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「合掌観音」
6月24日、金戒光明寺塔頭・西翁院(さいおういん)で開催された
「京仏師 樋口尚鴻(しょうおう)展」へ出かけました。
ご案内を頂き、横浜行を1日遅らせ、喜んで馳せ参じました。
京仏師 樋口尚鴻 展
-平かな気持ちで 仏の心をもとめて-
平成26年6月24日(火)-29日(日)
午前11時~午後5時
会場 金戒光明寺塔頭 西翁院 (左京区黒谷33)
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それには2つ、訳がありました。
京仏師・樋口尚鴻氏とは川口美術で行われた葵祭の祭り釜で
初めてお目にかかりました。
「どんな仏像を彫る方なのかしら?」
送られてきた案内の写真「慈母観音像」のお顔がやさしく穏やかで、
どこか作者・樋口氏の面影があり、個展へ誘われるものがありました。
もう1つは、会場の西翁院。
庸軒流の祖・藤村庸軒遺愛の茶室「澱看席」があるところです。
我が家から近いのですが、いつも拝観見学謝絶で、近くて遠い存在でした。
樋口氏と奥様は庸軒流をこちらでお習いしていたそうです。
自転車で主人と西翁院へ着くと、門が開けられ、
樋口氏が書かれた看板の字が目に飛び込んできました。
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「不動明王像」
玄関正面の不動明王像、樋口氏の御好みでしょうか、
韓国骨董のパンダジ(収納箱)が台座に使われ、素敵でした。
どの仏像にも奥様が活けられた花が添っていて、仲の良さを感じます。
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本堂右に阿弥陀如来像がおわしました。下に次のような言葉がありました。
この立像八寸阿弥陀如来像は
二十年前に彫り始めましたが制作を
中断しておりました。
尚鴻還暦の本年結願となり
開眼の時を迎える事になりました。
台座はこの阿弥陀像に合わせて
制作したものです。
京仏師 尚鴻拝
20年かかって開眼の時を迎えた阿弥陀如来像に手を合わせました。
・・・今日の日を迎えた、京仏師 樋口尚鴻氏の思いを熱く受け止め、
胸中を慮って写真は遠慮しました。
でも樋口氏は淡々としてらして
「いつ彫るのですか? 何かサインがあるのですか?」という私の質問に
「仏像を彫るのは午前中、時にはビバルディを聞きながら・・・
でもこの阿弥陀如来像には20年という時間が必要でした」
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「 菩薩像 」
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仏像が置かれた、富岡鐵斎の富士画のある霞床
本堂左手に葉書の「慈母観音」がおわしました。
さらに奥座敷にも仏像や書画が展示されていて、一つ一つゆっくり拝見しました。
トネリコ材という柔らかい材で彫ったという「合掌観音」がお気に入りです。
杢目が荒いのですが、それが個性的な味わいになっています。
どの仏像も慈悲の心に溢れていて、観るだけで温かく、自然と穏やかな心になります。
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庭伝いに呈茶席の茶室へ
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はるか淀、山崎を臨む 淀看席(反古庵、宗貞囲の席とも)
樋口氏が庸軒流の奥様と知り合ったという茶室(広間)で美味しい呈茶を頂戴し、
藤村庸軒によって貞享2、3年(1685、6年)頃に建てられたという
「淀看席(よどみのせき)」(反古庵:ほうぐあん)をちらっと見学もでき、
とても心満ち足りた時間を過ごしました。
丁寧に対応して頂き、心から感謝申し上げます。
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6月24日、金戒光明寺塔頭・西翁院(さいおういん)で開催された
「京仏師 樋口尚鴻(しょうおう)展」へ出かけました。
ご案内を頂き、横浜行を1日遅らせ、喜んで馳せ参じました。
京仏師 樋口尚鴻 展
-平かな気持ちで 仏の心をもとめて-
平成26年6月24日(火)-29日(日)
午前11時~午後5時
会場 金戒光明寺塔頭 西翁院 (左京区黒谷33)
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それには2つ、訳がありました。
京仏師・樋口尚鴻氏とは川口美術で行われた葵祭の祭り釜で
初めてお目にかかりました。
「どんな仏像を彫る方なのかしら?」
送られてきた案内の写真「慈母観音像」のお顔がやさしく穏やかで、
どこか作者・樋口氏の面影があり、個展へ誘われるものがありました。
もう1つは、会場の西翁院。
庸軒流の祖・藤村庸軒遺愛の茶室「澱看席」があるところです。
我が家から近いのですが、いつも拝観見学謝絶で、近くて遠い存在でした。
樋口氏と奥様は庸軒流をこちらでお習いしていたそうです。
自転車で主人と西翁院へ着くと、門が開けられ、
樋口氏が書かれた看板の字が目に飛び込んできました。
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「不動明王像」
玄関正面の不動明王像、樋口氏の御好みでしょうか、
韓国骨董のパンダジ(収納箱)が台座に使われ、素敵でした。
どの仏像にも奥様が活けられた花が添っていて、仲の良さを感じます。
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本堂右に阿弥陀如来像がおわしました。下に次のような言葉がありました。
この立像八寸阿弥陀如来像は
二十年前に彫り始めましたが制作を
中断しておりました。
尚鴻還暦の本年結願となり
開眼の時を迎える事になりました。
台座はこの阿弥陀像に合わせて
制作したものです。
京仏師 尚鴻拝
20年かかって開眼の時を迎えた阿弥陀如来像に手を合わせました。
・・・今日の日を迎えた、京仏師 樋口尚鴻氏の思いを熱く受け止め、
胸中を慮って写真は遠慮しました。
でも樋口氏は淡々としてらして
「いつ彫るのですか? 何かサインがあるのですか?」という私の質問に
「仏像を彫るのは午前中、時にはビバルディを聞きながら・・・
でもこの阿弥陀如来像には20年という時間が必要でした」
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「 菩薩像 」
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仏像が置かれた、富岡鐵斎の富士画のある霞床
本堂左手に葉書の「慈母観音」がおわしました。
さらに奥座敷にも仏像や書画が展示されていて、一つ一つゆっくり拝見しました。
トネリコ材という柔らかい材で彫ったという「合掌観音」がお気に入りです。
杢目が荒いのですが、それが個性的な味わいになっています。
どの仏像も慈悲の心に溢れていて、観るだけで温かく、自然と穏やかな心になります。
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庭伝いに呈茶席の茶室へ
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はるか淀、山崎を臨む 淀看席(反古庵、宗貞囲の席とも)
樋口氏が庸軒流の奥様と知り合ったという茶室(広間)で美味しい呈茶を頂戴し、
藤村庸軒によって貞享2、3年(1685、6年)頃に建てられたという
「淀看席(よどみのせき)」(反古庵:ほうぐあん)をちらっと見学もでき、
とても心満ち足りた時間を過ごしました。
丁寧に対応して頂き、心から感謝申し上げます。
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