maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

ロイヤル・バレエ 「うたかたの恋」 ①

2010-06-27 09:39:13 | BALLET
今回、ロイヤルバレエの日本公演は3演目。
「リーズの結婚」、「マイヤリング」としても知られる「うたかたの恋」、そして「ロミオとジュリエット」です。
「リーズ」はフレデリック・アシュトンの、「マイヤリング」「ロミオとジュリエット」はケネス・マクミランの、それぞれ代表作であり、ともにロイヤル・バレエならではの演劇的なバレエ作品でありながら、その作風は両極といってもいいほどに異なり、アプローチも真逆。

優雅で微笑みに満ちたほのぼのとした世界を繰り広げるアシュトンに対し、人間の心の闇の部分に素手で入り込み、その奥にあるものを引きずり出して広げるようなひりつくような感覚で作品を作りだすマクミラン。
アシュトンのあとに芸術監督に就任した彼が、ロンドンの観客、批評家からそれはそれは激しいバッシングを受けた・・・といいうドキュメンタリーを観たことがあるのですが、それがうなづける対照的な二人、ではあります。

今回の「うたかたの恋」は、日本でも、ミュージカル「エリザベート」や「ルドルフ」でなんとなくその事件の概要は知っている、という方も多いかと思われる、ハプスブルグ王朝の皇太子ルドルフと愛人マリー・ヴェッツェラの衝撃的な心中事件がモチーフ。
ミュージカルなどでは、若い二人の愛の暴走、複雑な感興に翻弄された皇太子が唯一心の安らぎを得ることの出来た魂の恋人との真実の愛を貫いた悲劇、という美しい捉えかたをされていて、そうしたものかとわたくし自身も思っていたので、今回のマクミランの解釈は真実に近いのだろうなとは思いつつややショックでもありました。

大体こういうバレエ・・という前評判から、あまり気が進まない中、タマラ・ロホとカルロス・アコスタが全演目中この日だけ出演、ということと、全幕でこの作品を日本で観られる事がこの先あるだろうか、という2点で、チケットを手配。

で、会場に着くと・・・
ちょっと嬉しすぎるサプライズが待っていました
夢見心地~

コホン^^;

とりあえず、まず配役を・・・

英国ロイヤル・バレエ団 2010年日本公演
「うたかたの恋」 Mayerling 全3幕

ルドルフ: カルロス・アコスタ
(オーストリア=ハンガリー帝国皇太子)

男爵令嬢マリー・ヴェッツェラ: タマラ・ロホ
(ルドルフの愛人)

ステファニー王女: イオーナ・ルーツ
(ルドルフの妻)

オーストリア=ハンガリー帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ: クリストファー・サウンダース
(ルドルフの父)

エリザベート皇后: クリステン・マクナリー
(ルドルフの母)

伯爵夫人マリー・ラリッシュ: マーラ・ガレアッツィ
(皇后付きの女官、ルドルフの元愛人)

男爵夫人ヘレナ・ヴェッツェラ: エリザベス・マクゴリアン
(マリー・ヴェッツェラの母)

ブラットフィッシュ: リカルド・セルヴェラ
(ルドルフの個人付き御者、人気者の芸人)

ゾフィー大公妃: ウルスラ・ハジェリ
(フランツ・ヨーゼフの母)

ミッツィ・カスパー: ラウラ・モレーラ
(ルドルフの馴染みの高級娼婦)

ベイミードルトン大佐: ギャリー・エイヴィス
(エリザベートの愛人)

四人のハンガリー高官: ベネット・ガートサイド、蔵健太、アンドレイ・ウスペンスキー、トーマス・ホワイトヘッド
(ルドルフの友人)

カタリーナ・シュラット: エリザベス・シコラ
(独唱)

アルフレート・グリュンフェルト: ポール・ストバート
(ピアノ独奏)

エドゥアルド・ターフェ伯爵: アラステア・マリオット
(オーストリア=ハンガリー帝国の首相)

ホイオス伯爵: エリック・アンダーウッド
(ルドルフの友人)

ルイーズ公女: エマ=ジェーン・マグワイア
(ステファニーの妹)

コーブルグ公フィリップ: デヴィッド・ピカリング
(ルイーズの夫、ルドルフの友人)

