杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

富士山静岡空港フライト体験記その1・空港編

2009-06-07 20:10:23 | 旅行記

Imgp0931  行ってきました富士山静岡空港開港記念台湾チャーター便の旅。石川知事や中華航空社長のぜいたくな?見送りを受け、6月4日14時15分発の中華航空7533便で飛び立ち、丸3日間、台北フリータイムを楽しみ、7日15時30分着の中華航空7532便で帰ってきました。16時30分には家に着いて、早々にこうしてブログ更新しています。

 

 

Imgp0926  疲れといっても多少眠いだけで、フツウに近場へ遊びに行って帰って来た気分。重い荷物をひきずって駅のホームや階段を移動する鉄道の旅と比べて、どんなにラクか、しみじみ噛み締めているところです・・・。

 

 

 

 

 まずは、実際に利用してみた静岡空港の率直な感想から。

Imgp0918  4日は開港日とあって混雑が心配され、集合時間の2時間前に静岡市の自宅を車で出て、国1バイパスで向かったところ、混雑はおろか道路渋滞もまったくなく、40分かからずに着いてしまいました。

 駐車場も、搭乗者と見学者をうまく振り分けてくれたおかげで、空港ビルの目の前の好位置に置けることができました!

 

 

Imgp0920  空港に着いたら、ちょうど韓国からの1番機が到着し、歓迎セレモニーが始まるところ。1階ロビーは搭乗者、到着者、見学者、セレモニー関係者でごった煮状態でした。

 

 

 集合時間まで小1時間あったので、とりあえず2階の見学。前回取材で訪れたときは広告看板がなく味気ないフロアでしたが、広報物がそろってグーンと華やかになりました。

 

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 JA情報誌と県広報誌で2度も紹介した静岡県の情報発信ゾーン「スカイフォレスト」内にある呈茶コーナーでさっそく冷茶をいただきました。開港日で混雑するからでしょうか、使い捨てプラスチックのカップに3分の1程度しか注がれず、「これでおもてなし茶?高速道路サービスエリアの自動給茶コーナーのほうがマシじゃん…」とガッカリでした。

 たぶん、平時にはちゃんと時間をかけて1杯1杯丁寧に淹れてくれると思いますが、おもてなしと銘打つコーナーであれば、一度に大勢のお客さまに対応する方法もちゃんと考えてほしい、と、ここはあえて厳しく注文を着けておきます。あと、エコの時代ですから、使い捨ての容器はなるべく使わないでほしいですね。とにかくこちらは取材してさんざんPRした手前、どんなお客様にも喜ばれるコーナーであってほしいと願うばかりです。

 

Imgp0925  ショッピングゾーンでは、お土産ものが目一杯並んでいました。駅のキヨスクや名産品コーナーでおなじみのものから、けっこうこだわったものまで、なかなかのアイテムでした。期待していなかった地酒コーナーもこのとおり。一番はじっこに國香が並んでいたのを目ざとく見つけ、小躍りしました!

 ただ、ショップ全体の雰囲気はすぐ近所の「お茶の郷」や「これっしか処」と変わらず、地場産品の店って似たような感じになっちゃうのか…というのが第一印象。まがりなりにも国際空港なんだから、他とは違う斬新な店舗デザインができなかったのかなぁと思います。

 

 

Imgp0927  国際線制限エリア内の免税店の酒コーナーにあった静岡の酒は「開運大吟醸」1種類のみ。あとは成田や中部国際にもある大手メーカーの外国人受けしそうな派手な瓶のやつ。「開運」があるだけよしとするしかないのかしら…。

 

 成田空港第二ターミナル制限エリア内の農産物ショップ「JAぶらんど」は、スタッフが「どんなレアのものでも、地域から推薦があれば積極的に扱いたい」と意気込んでいました。静岡で同じようにいかないのは想像できますが、ショップである以上は、可能な限り魅力ある商品構成に努めてほしい。ショップ運営陣が「免税店なんてこんなもんでしょ?」と思うか、「地方空港の免税店であっても売り上げを伸ばしたい、魅力的な店にしたい」と思うかにかかってくるのではないでしょうか?

 

 あと、多くの参加者が「空港内に喫茶コーナーがない。待ち時間まで自販機のお茶しかないのか」と不満を漏らしていました。今さら空港内にスタバかドトールを、なんて無理な注文でしょうから、せめて高速道路のサービスエリアにあるような挽きたてコーヒーの自販機を入れてほしいなぁ。

 高速道路サービスエリアと比較ばかりしちゃうようですが、今、サービスエリアや道の駅って地域の特徴を出そうと頑張っているでしょう。静岡空港のライバルはほかの空港ではなく、実はこういう他種の高速交通網じゃないですか。高速道路は土日1000円になったし、それにつられて新幹線の割引サービスも増えてきた。静岡県民に「空港が魅力的な場所だ」「車や鉄道と同じように飛行機を移動手段として選択しよう」と思わせるためにも、空港だから、飛行機だからと別格のつもりでいてはだめで、空港の施設やサービスにもしっかり気を配ってほしいと思います。

 

 

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 なんだかんだ言っても、渡航先の空港―今回は台湾桃園国際空港の到着フロアの掲示板に「SHIZUOKA」の文字を見た時は、素直にジーンとしてしまいました。あぁ、本当に静岡に国際空港が出来たんだなぁ、静岡という空港名が海外に本格デビューしたんだなぁと感激しました。SHIZUOKAの文字に胸を張っていられるような地域に、まず自分たちがしていかなければ…なんて思ったりして。

 まだ開港を伝える新聞やテレビを見ていないので、どんな論調で報道されているのかわかりませんし、事前に空港が赤字だ無駄づかいだ何だと否定的に伝えられていたのも知っていますが、静岡で生まれ育った県民ならば、海外の大きな国際空港にSHIZUOKAの字を見たら、同じ感想を持ってくれるんじゃないかと思います。…甘いかな?(苦笑)。

 

 

Imgp0974  行きは通路側の席だったので富士山の眺めを観ることはできませんでしたが、帰りは空いていた窓側の席をぶんどって、雲間からのぞく三角形の山頂をしっかり拝むことができました。

 

 コンパクトカメラなので望遠撮影はこれが限界ですが、雰囲気だけでも伝われば…。

 富士山のこういう角度を、素人がコンパクトカメラで撮れるなんて、それだけでもこの空港に降り立つ価値がありそう・・・!

 

 

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 遠州灘から御前崎の海岸線、榛原から牧之原の茶畑が鮮やかに眼下迫ってきます。

 

 

Imgp0978 Imgp0979  静岡から北上する路線ならば、また違った富士山や静岡県の実景を楽しめるでしょう。

 

 

 

 

 

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 パイロットのライセンスを持ち、国内トップクラスの空撮スキルを持つわが〈吟醸王国しずおか〉カメラマンの成岡さんならば、路線ごとに素晴らしい実景空撮映像を撮ってくれるでしょうし、こういうの、空港PRにできるんじゃないかと思うのですが、県のみなさん、いかがですか?

 台北旅行記はまた次回。