体制に崩れて掃ける、というのがなんともカッコ良くて、時間にすればホンの数分もないのですが、もう、大好きなOPENINGだったので、今回も楽しみにしていたのですが・・・。
人数が増えて男女混合になったせいか、掃け方があの膝から・・・ではなく普通に終了しているせいなのか・・・。
なぜかトキメキポイントがなくなってしまい残念><
★追放が決まったロミオを神父と乳母が励ます歌
ここ、友の死、自ら犯した殺人、新妻ジュリエットとの永遠の別れ・・・で精神的にボロボロになったロミオを
年配者2人が先のヴィジョンを与え、励ます場面。
マントヴァに行くがいい、ほとぼりが冷めたら2人の内密の結婚を大公に報告して恩赦を願い出ようと。
その上で、予定通りの初夜をと思いもよらないありがたきお言葉。
乳母も裏口を開けておきますと口添え。
地獄から大いなる希望に満ちた世界を提示されてジュリエット家に急ぐロミオ。
見送り、2人して若者の幸せを神に祈る神父と乳母の無私の愛に溢れた歌が大好き。
★霊廟にて~和解の歌~
そして運命の(死の)導きのままにタイミングがずれて互いの死を信じて自決する2人。
その姿を認めて嘆き、この悲劇を教訓に和解を申し出る両家の母と抱き合い、握手を交わし、駆け寄りあう両陣営、そして最後は皆で前を向いて声合わせて歌う・・・。
ここで〆ても良いくらいのカタルシスのある場面です。
コーラスは宙、という定評がありますが、星もいつのまにやら歌ウマ下級生が増え、スター格も努力の結果上達し・・・なかなか聴かせる組になりました。
★天国の場面
センターに扉板のようなものが腰高の台上に設置されおり、そこに両腕を水平に伸ばした死とそこに重なるように愛が、レリーフの如くポージング。
先に降りた愛の肩に手を置いてロミオが降り、ジュリエットを抱き下ろす・・・流れと、2人の幸せいっぱいの無邪気な姿。
主役2人もさることながら、この愛と死が最初と最後でセンターに登場するというところに、この物語の通奏テーマが見えてくる感じがやはり良い演出だなと
A-B-Aの役替り公演で、今回はA-B-新人公演‐B‐Aと、バランス良く?観劇することが出来ました。
Aパターンが一応 ファーストキャスト、ということになるのでしょうが、それぞれに観応えがあり、また違った役へのアプローチや関係性が観えてきて、演じる側への負担を心配する向きもありますが、面白い公演となりました。
特にBパターンを経てからの再びのAパターンの取り組みや改善?など、上演期間中のカンパニーとしての成長・変化もまた、観る側としては楽しみなので、チケットセールスの良さもうなずけます。
さて、Bパターンは・・・
ロミオ 柚希 礼音
ジュリエット 夢咲 ねね
*~*~*
《役変わりの人々》
愛 礼 真琴
死 麻央侑希
ティボルト 真風涼帆
マーキューシオ 天寿光希
ベンヴォーリオ 紅ゆずる
パリス 壱城あずさ
《赤チーム》
キャピュレット卿 一樹 千尋
キャピュレット夫人 音花 ゆり
乳母 美城 れん
ピーター 真月 咲
《青チーム》
モンタギュー卿 美稀 千種
モンタギュー夫人 花愛 瑞穂
《中立》
ロレンス神父 英真 なおき
ヴェローナ大公 十輝 いりす
チームのバランスとしては、このBパターンの方が良い、という声多数。
やはりロミオ‐ティボルト‐ベンヴォーリオに1-2-3番手のスターを並べると華やかである、ということと、マーキューシオ役の天寿さんの好演が目立ったことからそういう印象になったのかなと。
あと、愛と死の関係が、死の麻央くん、スタイルが良くて美しく踊っていたのですが彼女のスタイルの良さは、普通の人間としての立体的なスタイルの良さであって、真風くんの独特の長くて薄くて怖い、というバランスはやはり誰が踊っても達することのできない独自の世界なのだと痛感。
