インドのムンバイでの同時テロのショックも、まだ冷め止まないうちに今
度は隣のパキスタンから、テロ事件発生のニュースが飛び込んできた。
このニュースに付いてロシアの声の評論委員は、次の様にコメントして
いる。
12月1日、パキスタンの北西部で発生したテロ、爆発物を積んだ自動車
を用いた自爆テロの結果、少なくとも9人が亡くなり49人が負傷した。
自爆テロ犯は自分の運転する車ごと、ミンゴラ村の道路沿いに在る検問
所に突っ込んだ。
一方インドの南に位置する島国スリランカの北部で、テロ組織「開放のト
ラ」と政府軍との間で激しい戦いが続いている。
さらにインドの東隣バングラデシュでは、12月末に迫った議会選挙を粉砕
すると脅しているテロリストらが、国内に侵入しないよう国境警備が強め
られた。
この様に12月1日一日をとってもインド周辺の状況は、このように緊張した
ものでテロの脅威にさらされているのは、インドだけではないことがよく判
る。
テロリストらは様々なスローガンや旗を掲げ、人間の尊い命を奪い平和な
生活を破壊し、地域の状況を不安定化させている。
ムンバイのテロに付いて言えばイスラム過激派のテロリストらが、ムンバ
イで事件を起こしインドとパキスタンの関係を悪化させ、それによってパキ
スタン政府がこの国の北西部部で展開している、タリバンへの攻撃を中
止せざるを得なくなり、部隊をインドとの国境に移動させるようにそう仕向
けること、そうしたことを目的としていたということも否定できないのではな
いだろうか。
ムンバイでの(?)られた同時テロはタリバンの同盟者で、かついわゆるパト
ロンでもあるアルカイダ独特のシナリオに沿って行われた。
平和に暮らす一般市民を対象にし、ホテルやアパート、病院と言った民間
の施設が攻撃されたが、それは用意周到に準備されたものだ。
出来るだけ多くの人々、特に外国人を殺戮するというのもアルカイダ独特
のやり方だ。
多くの観測筋はそうしたことからムンバイのテロは、アルカイダの姉妹グル
ープが或いはアルカイダと密接な繋がりを持っている武装グループの仕業
だと見ている。
インド、パキスタン、バングラディシュ、スリランカといった南アジアの国々は、
もちろん国際テロに対抗しようと試みている。
この地域の各国を集めた協力組織は何度も首脳会議に、テロとの闘いに付
いての問題を提言し然るべき提言や、文書を採択してきたことはよく知られて
いる。
しかしムンバイでの国際テロ、そして他の南アジアの国々におけるテロリスト
の秤量ぶりは、そうした全ての措置が今のところ不十分であり成功していると
は言いがたいことを物語っている。
その原因の一つとして挙げられるのは南アジアの国々では、テロリストに対す
る評価が区々であるということだ。
例えばインド国内でテロ行為を展開しているカシミールの分離主義者や、イス
ラムの戦闘員らをインド政府は当然、テロリストと呼んでいるが、隣国パキスタ
ン政府は、しばしば彼らを自由の戦士として扱っている。
こうしたテロリストらをどう見るかに付いてのダブルスタンダードが21世紀、人類
に突きつけられたテロという挑戦状との闘いが、実り無く終わっている主要な原
因の一つだと言えるのではないだろうか。
ロシアのインド研究家で、ロシア科学アカデミー・東洋学研究所の主任研究員も、
特にこの側面に注目し世界がテロリストを或る人々は善いといい、別の人々は悪
だと考えているうちは、どの様なテロリズムにも打ち勝つことは出来ないだろうと
述べている。
※ (?)は聴き取れず
12月2日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
度は隣のパキスタンから、テロ事件発生のニュースが飛び込んできた。
このニュースに付いてロシアの声の評論委員は、次の様にコメントして
いる。
12月1日、パキスタンの北西部で発生したテロ、爆発物を積んだ自動車
を用いた自爆テロの結果、少なくとも9人が亡くなり49人が負傷した。
自爆テロ犯は自分の運転する車ごと、ミンゴラ村の道路沿いに在る検問
所に突っ込んだ。
一方インドの南に位置する島国スリランカの北部で、テロ組織「開放のト
ラ」と政府軍との間で激しい戦いが続いている。
さらにインドの東隣バングラデシュでは、12月末に迫った議会選挙を粉砕
すると脅しているテロリストらが、国内に侵入しないよう国境警備が強め
られた。
この様に12月1日一日をとってもインド周辺の状況は、このように緊張した
ものでテロの脅威にさらされているのは、インドだけではないことがよく判
る。
テロリストらは様々なスローガンや旗を掲げ、人間の尊い命を奪い平和な
生活を破壊し、地域の状況を不安定化させている。
ムンバイのテロに付いて言えばイスラム過激派のテロリストらが、ムンバ
イで事件を起こしインドとパキスタンの関係を悪化させ、それによってパキ
スタン政府がこの国の北西部部で展開している、タリバンへの攻撃を中
止せざるを得なくなり、部隊をインドとの国境に移動させるようにそう仕向
けること、そうしたことを目的としていたということも否定できないのではな
いだろうか。
ムンバイでの(?)られた同時テロはタリバンの同盟者で、かついわゆるパト
ロンでもあるアルカイダ独特のシナリオに沿って行われた。
平和に暮らす一般市民を対象にし、ホテルやアパート、病院と言った民間
の施設が攻撃されたが、それは用意周到に準備されたものだ。
出来るだけ多くの人々、特に外国人を殺戮するというのもアルカイダ独特
のやり方だ。
多くの観測筋はそうしたことからムンバイのテロは、アルカイダの姉妹グル
ープが或いはアルカイダと密接な繋がりを持っている武装グループの仕業
だと見ている。
インド、パキスタン、バングラディシュ、スリランカといった南アジアの国々は、
もちろん国際テロに対抗しようと試みている。
この地域の各国を集めた協力組織は何度も首脳会議に、テロとの闘いに付
いての問題を提言し然るべき提言や、文書を採択してきたことはよく知られて
いる。
しかしムンバイでの国際テロ、そして他の南アジアの国々におけるテロリスト
の秤量ぶりは、そうした全ての措置が今のところ不十分であり成功していると
は言いがたいことを物語っている。
その原因の一つとして挙げられるのは南アジアの国々では、テロリストに対す
る評価が区々であるということだ。
例えばインド国内でテロ行為を展開しているカシミールの分離主義者や、イス
ラムの戦闘員らをインド政府は当然、テロリストと呼んでいるが、隣国パキスタ
ン政府は、しばしば彼らを自由の戦士として扱っている。
こうしたテロリストらをどう見るかに付いてのダブルスタンダードが21世紀、人類
に突きつけられたテロという挑戦状との闘いが、実り無く終わっている主要な原
因の一つだと言えるのではないだろうか。
ロシアのインド研究家で、ロシア科学アカデミー・東洋学研究所の主任研究員も、
特にこの側面に注目し世界がテロリストを或る人々は善いといい、別の人々は悪
だと考えているうちは、どの様なテロリズムにも打ち勝つことは出来ないだろうと
述べている。
※ (?)は聴き取れず
予防戦争という論理―アメリカはなぜテロとの戦いで 苦戦するのか ベンジャミン・R. バーバー阪急コミュニケーションズ このアイテムの詳細を見る |
12月2日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル