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オバマ大統領のイラン国民に向けたビデオメッセージによせて

2009-03-30 | ラジオ
アメリカのオバマ大統領はイラン国民に向けたビデオメッセージの
中で、アメリカ前政権の対イラン政策は破壌したものであったこと
を事実上認めることとなった。
これに関しロシアの声の記者は、次のようにまとめている。
オバマ大統領はイラン国民に向けたビデオメッセージのなかで、イ
ランとの間で建設的な関係を構築する準備があると表明した。
オバマ大統領は両国間には、深刻な意見の相違があることを認め
た上で、取立て両国の前に立ちはだかる全ての課題をオバマ政権
が外交的に解決していくことを目指していくと述べた。

これはアメリカ合衆国が30年間に亘って堅持してきたものとは根本
的に異なる新たなアプローチだ。
アメリカとイランの外交関係は、イラン革命が起こった年の1979年に
断絶された。
以来アメリカとイランの関係は緊張状態を保ってきた。
アメリカは現在のイラン体制を、近東中東におけるアメリカの利益に
対する主要な敵であるとみなし、イランがウラン濃縮活動を放棄しな
かったことを理由に、ブッシュ政権の高官らがイランに軍事攻撃を行
う可能性を、あからさまに表明するまでに至った。

イランでは核開発は、もっぱら平和目的であると語られている一方で、
アメリカとアメリカの西ヨーロッパのパートナー国らは、イランの核プロ
グラムは先ず何よりも軍事的なものだと話している。
疎外感、相互の不信感、脅威は両者の間で信頼情勢プロセスをスタ
ートさせるのに、よって核プログラムをめぐる緊張緩和に向けた動きも
開始されなかった。

ロシアはまさにこのことが国際協力の障壁の一つとなっているとして、
この点を何度も指摘した。
とりわけラブロフ外相はジュネーヴで行われた、アメリカのクリントン国
務長官との会談終了後、この問題に付いて言及し次のようにコメントし
ている。
「こうした懸念を払拭するための道は、イランの核プログラムをめぐる状
況の解決に対しロシア、アメリカ、中国、イギリス、フランスの5カ国にド
イツを加えたグループによって提示された提案後、実現化するための努
力を評価することにあると確信している。
これらの提案では多大な体裁的な刺激を与えることに加え、しっかりとし
た強固な安全を保障することに関して、イランと地域全ての国々の参加
の下で平等な対話を開始することが望まれている」
ラブロフ外相はこの様に述べている。

あらゆることから判断して、アメリカでもこのことが理解されようとしている。
いずれにしてもイラン国民に向けた、オバマ大統領のビデオメッセージは
イランとの関係正常化を(?)する新たなシグナルだ。
ただしアメリカの対イラン政策の見直しには、まだ時間を要するかもしれな
い。

は聴き取れず

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ジョージ・F. ケナン
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3月23日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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