後半です。
同輩・後輩エトワールの視線が客席から見守る中、MIXプロの3作品目は、ウィリアム・フォーサイスの「精密の不安定なスリル」(The Vertiginous Thrill of Exactitude).
マリインスキーのGalleryから画像を拝借。イメージは伝わりますでしょうか。
シューベルト交響曲9番、アレグロヴィヴァーチェ。
テンポの速い、耳につくと中々忘れられないとてもキャッチーなメロディーにのせて、女性はライムグリーンに円盤系のチュチュの裏とショーツ部分が黒、男性は紫の短パンに上半身は前だけで後は肌色の面白いモダンな衣装。
エレオノーラ・アッバニャート、エミリー・コゼット、メラニー・ユレルの3人の女性陣に、男性は二コラ・ポールとアレッシオ・カルボネ。アレッシオの弾むような生命力のある踊りにはどうしても目が行きます。
12分と短いながらも休憩後に再度舞台に集中するきっかけとしては良い演目。
フォーサイス、といえば「イン・ザ・ミドル」のような鮮烈な爆音Musicに身体をぎりぎり限界まで使ったウルトラモダンな振付、というイメージですが、この作品は(バウハウス風ではありますが、一応チュチュですし^^;)どことなく、バランシン、と言われてもそうかそうかと思ってしまいそうな、過剰さの少ない心地よさがあります。
というかOpera座ダンサーのクラシック規範の基礎がそう思わせるのか・・・。
画像は本家、NYCBの「Agon」
次はバランシンの「Agon」
ストラヴィンスキーの音楽に乗って、2組のパ・ド・トロワ、そしてパ・ド・ドゥ、4人の群舞が入れ替わり舞台に現れるのですが、なかなか、それぞれに面白い配役。
最初のトロワはバンジャマン・ペッシュ、ナタリー・リケ、アリス・ルナヴァン。
昨年の北京公演でもうないと思われていたエトワール昇進を果たしたペッシュ。
彼はリフトがあまり得意でないので女性と組む古典の主役はなかなか安心してみていられないのですが、モダンな作品では独自の解釈で彼なりの世界観を示すことが出来るタイプ。
昔、ルグリと男性2人の踊りを踊った時などは中々の存在感を示していましたがそのうちに若手が台頭してきて埋没してしまったかに見えたのですが・・・。
こういう作品は似合いますね
リケはテクニックがしっかりしていて安心してみていられるダンサーですが、今回驚いたのはアリス!
こんなコいたっけ?と思ってしまいましたが、ここ数年でダイエットして痩せたところ一気にブレイク。
調べてみたら、ここ2~3年、「若手ダンサーの夕べ」といった有望な若手にチャンスを与える類の公演の常連的存在であることが判明。小顔で長い手足、ベトナムかどこか東南アジアの血を引く黒髪黒い目のキュートな容姿。一気に長身・小顔のバランシン・バレリーナの資格を手に入れ、踊りにもキレがあり今後も要注目かも。
次のトロワはレティシア・ピュジョル、ヤン・ブリダール、カール・パケット。
テクニックの強い庶民的な可愛さのあるレティシアと金髪のパケット、黒髪のヤンともに踊れる3人。
パケットとヤンの対照的な持ち味が利いていて楽しい。
ヴィジュアル的なバランスも良かったです。
パ・ド・ドゥは、お待ちかねの大柄な美貌のダンサー、マリ・アニエス・ジローとベテランエトワール、カデ・ベラルビ。日本公演の「白鳥の湖」彼女のオデット・オディールを楽しみにしていたら怪我で降板。(優等生エミリー・コゼットが落ち着いた主役デビューで窮地を救ったのですが、残念でした・・・)その後、名古屋万博で「シーニュ」を踊り伝説的な名演と言われているのは見逃したのですから、かなりの期待値。
そのジロさん、舞台で一際目立つ長身ゆえ、映画俳優のようだと昔から称えられていた美貌は衰えないながらも平均的な身長のベラルビさんが相手って??と配役を見てちょっと疑問に思ったのですが、存在感の濃い者同士で、意外と釣り合いのとれたオトナのカップル。
素敵でした。
欲をいえば、もっと身長のあるパートナーとならもっとジロさんが(伸びやかに)踊れたのに・・・と思わないではありませんでしたが。
脇を固めるダンサーも、マリー・ソレーヌ・ブーレ、サラ・コラ・ダヤノヴァ、ローレンス・ラフォン、サブリナ・マレムと堅調。
心地よい28分を過ごして・・・さぁ、本日の特別プログラムです!
