暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

古都 蓮華寺で一服

2011年12月05日 | 京都へ家うつりします
11月23日は京都滞在の最終日でした。
関西在住のPさんと地下鉄「国際会館」駅で待ち合わせ、
バスで蓮華寺へ行きました。
「紅葉シーズンの祭日だから何処へ行っても大変な人だけれど
 ここは穴場でおすすめです」

                 

八瀬に近く高野川の畔にある蓮華寺は静けさがありました。
書院の縁に座って池のある庭を眺めていると、心が落ち着いてきます。

あとで書院の畳に紅い毛氈が一列に敷いてあるのに気づき、寺の方へ伺うと
「この庭は毛氈のところに座って額縁の景として眺めるように造られています」
もう一度、毛氈の上に座り直し、庭を眺めてみると、
額があることで締まって見えました。
            
                 

                 

本堂の風情が素晴らしく、中も見所が満載でした。
緑苔が美しい本堂周囲は大原の三千院に似ている雰囲気です。
石灯篭の形が珍しく、朝鮮のものでしょうか?
蓮華寺灯篭といい、茶庭に使われるそうです。

本堂正面に大きな厨子があり、御本尊の釈迦如来がおわしますが、
扉は固く閉ざされていました。
暗い堂内で目をこらすと黒漆の厨子がいくつもあり、
いずれも見事な螺鈿が散りばめられていて、明朝初期のものとか。

                 

閑静な別室にて趣の違う庭を眺めながら、薄茶を一服頂戴しました。
書院前の池の水は湧水だそうで、流れとなって庭先を潤しています。
間近に迫まる岩壁といつまでも対峙していたい・・・そんなひと時でした。

蓮華寺から山中の道を辿って瑠璃光院へ行くと、そこは人、人・・・人でした。
でも、偶然Pさんの茶友とばったり、嬉しいお出会いがありました。
きっと京都には素敵な出会いがいっぱい待っている・・・そんな予感がします。

                              

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