暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

師走のいちねん会

2011年12月08日 | 七事式&いちねん会
師走4日にいちねん会が行われました。

待合には、「成道会(じょうどうえ)」の画賛が掛けられ、
悟りを開かれたお釈迦さまの画と
「明星を一見して心眼忽ち開く」の賛が書かれていました。

12月1日から8日まで多くの寺では「臘八摂心(ろうはつせっしん)」が行われます。
「臘」は12月を意味する「臘月」の略、「八」は「8日」のことです。
「摂心」は「心をおさめる」の意、特に一日中座禅することを言います。 
「臘八摂心」は、12月8日に仏道を成就されたお釈迦さまの坐禅を
追慕する期間として、長期間の座禅修行が行われています。

                  

床の軸は、「明歴々露堂々」紫野黄梅院の太玄老師の筆です。
     
今年最後のいちねん会でしたが、Sさんから
「風邪をひいたらしく熱があり、胃腸の具合も悪く、欠席します」
というメールが入りました。
しかし、いちねん会がスゴイと思うのは、誰かが急に欠席しても、
札でどんなお役が決まろうと、動じないことでしょうか。

札を引くと、私は東(亭主)、半東はKさんでした。
最初と最後の挨拶、濃茶から薄茶への流れなど、
二人のイキがぴったりと合っていたように思いました。

花が少ない時期でしたので、廻り花に変更しましたが、
花寄せのままでよかったかしら・・・と思うほど花が集まりました。
正客のAさんは、コナラの照葉と白玉椿を織部の花入へ、
次客のIさんは、ツルウメモドキと黄色の小菊、
私(東)は照葉と山茶花の紅い蕾、半東のKさんは水仙を花低く入れました。

                  

本炭所望なので、三客(次客が兼ねました)は炭を置くだけになります。
香は正客が本香、次客が次香を焚き、
「どうぞお香そのままに、本香お焚き添えを」と東が挨拶すると、次客は受け、
焚きがら入れを開け、次香を左へ寄せてから、本香を香箸で取り、
右側へ炊き添えます。

香を聞く前に「お先へ」と挨拶をしますが、
本香を焚いた正客と次香を焚いた次客へ「お先へ」の挨拶が遅れ、ご注意を受けました。
・・・心を入れての挨拶がまだまだ身についていません。

「Sさんが欠席で、寂しいわね・・・」と言いながらも
すらすらと仙遊之式が運び、修練してきた成果を実感しました。
皆さまも同じ思いだったらしく、このメンバーで学びあう幸せを
その後の忘年会で口々に言い合ったことでした。

「仙遊之式」は、茶道に励み仙人の域に達した方たちが優雅に愉しむ式と
伺ったことがあり、いつの日か共に元気でそのようになりたいと夢見ています。

来年も宜しくお付き合いください!

                  
                 (横浜駅のクリスマスイルミネーション)

                                


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