愛の礼真琴くんは、初演のまろやかさを更にPOWER UPさせ、時折、死を牽制するようなこの3年の男役経験で会得した(?)片頬でにやりと笑う微笑みともつかない表情も垣間見せ・・・。感情を持った「愛」であり、ロミオとジュリエットの出会いの場面ではハッキリと2人を導いており・・・。
ある意味、Aパターンの「ロミオとジュリエット」の副題は「~忍びよる死の影」
Bパターンは「~愛に導かれて」とでもいえそうな、それぞれのバージョンでのパワーバランスです。
言いかえれば、初演のCASTINGがどれだけ万全を期したものだったか・・・ということかもしれませんが^^。
両家の役変わりメンバー個々の感想を・・・
■ ティボルト 真風涼帆
大きくて美しいけど長髪ドレッドがうざったくもあり(似合っています)、こぎれいな若者たちの中で一際 異分子として目立つ存在。
そんな自分をもてあましている感がとてもティボルトらしくて良かったです。
「こんな荒々しい青年になって・・・」と胸元に指をすべらすジュリエット母の台詞と仕草にぴったりのティボルト。
それだけにパリス伯爵が求婚に訪れたときに周りで落ち着きなくやきもきするさまや、パーティでジュリエットの番犬よろしく、のしのしとパトロール?する様にティボルトの動揺も感じ取れて・・・。
そして白眉はマーキューシオとのいさかいでヒートアップするときの迫力。
これは天寿マキュの功積かもしれませんんが、お互いつかみかかり、嫌悪感あからさまにののしり合うところ、リアル男子の喧嘩の切迫感が怖いほどで、初演の凰稀vs紅のゆるいつかみ合い?の気恥ずかしさを思い起こすと天地の差・・・^^;
今回の真風さんはABともにとても良かったと思います。
次回の星組公演ではバウ&青年館で主演(「ジキルとハイド」あのヤル気のないポスターの出来にも関わらずチケット取れません・・・^^;)されますが、期待できそう。
あ、歌も(本人比)随分上達されたと思います。
マキューシオに挑発されて一喝するところ観劇初回で「う る さ~~い」と言ってらしたのがちょっとゆるめのマカゼクォリティだったのにちょっと座席からすべりそうになりましたが、2回目では「うるさいっ」と進化(?)
とにかく観ていて楽しいヒトです。(もしかしてファン?←)
■ ベンヴォーリオ 紅ゆずる
とにかく!衣装が!!キラキラで!!
驚きました・・・・。@@
初演&Aパターンのベンヴォーリオは頭髪こそプラチナブロンドの星の王子様仕様ですが、お衣装は濃紺のシックなロングジャケット。それが、Bパターンでは、ターコイズグリーンにメタリックの鋲?でたくさんの装飾が施されて、ライトに当たると(ロミオよりも)キラキラと目立つという結果に・・・。
下級生大抜擢琴ベンと、正2番手紅ベンの序列の差を衣装で表してほしい、というミッションに忠実に作ったらこんなことになりました!的なお衣装にまず驚きましたが、お似合いでしたし、舞台が華やいで良かったと思います。
紅さんは髪にグリーンや紫を挿して、更に華やかに日々研究されていて、乳母がロミオを詐称してふざける彼らにダメ出しをするセリフも「こんなアスパラガスのような男に惚れたのかしら?」から「紫キャベツ」などとアドリブも変化して^^ 仲間と大事にし、心からその青春時代を謳歌しているベンヴォーリオ。それだけに、皆がバラバラになっていくのがつらく悲しい・・・という素直な役作りで、ベン役最大の見せ場であるジュリエットの死をマントヴァのロミオに伝えに行く道中ソング「どうやって伝えよう」でも、所謂”歌ウマ”枠には出せない役に没頭した味をしっかりと出してきて聴かせました。
■ マーキューシオ 天寿光希
ついに優等生みっきー(天寿)に見せ場が!!
