水面の風景プラン

目標は金閣寺の池での制作。今はその為の実績づくりで頑張っています。by 平間雅己

個展探訪

2007-05-12 21:28:04 | 岐阜県全域美術館構想

桜まつりでの美術展も修了し、少し時間が出来たので個展探訪しきました。

桜まつりでもお世話になった中村淳子さんのお地蔵さまの作品。名古屋のギャラリーフィガロで展示されていました。

10数年前にお会いしたときは、木彫による抽象的な半具象のようなきっちりとした制作をされていた淳子さんですが数年前にケガによる病気から体調を崩され、そんな頃から作風が変わったのかな。

僕自身は余り宗教観の強い表現は好きではないのですが、木彫作品の時に見せていた稜線が筆の動きに残っているような気がして興味深いですね。

        

また、木彫作品を作る時に下書きに墨を使う事が多いので、そんな作業経験も大きく活かされているのではないかともいましたね。



はなしはそれますが、翌朝、玄関先に大きな花咲いていました。

        



5月1日 京都のギャラリーマロニエで行われている荒田真観さんの個展を見に行きました。生まれて初めての個展という事で、オープニングの当日に見に行きましたが、
会うなり開口一番「もう一杯一杯です」と彼女としては珍しく弱気な発言。

             

僕としては「やっと、ここまできたのに、作品を見せる前にそれはないでしょ」と言っておきました。
個展は基本的に作者の自己主張ということで勝手に行っている行為ですから、お客が少なかったり(全くこなかったり)、反応が得られなかったとしても覚悟の上の行為ですからもっと自信を持って頑張って欲しかったからです。

           

展示されていた作品については、各務原市桜まつりで一般の方からクレームをちょうだいした作品で、今回の展示はそのリベンジと言った感じの印象をうけました。

あの時の展示と今回の展示、各務原での反応と個展での反応と比べてみたかったのではないでしょうか。

作品(人形)自体の完成度は正直全くで、今回は特に画廊の無機質な空間にその荒さが目立ってしまったかな。でも、彼女の表現の持ち味は人形そのものではなくセッティングの妙だと思うのです。

彼女自身は否定していますが、その不気味さや重苦しさは彼女特有の持ち味なんですよ。同じ人形を使って他の人が展示してもこんな感じにはなりません。

ですから、人形という物を見せるだけではなく、構成力や感性の面白さを全面に出して行く見せ方の工夫が必要なのかも知れませんね。

とはいえ、今回が初めての個展。
これからも、彼女の頑張りを応援してあげたいですね。