ギーゼラ公女: サイアン・マーフィー
(ルドルフの姉)

ヴァレリー公女: フランチェスカ・フィルピ
(ルドルフの妹)

ヴァレリー公女の子供時代: リャーン・コープ

マリー・ヴェッツェラの子供時代: タマラ・ロホ

ロシュック: ミハイル・ストイコ
(ルドルフの従者)

ラリッシュ伯爵: ヨハネス・ステパネク

その他、来客、メイド、娼婦、紳士、使用人、侍女など:英国ロイヤル・バレエ団

指揮:バリー・ワーズワース
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

◆上演時間◆

【第1幕】 18:30-19:15
休憩 20分
【第2幕】 19:35-20:30
休憩 20分
【第3幕】 20:50-21:30


ロイヤル・バレエ「リーズの結婚」 ③

2010-06-27 08:37:21 | BALLET
サッカーに、ウィンブルドンに宝塚にマネ展、そしてロイヤルバレエ・・・濃い1週間。
そして今日、いよいよ都さんのジュリエットではないですか!
なのにまだリーズの途中^^;

慌てつつ

<第2幕>です。

場面はリーズの家の中。
雨に降られた母娘、風邪をひかないようにスカーフを首に巻きます。
リーズにクリーム色、自分にはピンクを選ぶシモーヌ母さんがおかしい^^

リーズを無事にお嫁入りさせるまでは箱入りに育てたいシモーヌ、しっかり鍵をかけて、監視を怠りません。
リーズは鍵を手に入れて、こっそりコーラスに会いたいと思っています。

二人の攻防戦(笑)
リーズに糸巻きを手伝わせるのですが、疲れが出て居眠り。
チャンス到来?かと思えば突然目を覚ます母の前で、慌てて虫をつかまえる振りをしたり(笑)

手伝いの村人たちが刈り取った麦わらを束にして暖炉の前に積んでいってくれます。
人々とともにシモーヌは出かけますが、しっかり鍵は忘れません。

一人残されたリーズはしょんぼり。
でも、ひとりぼっちでいると、次第に将来の夢が浮かんできて、ウキウキと一人芝居。
彼と結婚するでしょ、そしたら赤ちゃんが生まれるの。
そう・・・3人の子供たち! 可愛がって、でもいたずらしたらお尻をペンペンしなくてはね!

可愛いマリアネッラ。
もう、たまらなくなって、麦わらの束の間に潜んでいたコーラスが飛び出してきます。
いやだわ、今の、見られてた!?
やだやだ、最悪。お腹が大きくなって・・・なんてバカなことしていたの、見られてたってこと?!
恥ずかしくなって顔を覆うリ-ズがまた可愛いのです

すると、ドアがガタガタと・・・母が帰ってきたわ。見られたら大変!
リーズは慌てて2階の自分の寝室に、コーラスを押しこみます。

シモーヌの後に続くのは、トーマスと息子のアラン、そして公証人と書記。
そして立ち会いの?村人たち。
いよいよ正式の婚約を!
あら、なんて散らかりよう・・・!もう、部屋に入ってなさい!と寝室に追いやられるリーズ。

公証人のギャリー・エイヴィス、実にスマートに流れるような所作で巨大な(笑)誓約書を用意します。
さぁ、では婚約者を迎えに行きなさい。と促されるアランは、照れているのか恥ずかしがっているのか、なかなか2階への階段を登れません。
ジョナサン・ハウエルズのアランは、ちょっと頭が足りない、というのが大げさなおバカ演技ではなく、ちょっとぼんやりしている可愛らしい感じで演じていて、たどたどしく見せていてその実ハードなアシュトンステップもとてもきれい。
リーズのことは自分に今一つ自信が持てないまでも、彼女の明るさや愛らしさにあこがれに似た愛情をもっているのだろうなと感じさせてくれるので、この場面でも、つい、応援したくなるような、いたいけさが・・・。

やっとのことで2階の彼女の部屋の扉を開けると、そこにはちょうどキスを交わしている恋人たちが。
驚愕する一同。めまいを起こすシモーヌ、憤慨するトーマス、がっかりアラン。。面白いけれど、可哀そう~。
リーズは一生懸命に母を説得。
私が心から愛しているのはこの人なの!
さりげなく公証人が、さぁ、行っておあげなさい、とシモーヌを後押し。ナイスフォローです、ギャリー(←ファン)
しぶしぶ、若い二人のほうに歩み寄り、握手しようと手差し伸べたコーラスをいきなり引き寄せてしっかとハグ!
アラステア・マリオット、笑いをとります。
この辺の緩急、さすがベテランキャラクテール揃いのロイヤル。

幸せいっぱいの二人のパ・ド・ドゥ。
こわもてイメージのソアレスも微笑みながら、マリアネラと目と目を見交わし、客席までじわじわと幸福感が沁みとおります。
踊りながら皆が扉から外に出ていきます。最後に2人が出ていき、誰もいない部屋。
おや、窓からアランが戻ってきたけど・・・・
忘れ物?
大事な傘を見つけてニッコリ。

皆が幸せ!
ほのぼのと暖かいものが胸に押し寄せて、じわ~っと泣きたくなるような幸せな気持ちにさせてもらえるこの感覚。

バレエのテクニックを堪能させてくれる(ダンサーにはハードな)細かく難易度の高いステップ。
定型的な人物像をなぞっているようでありながら、敵役にも本当の悪人はいなく、全てのキャラクターに共感できるストーリー。
動物たちと美しい英国の田園風景が織りなすパストラルな理想郷・・・
ロイヤルバレエならではのアシュトン作品の魅力をあますところなく伝えてくれた、大満足の舞台でした


ロイヤル・バレエ「リーズの結婚」 ②

2010-06-23 03:23:26 | BALLET
「リーズの結婚」の原題は「ラ・フィーユ・マル・ガルデ La fille mal gardee」
監督不行き届きな娘さん、といったところ。
お話はシンプルで、舞台はイギリスの田園地方。
年頃の娘リーズを、金持ちの葡萄園主トーマスの息子、アランに嫁がせようとする裕福な農家の女主人シモーヌ。
でもリーズにはもう素敵な恋人コーラスが。さてさて、どうなるのでしょう?

<第一幕>

左に大きな女神像、上にはタイトル、広がるのどかな田園風景・・・の洒脱なイラストの幕が上がると、農家の中庭。
朝です。上手に鶏小屋。
雄鶏が時を告げ、小屋から出ると、4羽の雌鶏がそれにつき従います。
鶏たちの朝の体操(?)
ロイヤルお得意?の着ぐるみで、ダンサーは大変でしょうが真っすぐな脚とときどきブルブルと身を震わせて膨らませる羽がとても愛らしい。
そこにリーズが小走りに現れます。均整のとれた容姿のマリアネラ、白いスカートの上にたくしあげたブルーのオーバースカート、白い刺繍の施された小さなエプロン、コルセットベストでウエストをフィットさせ、デコルテにギャザーが寄せられた袖なしの白いぺザントブラウスで登場。結いあげた髪の襟足近くにピンクのサテンをリボン結びにして飾っているのも可愛らしい。
もう、このあたりから、ほのぼのアシュトンワールドにどっぷりつかっています

コーラスのことを考えて踊る彼女ですが、彼は現れず。残念。手にしたピンクのリボンを愛のしるしに結び付けておくと、後から現れた彼が見つけて嬉しそうにそれを手にした棒に結び付けます。
このピンクのリボン、後から、二人のパ・ド・ドゥでも、仲間たちとの田園の踊りでも大活躍。
パ・ド・ドゥではリボンを彼女のウエストに巻きつけながら、ピルエットで近づいたり離れたり・・で、二人がひとしきり踊るとあやとりのような形にリボンが出来上がっている、という趣向や、リーズがセンターでアティテュ―ドのままゆっくりと回るそのあげた手を起点に何本ものリボンが放射線状に広がり、その先端を男性群舞が持つ・・・など、美しいけれども失敗は許されない難易度Cのテクニックが満載。
これもまたアシュトンらしい・・・
コーラスのティアゴ・ソアレス、長身ダイナミック、コワモテのイケ面・・・な彼がコーラス?
イメージとしては往年のブルース・サンソムのような、繊細なテクニックを持ち、ちょっと少年っぽく優しげな風情のやや小柄なダンサーが合う役どころだと思っていたのですが、ソアレスは真逆。
でも、恐ろしく細かいステップやコミカルな小芝居、きれいなジュテなど踊りは合格。
全編に漂う、リーズとの微笑ましいラブラブ度も実生活でのパートナーだけあって、とてもイイ感じ。
次第にアイボリーに赤いバラの織のベストの衣装から違和感が薄れていくのを感じました(笑)

