ショコラがやってきて、
ノンタンと一緒に放牧できるようになるまで、
簡単ではなかった。
当時、ショコラ5才、ノンタン年齢不詳だった。
それまでの生活環境も、体格も違う。
ただ、両方とも血尿から、避妊手術が済んでいた。
それだけは、多頭飼の条件を満たしていたけれども。
ノンタンだけだったとき、夜の間はケージの外で自由にさせていた。
それまで家に居たうさぎ達と同じように。
だから、ショコラも同じように、自由にさせたかった。
だけど、後から来たショコラは、態度が大きく、
相対的に小柄なノンタンを追いかける。
毛をむしって血がにじんだこともあった。
ノンタンのケージを開けておくと、入りこんで糞・尿をするし。
強引な人間は、それでも、どうしても一緒に暮らしたかったので、
少しずつ、様子をみながら一緒に部屋に放し、
時には、2匹抱えて、仲良くやれと説教して、
そして、なんとか、一緒に過ごすことができるようになった。
乳癌が再発してしまったノンタン、
ステロイドの飲み薬で元気を回復しているからとはいえ、
体力を失うのは避けたい。
今でも時々、ショコラがノンタンを追っかけまわす。
それを考えると、ノンタンをケージに隔離したほうがと思った。
だけど、ノンタンは、それは、嫌なのだと。
理不尽に追いかけられたりすることがある。
いつも一緒にくっついているわけでもない。、
だけど、同じ場所に居たい。
食欲が落ちたノンタンも、隣でショコラがガツガツと食べ始めると
刺激されてか、ぽつぽつと食べ始める。
何より、気がついたら、どちらからともなく、一緒に寝そべっている。
鼻先を寄せてきたショコラを、やさしく舐めている。
人間が撫でてみると、さっと起き上がり立ち去って行ってしまうのに、
うさぎ同士だと、寄り添い、半ば目を閉じて、寛いでいる。
ショコラを頂いてよかった、改めてそう思う。
ノンタンがひとりぼっちではなくて、本当に良かった。
ノンタンに、張り合う相手が居て良かった。
ありがとう、ショコラ。
これからも、よろしくね、ショコラ。