若狭勝弁護士は「何も期待していない」と言い切った:
岸田総理/総裁肝いりの刷新本部の最初の会合が開催されたと報じられた。元は自民党の衆議院議員だった若狭勝弁護士はTBSの報道1930(だったか)で「(この本部には)何も期待していない」と言い切っておられたのが印象的だった。当方は既に「岸田総理はこのような内向きの案件に関わり合っていても良い時ではないのでは」と疑問を呈してあった。
収支報告書不記載の問題で既に身内から逮捕者が出ては、38名もの人数を集めても「刷新」に気を配らざるを得なかったのだろう。岸田総理が打たれる手は何時も何か問題が発生した際に、「何はさておいてもその案件への対策を講じる事が重要」であって、自分の方から何か積極的に仕掛けて行かれる事は少なかったと思っている。即ち、悪く言えば「モグラ叩き」的な手法が主体と見た。
岸田総理は「刷新して国民の信頼を回復する」と意気込んでおられた。確かに調査次第では17%という低い支持率が出ていては「回復」を言いたい心情は察するに余りある。だが、本部を設けただけの政策で早急に多くの国民が「そうだ。岸田内閣を信頼しよう」となると思っておられるのだろうかと疑問に感じてしまう。自分が率いる組織が弛んできたから引き締めようとするのに、最高顧問だの38名の委員が必要になるのだろうか。
組織を率いる者としては「自分はかくあるべしと思う方向に、斯く斯く然々の手段で持っていこうと思うが如何」と自らの案を諮るのか、または限定された人数を委員に指名して、夫々の者に異なる分野の改革案を割り当てて、会合の初開催日にプリゼンテーションを実施させて、相互に意見を交換して積極的に腹蔵なく叩き合い、その結果から採るべき方向を見出すようにしていくのが会議ではないのか。沢山の人を集めて意見を言わせては「船頭多くして云々」となってしまうのではないのかと不安になる
会合の「頭取り」とやら(だったのだろうか)の画面を見ると、大勢の委員が疑心暗鬼というのか、方々を上目遣いに見渡して不安そうに見えたのも気になった。あの席に呼ばれたからには、各委員は確固たる意見を持っていて、誰に遠慮することなく、例えば「派閥解消はかくあるべし」というような自分自身の率直な意見を披露すべきではないのか。誰かが言っていたように「こんな事を言えば、後々虐待されるのではと恐れている場合か」という事。
岸田総理は能登半島周辺の地震対策に47億円だったかの予算を取られたようだし「激甚災害」の指定もされたようで、決して刷新本部だけにかまけておられた訳ではないと十分に承知している。だが、私は総理が出向かれれば警備や安全上の問題はあるのだろうが、一刻も早く災害の現場を見舞われて仮令限定された人数になっても被災者に「必ず復旧するよう最大の努力をします」くらいの言葉をかけても良くはないかと、ついつい思ってしまうのだ。
失礼を顧みずに何度でも言いたい事がある。それは「緊急や非常事態の際には、対処すべき案件の優先順位を正確に付けていただきたいのです」なのだ。刷新本部の役職に「無派閥の議員を登用すれば良い」という問題ではないと思う。
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