芝居上手の実力派と言われつつも、なかなかそれをしっかりと見せられる場面を与えられなかった(星はスターが詰まっているので・・^^;)天寿さんですが、このマーキューシオ役で、その上手さをじっくりと堪能することが出来ました。
髪を立たせて赤ピンクに染めて・・・。
そう、美人さんだけれど、花組のだいもん(望海風斗)同様、エラがはった輪郭で(これが共鳴板となって声を響かせられる。。。と井上芳雄氏がおっしゃっていましたが^^;)かわいいお顔立ちの割に地味に見えてしまう自分の弱点を踏まえたうえでの役作りに気合いを感じました。
・・・で、ティボルトと衝突、罵り合い互いを罵倒し血相を変えて掴み合う・・・その流れで引くに引けなくなりお互いナイフをちらつかせて遂にティボルトに刺されてしまう・・・という流れが怒濤。
そして、刺されてからのマキュが凄かった。
スーっと血の気が引いて、朦朧として死を自覚する瞬間、それまで熱く滾っていたマーキュシオの血から熱が奪われていく様が手にとるようにわかるという・・・。仲間に囲まれ、ロミオとベンヴォーリオの泣き顔を見上げながら、「ジュリエットを愛し抜け!」とそれまでの反対をくつがえす檄をロミオに飛ばして言切れる。
ガクッと首を落としたマキュの顔が穏やかな天使のような愛らしさでそれがまた哀れを誘い、ロミオが弔い合戦に走ったのもムリないな、と。
この「マーキューシオの死」の場面、これまでのBESTでした。
ところで、群舞にスターが、シリーズで、Bパターン2度目での発見は赤チーム女子の綺咲愛里ちゃん。
あの子がここで、この子が・・・と点呼を取るも、星組は気になる子が多いのでなかなか皆を把握できず・・。
で、「15の夏」のティボルトに絡むキャピュレット家の女性たちが皆それぞれに色っぽいのですが、一際目を引く美女が。黒髪で厚めに下ろした前髪をちょっと立ててサイドに流した赤口紅の美女がよくみると綺咲さんで・・・。
やっぱりキレイですね^^
濃くて美しい音羽みのりちゃんといい、綺咲さんといい・・・歌さえなんとか!と想わずにはいられません^^;
AB通して好きなor気になる場面について。
★オープニング
愛と死が出てきて、死が舞台の幕を開ける感じ。
そこからヴェローナの対立する2グループの怒濤のダンスに。
この展開がカッコよく、緊迫感があり、あぁ「ロミジュリ」だと。
そこにロミオ、ベン、マキュ、ティボルトと主要人物も揃って、大公閣下の登場で〆る・・・というこの一連の流れが大好き
★舞踏会について
これは・・・初演でティボルトを中心としたマスケラをつけた白い衣装の男役が前方に一列になって踊るKazumi-Boy先生の振付がカッコよくて・・・。
ちょっとテクノポップ風の音楽に揃えた振り、そして膝から横座りのような体制に崩れて掃ける、というのがなんともカッコ良くて、時間にすればホンの数分もないのですが、もう、大好きなOPENINGだったので、今回も楽しみにしていたのですが・・・。
人数が増えて男女混合になったせいか、掃け方があの膝から・・・ではなく普通に終了しているせいなのか・・・。
なぜかトキメキポイントがなくなってしまい残念><
★追放が決まったロミオを神父と乳母が励ます歌
ここ、友の死、自ら犯した殺人、新妻ジュリエットとの永遠の別れ・・・で精神的にボロボロになったロミオを
年配者2人が先のヴィジョンを与え、励ます場面。
マントヴァに行くがいい、ほとぼりが冷めたら2人の内密の結婚を大公に報告して恩赦を願い出ようと。
その上で、予定通りの初夜をと思いもよらないありがたきお言葉。
乳母も裏口を開けておきますと口添え。
地獄から大いなる希望に満ちた世界を提示されてジュリエット家に急ぐロミオ。
見送り、2人して若者の幸せを神に祈る神父と乳母の無私の愛に溢れた歌が大好き。
★霊廟にて~和解の歌~
そして運命の(死の)導きのままにタイミングがずれて互いの死を信じて自決する2人。
その姿を認めて嘆き、この悲劇を教訓に和解を申し出る両家の母と抱き合い、握手を交わし、駆け寄りあう両陣営、そして最後は皆で前を向いて声合わせて歌う・・・。
ここで〆ても良いくらいのカタルシスのある場面です。
コーラスは宙、という定評がありますが、星もいつのまにやら歌ウマ下級生が増え、スター格も努力の結果上達し・・・なかなか聴かせる組になりました。
★天国の場面
センターに扉板のようなものが腰高の台上に設置されおり、そこに両腕を水平に伸ばした死とそこに重なるように愛が、レリーフの如くポージング。
先に降りた愛の肩に手を置いてロミオが降り、ジュリエットを抱き下ろす・・・流れと、2人の幸せいっぱいの無邪気な姿。
主役2人もさることながら、この愛と死が最初と最後でセンターに登場するというところに、この物語の通奏テーマが見えてくる感じがやはり良い演出だなと