杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

まさかの開港日フライト

2009-06-02 18:26:46 | 旅行記

 新空港の開港直前というのに、新型インフルエンザ騒ぎやら、海外の飛行機事故のニュースやらで、なんだか逆風気味…? 静岡空港は記事で書いただけで、自分にとっては机上の話。「関係者はタイヘンだなぁ」と対岸の〇〇を眺める気分でいたのですが、なんと、仕事でお世話になっている某社より「4日開港日の台湾チャーター便に空きがあるので、参加しないか」と急なお誘い。幸いにも今週末取材の予定も原稿の締め切りもなかったので、まさかの開港日フライトに便乗することになりました。

 

 ここ数日、3日の志太平野美酒物語で上映する『吟醸王国しずおか』パイロット版09バージョンの編集のことでいっぱいいっぱいだったので、手続き等は同行する某社のSさんにすべておまかせ。今日、やっとSさんに直接会って代金を払って資料をもらって、やっと「あぁ、台湾に行くんだ」モードに。

 

 ゲンキンなもので、急に、飛行機事故のニュースをネットサーフィンしたり、マスクやハンドジェルの買い置きをチェックしたり、4日の天気が心配になったりして。自分では「静岡空港は2000台の無料駐車場がウリだ」と記事で書いておきながら、いざ空港まで車で行って渋滞にひっかかって集合時間に間に合わなかったらどうしようとか、車で行くなら東名を使うべきか、いやバイパスのほうが案外早いかもetc・・・今まで机上の世界だった空港開港が、にわかにリアルに迫ってきました。

 

 

 ふつうの海外旅行なら、渡航先の空港に着いてからのことを考えればいいものの、今回は、家を出て空港に着くまでの心配から始めなければならず、台北の見どころを考える余裕がありません。

 

 一方、Sさんは「現地であれこれ迷って時間を無駄にしたくない」とテキパキ準備し、自由時間の行動計画をすべて一覧表に書き出して、地図で移動ポイントをしっかり押さえ、資料一式ドカッと渡してくれました。いつも行きあたりばったりの取材や旅の多い私は感心しきりでした。

 

 事前準備や資料というのは、もちろん、きちんと用意したほうがいいわけで、自分もガイドブックを書く仕事をしてきたので、少しでも役に立てば嬉しいのですが、情報というのはある意味、“生き物”です。とくに美味しい、サービスがいい等ソフト的な部分を紹介したところは、メディアに取り上げられた瞬間から変質することが多い。いい変わり方をするなら万々歳ですが、逆の場合も少なくありません。…結局、信頼できる情報は、現地に長く住んでいる人に聞くほうがいいということになります。

 

 今回の台北旅行はいいケーススタディになりそうなので、事前リサーチした情報と、現地でつかむ情報を比べてみようと思います。とくに海外情報の場合は、旅行者の口コミネタ的な書き方をしてあることが多く、ホントに体験者の情報か業者のやらせ情報か探ってみたい気も…。私のことだから、たぶん日本酒―静岡酒を置いてある店なんかも必死に探すかも(苦笑)。思いがけず天からのご褒美みたいにゲットした開港日フライトなのに、いつのまにかお仕事モードになっている自分がちょっぴり哀れになってきました…。

 台北の穴場情報をお持ちの方は、ぜひお聞かせくださいまし。