杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

志太平野美酒物語2009上映会御礼

2009-06-04 00:35:13 | 吟醸王国しずおか

 3日夜、志太平野美酒物語2009が無事終了しました。

Imgp0909  かねてよりご案内のとおり、今回は実行委員会のご厚意で、会の終了後、『吟醸王国しずおか』パイロット版09バージョンの上映会を企画していただき、多くの参加者に観ていただくことができました。

 

 まずは、実行委員会の6蔵(初亀、磯自慢、杉錦、志太泉、喜久醉、若竹)のみなさま、松風閣の坪井さんはじめスタッフのみなさまに心より御礼申し上げます。

 

 上映会が終わったのは21時30分。いつもより1時間も遅くなってしまいましたが、最後までおつきあいくださった参加者のみなさま、本当にありがとうございました。

 

 今回のパイロット版は、宴会場で、きき酒の後のほろよい気分で観ていただくことを念頭に、理屈っぽい講釈や説明ははぶいて、映像と音楽だけのシンプルな構成を心掛けました。

 

 ナレーションなし。銘柄の紹介や各映像の説明テロップもほとんどなし。酒造りの工程をご存じない方は、何の作業をしているのかトンチンカンだったと思います。また昨年のパイロット版、先月のテレビ版をご覧になった方は比較していろいろな感想を持たれたことでしょう。

 私自身、今回の会場は、蔵元6社とそのスタッフに6社ゆかりの酒屋さん、飲食店さん、そのお客さん、来賓席にはジョン・ゴントナーさんや高橋清隆さん、私がご案内した報道席には在静のテレビ新聞各局の総局長支局長クラスの方々など厳しい目利きの方がいらっしゃるので、かつてない緊張感に見舞われました。

 

 

 終了後は時間もなくバタバタとクローズしてしまい、みなさまの反応を確かめる余裕がありませんでしたが、ホッとしたのは、帰路の電車で一緒になった方から、「ほんとにいいものを見せてもらった」「テレビ版をさらに昇華させたようで、感動しました。途中で涙ぐんだぐらい」と褒めていただけたこと。

 

 また、私が上映前に「最初は静岡酵母や静岡型の吟醸造りを解説するシナリオを書いたのですが、現場に2年近く張り付いているうちに、大切なものは解説や講釈ではなく、もっとシンプルに、モノを作ること、自然と対峙することだと実感し、無駄なものをそぎ落としたようなシンプルな映像になっていきました」と話したことをきちんと受け止め、「解釈は不要だという意味がわかった」とおっしゃっる方もいました。

 

 いずれにせよ、こうして何度も編集し、その都度みなさまに厳しいチェックをしていただくうちに、足りない映像、必要のない映像が見えてくるような気がします。実際の撮影現場には成岡さんと私の2人しかいませんが、この作品は、本当に多くの方々の力によって少しずつカタチになっていくんだなぁと改めて実感しました。

 

 パイロット版09バージョン、そこそこの大きさのテレビやプロジェクター等の画像機と、DVD再生機のある場所でしたら視聴可能ですので、興味のある方はぜひお声かけください。どこにでも出張いたします!

 そして、『吟醸王国しずおか映像製作委員会』に入会してもいいと思われた方も、ぜひぜひご連絡(プロフィール欄の鈴木真弓メールアドレスまで)くださいまし。

 

 

 さて、私は4~7日と開港日フライトで台北へつかのまの息抜きに行ってまいりますが、カメラマンの成岡さんは4~7日、ロスのハリウッドで開かれる国際映像機器展シネ・ギアに、自社開発の特機を持ち込んでデモを行うそうです。日本からはソニー、パナソニック、キャノン、イケガミ等などビッグネームしか出展できないハードルの高い専門展示会だそうですが、成岡さんに出展の機会が与えられたということは、彼の技術とアイディアがそれらビッグネームに勝るとも劣らない証拠。…うーん、今更ながら、スゴイ人と組んで仕事してるんだなぁとしみじみ。

 

 ちなみにこの映画は成岡さん1人で撮っていると話したら、メディア関係者がビックリしていました。照明も音声も助手もなく、ほんとにたった一人で1台のカメラで撮っているんですよ。現場でさかんに「映像の“杜氏”になりたい」と言っている彼がいてこその映像プロジェクトであることを、ぜひ知っておいてくださいね。