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福島の悲劇を今後の原発建設に生かせ

2011-11-27 | Weblog
ロシア国営原子力企業ロスアトムのキリエンコ社長が伝えたところによると、今年ロスアトムは、国外での原発建設に関する契約をほぼ2倍にした。
昨年の末、ロシアが結んだ原子炉建設合意および。そうした契約はイラン、インド、ブルガリア、トルコ、アルメニアそしてウクライナでの12件だった。
今年はこれにベトナム、中国、インド、バングラデシュ、ベラルーシの9つの新しい原子炉が加わった。

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今年3月の大地震と大津波による福島第1原子力発電所事故の後、原発の安全性への懸念が広がったため、世界の原発市場は落ち込んでしまい、まだその懸念は完全には払拭されていない。
とはいえ新たな原発建設の放棄を決めたのはドイツだけで、おまけにこの決定は極めて政治的な動機に基づくものだった。
一見して石炭や石油あるいはガスを利用したエネルギーは、原子力発電よりも安上がりのように見える。

しかしフランスの核物理学者ブルーノ・コムビ氏は、次のような興味深い結論を下している。
「発電所で石油や石炭、ガスなどを使う場合、絶えず、その原料を買い続けなければならない。
一方原子力の場合は大きな財政的な投資は、原子力発電所建設の段階のみで済む。その後の投資は事実上ゼロに等しいのだ。原発の平均稼動年限は50年だが、その間エネルギー生産に掛かる費用を50年間、石油や石炭、ガスを買い続けなければならない場合と比べるならば、かえってはるかに安くつく。1時間あたり生産されるエネルギーのキロワット数で言えば、他のものに比べてコストが低いのだ」
フランスの核物理学者は、こうした考え方を主張している。

ロシアの多くの専門家達も、コムビ氏の出した結論に賛成している。
ロシアの声記者は、ロスアトム基本建設プログラム局長を務めるボヤルキン氏に話を聞いてみた。
「ここ10年、ロシアによって建設された原発では、IAEAの基準で事故とされるような事は一件も起きていない。
ロシアは加圧水型軽水炉を建設している。これは現在、最も普及しているもので、世界で建設中の原子炉65のうち、59がこの加圧水型だ。最も安全性が高いのだ。これまで他のタイプ、つまり沸騰水型軽水炉を建設したのは日本だけだ。
沸騰水型は加圧型に比べて、構造が簡単で安いと言われている。それ故、有効稼働率が高いのだ。
しかしこの軽水炉が持つ特徴、その簡便さ故に簡単で便利だという故に、周囲の環境への放射能漏れの危険性が高くなってしまう。
福島第1原子力発電所の原子炉は、この沸騰水型だった。 大地震と大津波の後、起きた悲劇に付いては、今更ここで語るまでもないだろう。
ロシアの専門家達は、こうした福島での貴重な教訓を考慮して、ベトナムなどで日本の技術で原発が建設される場合には、原子炉のタイプ選択、それをする場合には慎重にすべきだと考えている」
プログラム局長は、このように述べている。
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11月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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