二人の逢瀬を見つけたシモーヌ、悪い虫はさっさと追い払い、リーズにバター作りを言いつけます。
でも、母親が立ち去るとすぐに戻ってくる彼。
農家の娘たちが現れてリーズを誘いますが上の空。
母に見つかり、お仕置き(お尻ペンペン!)を受けんとするそのとき、お客様。
アランを連れたトーマスです。
緊張しまくりのアラン。彼はちょっとオツムが弱く、いつもお気に入りの赤い傘を携えている男の子。
リーズのことは好きみたいでぎこちないながらも一生懸命アピールしようとするのがいじらしい。
リーズは面白がって観ていますが^^;

場面変わって農家の手伝いの若い男女が収穫に出かけます。
この場面、照明が実に美しい。イングランドのもっとも美しい季節、夏。
青い空、緑豊かな田園、実りの時、ミツバチの羽音が聞こえ爽やかな風が頬をなでる・・・コンスタブルの絵画の世界ですね。
収穫にリーズとアランも同行しますが、二人の間にコーラスが割って入ります。
リーズははっきりとそこで自分の心が誰にあるのかを示します。
アランは体面をつぶされて、シモーヌはそんなリーズに機嫌を損ねますが、あの踊りを踊ってよ!との皆のリクエストに応えて、んもう、仕方がないわねぇと木靴を取り出し、踊ります。
そう、シモーヌは男性ダンサーがオバサンキャラで踊るコミカルな役どころ。
男性ダンサーのオバキャラ、というのもイギリス好み?アラステア・マリオットはちょっとした女らしいしぐさが実に達者。
品が悪くない程度にコミカル、という節度のある笑いを熟知しています。
木靴の踊りはタップダンス。
すると空が暗くなり・・・。
突然の嵐!激しい風雨に皆逃げ惑います。
ここぞとばかり、ニッコリと赤い傘をさすアランが可愛い。
散り散りになった一行ですが、突然また陽が射しはじめ、世界は色彩を取り戻します。
この太陽の有無で自然が息づきまた、灰色一色の世界に沈むさまを湖水地方への旅で経験しているので、それを見事に再現した舞台には感動しました。
リーズとコーラスが出会い、二人だけで、まるで世界から祝福されているかのように、踊ります。
するとまた突如雨が・・・
突風でアラン(と傘)が宙に舞い、幕(笑)

あ、もちろん、第2幕に続きます!


ロイヤル・バレエ「リーズの結婚」 ①

2010-06-22 04:39:05 | BALLET
6月18日、金曜日のソワレの「リーズの結婚」で幕を開けた、英国Royal Ballet,2010日本公演。
わたくしは翌日、19日のソワレで観ました。
コミカルで楽しい田園調の作品なので、小柄で可愛らしいカップルで観るのが良いかしら・・と思ったのですが、
今回、「ロミオとジュリエット」は都さんに集中することにしたため、バレフェスでその力量を知らしめた(ルグリ先生も注目していました)今が旬のマリアネラ・ヌニェスとそのパートナー, ティアゴ・ソアレスを観るチャンスはこの演目しかなく・・・。
マリアネラはともかく、ラテン系こわもてイケ面系のソアレスはこの作品にはそぐわないのでは・・との一抹の不安もありましたが、いえいえ、結果としては大満足。

マリアネラは表情豊かでとてもおきゃんな可愛らしさがあり、ソアレスも彼がこんな表情を見せるなんて!と驚きの役者ぶり。恋人どおしの甘い雰囲気もバッチリなうえに、細かい脚技や何気に散りばめられた難易度の高い動きも、それとは感じさせずに物語の流れを遮ることなくサラリとこなす2人に、今更のように感心・・

脇が充実しているのもROYALの伝統。
まずはCAST紹介から・・・。

英国ロイヤル・バレエ団 2010年日本公演
2010年6月19日(土)18:00

「リーズの結婚」(La Fille mal gardee) 全2幕

音楽: フェルディナン・エロール
編曲: ジョン・ランチベリー
振付: フレデリック・アシュトン
台本: ジョン・ド―べルヴァル

美術: オズバート・ランカスター
照明: ジョン・B・リード
振付指導: アレクサンダー・グランド
振付指導補佐: クリストファー・カー、グラント・コイル
バレエ・ミストレス: ウルスラ・ハジェリ
バレエ・マスター: ギャリー・エイヴィス
プリンシパル・コーチ: アレクサンドル・アガジャノフ、レスリー・コレア

シモーヌ(裕福な農家の未亡人): アラステア・マリオット
リーズ(その娘): マリアネラ・ヌニェス
コーラス(若い農夫、リーズの恋人): ティアゴ・ソアレス
トーマス(金持ちのぶどう園主): クリストファー・サウンダース
アラン(その息子): ジョナサン・ハウエルズ

おんどり: ポール・ケイ
めんどり: ベサニー・キーティング、イオーナ・ルーツ、エマ=ジェーン・マグワイア、ロマニー・パジャク
リーズの友人: タラ=ブリギット・バフナニ、フランチェスカ・フィルピ、ナタリー・ハリソン、
ローラ・マッカロク、クリスティアン・マクナリー、ピエトラ・メロ=ピットマン、
サマンサ・レイン、ララ・ターク

村の公証人: ギャリー・エイヴィス
公証人の書記: ポール・ケイ

その他、村人達、穫り入れをする人たち、馬丁たち:英国ロイヤル・バレエ団

指揮:ダニエル・キャップス
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

◆上演時間◆

【第1幕】 18:00-19:10
休憩 25分
【第2幕】 19:35-20:20


Royal Ballet日本公演START!

2010-06-20 22:27:56 | BALLET
連日、ワールドカップの話題で持ち切り・・・ウィンブルドンも始まろうとしている・・・
という時期ではありますが、ロイヤルバレエ団の日本公演も先週から始まりました。

今回は、「リーズの結婚」「マイヤリング」「ロミオとジュリエット」の3演目。
一応、全演目を押さえて・・・というつもりなのはいつもと変わりませんが、
今回ちょっと特別な感慨を抱かざるを得ないのは、この「ロミオとジュリエット」の日本公演が、ロイヤルバレエの日本人プリマバレリーナとして活躍してこられた吉田都さんの、ロイヤルバレエでの事実上の引退公演となる、ということ。

いつ、どの舞台で観ても踊りは完璧で、東洋人ならではの年齢を感じさせない容貌とチャーミングな表情ゆえか、50歳になってもセンターステージで華やかな姿を見られるものとなぜか勝手に思っていたので、引退、の決心を聞いて少なからず動揺してしまいましたxxx

今回、芸術監督のモニカ・メイソン女史からは、「リーズの結婚」にも出演のオファーがあったのを、身体の無理が利かないので、と辞退したと明かす都さん。長年、身体に無理もさせながら、高次元のパフォーマンスを続けてこられたのですね。
完璧主義者の彼女ゆえ、少しの疵も自分で認めることが出来ない、ということなのでしょうか。
それはそれで、表現者として潔い姿勢ではありますが、やはり寂しさは付きまといます・・・。

幸いなことに、バレエダンサーとしての活動を打ち切る、というわけではないのだそう。
早速7月にはルジマートフらとのガラ公演、「バレエの真髄」にも出演予定が決まっているのでちょっとファンとしてはショックが和らいだ思いではあるのですが。

「ロイヤルの都さん」は今回が見おさめ。
幸い、27日(日)、29日(火)、ともにチケットは入手していますので、じっくりと見届けたいと思います。

また、今回のロイヤルバレエ団の来日に合わせて、Paul SmithのSpace Galleryにて、ロイヤルのダンサーを被写体にした写真展が開催中。
レセプション・パーティには、来日中のダンサーらも参加して、作品に見入っていらしたとか・・・。
その時の様子が、NBSのサイトで詳しく紹介されているので貼っておきますね
吉田都さんのお姿も・・・

http://www.nbs.or.jp/blog/roh2010/contents/2010/06/the-royal-ballet-portraits.html