同輩・後輩エトワールの視線が客席から見守る中、MIXプロの3作品目は、ウィリアム・フォーサイスの「精密の不安定なスリル」(The Vertiginous Thrill of Exactitude).
マリインスキーのGalleryから画像を拝借。イメージは伝わりますでしょうか。
シューベルト交響曲9番、アレグロヴィヴァーチェ。
テンポの速い、耳につくと中々忘れられないとてもキャッチーなメロディーにのせて、女性はライムグリーンに円盤系のチュチュの裏とショーツ部分が黒、男性は紫の短パンに上半身は前だけで後は肌色の面白いモダンな衣装。
エレオノーラ・アッバニャート、エミリー・コゼット、メラニー・ユレルの3人の女性陣に、男性は二コラ・ポールとアレッシオ・カルボネ。アレッシオの弾むような生命力のある踊りにはどうしても目が行きます。
12分と短いながらも休憩後に再度舞台に集中するきっかけとしては良い演目。
フォーサイス、といえば「イン・ザ・ミドル」のような鮮烈な爆音Musicに身体をぎりぎり限界まで使ったウルトラモダンな振付、というイメージですが、この作品は(バウハウス風ではありますが、一応チュチュですし^^;)どことなく、バランシン、と言われてもそうかそうかと思ってしまいそうな、過剰さの少ない心地よさがあります。
というかOpera座ダンサーのクラシック規範の基礎がそう思わせるのか・・・。
画像は本家、NYCBの「Agon」
次はバランシンの「Agon」
ストラヴィンスキーの音楽に乗って、2組のパ・ド・トロワ、そしてパ・ド・ドゥ、4人の群舞が入れ替わり舞台に現れるのですが、なかなか、それぞれに面白い配役。
最初のトロワはバンジャマン・ペッシュ、ナタリー・リケ、アリス・ルナヴァン。
昨年の北京公演でもうないと思われていたエトワール昇進を果たしたペッシュ。
彼はリフトがあまり得意でないので女性と組む古典の主役はなかなか安心してみていられないのですが、モダンな作品では独自の解釈で彼なりの世界観を示すことが出来るタイプ。
昔、ルグリと男性2人の踊りを踊った時などは中々の存在感を示していましたがそのうちに若手が台頭してきて埋没してしまったかに見えたのですが・・・。
こういう作品は似合いますね
リケはテクニックがしっかりしていて安心してみていられるダンサーですが、今回驚いたのはアリス!
こんなコいたっけ?と思ってしまいましたが、ここ数年でダイエットして痩せたところ一気にブレイク。
調べてみたら、ここ2~3年、「若手ダンサーの夕べ」といった有望な若手にチャンスを与える類の公演の常連的存在であることが判明。小顔で長い手足、ベトナムかどこか東南アジアの血を引く黒髪黒い目のキュートな容姿。一気に長身・小顔のバランシン・バレリーナの資格を手に入れ、踊りにもキレがあり今後も要注目かも。
次のトロワはレティシア・ピュジョル、ヤン・ブリダール、カール・パケット。
テクニックの強い庶民的な可愛さのあるレティシアと金髪のパケット、黒髪のヤンともに踊れる3人。
パケットとヤンの対照的な持ち味が利いていて楽しい。
ヴィジュアル的なバランスも良かったです。
パ・ド・ドゥは、お待ちかねの大柄な美貌のダンサー、マリ・アニエス・ジローとベテランエトワール、カデ・ベラルビ。日本公演の「白鳥の湖」彼女のオデット・オディールを楽しみにしていたら怪我で降板。(優等生エミリー・コゼットが落ち着いた主役デビューで窮地を救ったのですが、残念でした・・・)その後、名古屋万博で「シーニュ」を踊り伝説的な名演と言われているのは見逃したのですから、かなりの期待値。
そのジロさん、舞台で一際目立つ長身ゆえ、映画俳優のようだと昔から称えられていた美貌は衰えないながらも平均的な身長のベラルビさんが相手って??と配役を見てちょっと疑問に思ったのですが、存在感の濃い者同士で、意外と釣り合いのとれたオトナのカップル。
素敵でした。
欲をいえば、もっと身長のあるパートナーとならもっとジロさんが(伸びやかに)踊れたのに・・・と思わないではありませんでしたが。
脇を固めるダンサーも、マリー・ソレーヌ・ブーレ、サラ・コラ・ダヤノヴァ、ローレンス・ラフォン、サブリナ・マレムと堅調。
心地よい28分を過ごして・・・さぁ、本日の特別プログラムです!