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横浜へ1週間ほど帰っていました。
その間に茶友Iさまがお香を聞く会をしてくださいました。
喜び勇んでI邸へお邪魔し、久しぶりにお香を楽しみました。
七事式のいちねん会で共に励んだAさまとKさまとも嬉しく対面できました。
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お香は万葉集の額田王の歌から「春秋香」と名付けられています。
天智天皇が内大臣藤原朝臣に
「春山の花の艶と、秋山の紅葉の色、いずれが良いか競わせよ」
と命じた時、額田王が答えとした歌
冬ごもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ
咲かざりし 花も咲けれど 山を茂(し)み 入りても取らず
草深み 取りても見ず 秋山の 木の葉を見ては 黄葉(もみぢ)をば
取りてぞ偲ふ 青きをば 置きてぞ嘆く
そこし怜(たの)し 秋山ぞ我は
(歌の意は)
(春の山は入り難くて花を取り見ることができないが、
晩秋の山は草木も枯れ、山に入ることができるので、
身近に紅葉を賞美できる。
それで私(額田王)は秋山が良しと判定した)
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香席へ入る前に、Iさまからお香の会の次第の説明があり、
前回より詳しい六国五味(りっこくごみ)のお話を伺い、
答を書く和紙の折り方や書き方を教わりました。
先ず、試の香二ちゅうを聞きます。
試 一、万花の艶(にほひ) 一ちゅう
二、千葉の彩(いろ) 一ちゅう
ウ、露のいのち (試で聞いていない香)
試の香は聞き終わると香銘「万花の艶」を言って次客へまわします。
それから、試の二香に ウ、露のいのち(聞いていない香)を打ち混ぜて、
これが本香となります。
本香は一つずつ三種焚かれるので、三回以上ゆっくり聞いて
香の特徴や印象などをメモしておくように・・・とのことでした。
本香になると、香銘ではなく「出香」と言って次客へまわします。
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いよいよ香席へ入りました。
香炭団が入っている香炉が二つ並べられ、灰手前が始まりました。
灰をかき上げ、灰押さえで灰を押さえながら円錐をつくり、
羽箒で際を整え、羽箒を人差し指で打ちました。
それから細い香火箸で五面に十本づつ小筋を入れていきます。
正面に聞き筋を1本入れ、火窓があけられました。
火勢、客の人数などを考慮して、火窓の大きさを加減します。
Iさんの凛とした姿勢、確かな手の動き、茶道とは違う所作に魅せられ、
みんなで息を詰めるように見つめました。
香を聞く機会が少ないので、このように香炉の灰を調える点前から
拝見できることは本当に嬉しいことです。
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試の香、「万花の艶」と「千葉の彩」を順番に聞きました。
メモしたのですが、前と明らかに違うのはわかるのですが、
香の特徴や印象を表現するのが今回も難しかったです。
墨をすりながらも迷い、最初の印象とは違う答えを用意した和紙に書きました。
万花の艶 千葉の彩 ウ (暁庵)
幸運にも全当りでした。
六国五味を参考に木所(伽羅、羅国など)を推理しましたが、
これは全く大はずれで、香の奥深さ、面白さにやみつきになりそうです。
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香席が終わると、Iさまお心づくしの昼食が用意されました。
薫り高いマツタケご飯はお香の邪魔をしてはいけないので、
延長コードを庭へ引いて焚いてくださいました・・・。
マツタケご飯、土瓶蒸し・・・、そして楽しい語らい付の大ご馳走。
香席から茶席へ変わり、客三名で初炭、濃茶、薄茶を交代して、
Iさまをみんなでねぎらいました。
こちらもまさに「賓主互換」、愉しゅうございました。
またの御目文字が今から待ち遠しい思いです。
Iさま、みなさま、ありがとうございました!
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その間に茶友Iさまがお香を聞く会をしてくださいました。
喜び勇んでI邸へお邪魔し、久しぶりにお香を楽しみました。
七事式のいちねん会で共に励んだAさまとKさまとも嬉しく対面できました。
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お香は万葉集の額田王の歌から「春秋香」と名付けられています。
天智天皇が内大臣藤原朝臣に
「春山の花の艶と、秋山の紅葉の色、いずれが良いか競わせよ」
と命じた時、額田王が答えとした歌
冬ごもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ
咲かざりし 花も咲けれど 山を茂(し)み 入りても取らず
草深み 取りても見ず 秋山の 木の葉を見ては 黄葉(もみぢ)をば
取りてぞ偲ふ 青きをば 置きてぞ嘆く
そこし怜(たの)し 秋山ぞ我は
(歌の意は)
(春の山は入り難くて花を取り見ることができないが、
晩秋の山は草木も枯れ、山に入ることができるので、
身近に紅葉を賞美できる。
それで私(額田王)は秋山が良しと判定した)
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香席へ入る前に、Iさまからお香の会の次第の説明があり、
前回より詳しい六国五味(りっこくごみ)のお話を伺い、
答を書く和紙の折り方や書き方を教わりました。
先ず、試の香二ちゅうを聞きます。
試 一、万花の艶(にほひ) 一ちゅう
二、千葉の彩(いろ) 一ちゅう
ウ、露のいのち (試で聞いていない香)
試の香は聞き終わると香銘「万花の艶」を言って次客へまわします。
それから、試の二香に ウ、露のいのち(聞いていない香)を打ち混ぜて、
これが本香となります。
本香は一つずつ三種焚かれるので、三回以上ゆっくり聞いて
香の特徴や印象などをメモしておくように・・・とのことでした。
本香になると、香銘ではなく「出香」と言って次客へまわします。
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いよいよ香席へ入りました。
香炭団が入っている香炉が二つ並べられ、灰手前が始まりました。
灰をかき上げ、灰押さえで灰を押さえながら円錐をつくり、
羽箒で際を整え、羽箒を人差し指で打ちました。
それから細い香火箸で五面に十本づつ小筋を入れていきます。
正面に聞き筋を1本入れ、火窓があけられました。
火勢、客の人数などを考慮して、火窓の大きさを加減します。
Iさんの凛とした姿勢、確かな手の動き、茶道とは違う所作に魅せられ、
みんなで息を詰めるように見つめました。
香を聞く機会が少ないので、このように香炉の灰を調える点前から
拝見できることは本当に嬉しいことです。
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試の香、「万花の艶」と「千葉の彩」を順番に聞きました。
メモしたのですが、前と明らかに違うのはわかるのですが、
香の特徴や印象を表現するのが今回も難しかったです。
墨をすりながらも迷い、最初の印象とは違う答えを用意した和紙に書きました。
万花の艶 千葉の彩 ウ (暁庵)
幸運にも全当りでした。
六国五味を参考に木所(伽羅、羅国など)を推理しましたが、
これは全く大はずれで、香の奥深さ、面白さにやみつきになりそうです。
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香席が終わると、Iさまお心づくしの昼食が用意されました。
薫り高いマツタケご飯はお香の邪魔をしてはいけないので、
延長コードを庭へ引いて焚いてくださいました・・・。
マツタケご飯、土瓶蒸し・・・、そして楽しい語らい付の大ご馳走。
香席から茶席へ変わり、客三名で初炭、濃茶、薄茶を交代して、
Iさまをみんなでねぎらいました。
こちらもまさに「賓主互換」、愉しゅうございました。
またの御目文字が今から待ち遠しい思いです。
Iさま、みなさま、ありがとうございました!
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