8月7日(日)は、もともとの予定が14時から大阪のザ・シンフォニーホールでの『東西4大学OB合唱連盟演奏会』を鑑賞するだけでしたが、前日6日夜に高槻で『吟醸王国しずおかパイロット版』試写会を開催していただけたことで、7日は朝から夜行バス(復路)の出発時間までたっぷり時間ができました。
7日は運よく、甲子園球場の高校野球第一試合で静岡高校が出場するので、朝ちゃんと起きられたら(=前夜の酒が残らなかったら)行こうと思い、結局、甲子園球場には朝9時前に着きました。
(8時開始の)試合は3回まで進んでいて、静高は0-1で劣勢。その後、同点に追い付きながらも、結局、習志野高校に敗れました。素人目にも習志野のピッチャーのほうが球威があったし、落ち着いていたように見えたし、ホームスチールで得点されるなんて静高バッテリーはふだんの力を出し切れなかったんじゃないかな。
・・・結果は残念でしたが、甲子園球場での高校野球観戦のナマの醍醐味をトコトン味わうことが出来ました。
甲子園の高校野球観戦はかれこれ26~27年前ぶり。大学時代の友人の母校の応援に付きあって以来です。私は女子高出身で、母校を応援するという体験を知らずにいたので、そのときはとにもかくにも“高校野球に参加できる”という喜びでいっぱいで、外野席に陣取り、日中炎天下の試合にもかかわらず、日焼けも何もお構いなしに愉しみました。
さすがに今回は日差しが怖いので、バックネット裏の屋根付きの中央特別席。それでも、少しでも一塁側の静高応援団席に近いところに座って、2000人の応援風景を堪能しました。もちろん甲子園名物の
「かちわり」もゲット。首や頭に保冷剤代わりに当てていたら、またたく間に氷が解けてしまいました(苦笑)。
ふだんテレビ中継に慣れているせいか、実況や解説がなく、俯瞰かつ一定のアングルしか見られず、淡々と進む試合に最初は戸惑います。
何が見応えがあるって、もちろん試合状況もだけど、応援団が一球一打に一喜一憂する姿・・・これが現場の臨場感ですね。どちらかといえば3塁側の習志野応援団のほうがブラスバンドの
人数も多くて演奏が派手だったように見えましたが、静高応援団も、応援というプレーを通して闘っている感じがした。
私は静高出身ではないけど、自分の高校に一番近い学校で、通学路は同じだったし、ご近所同士なにかと交流もあったので、応援団の中にも当然顔見知りがいたと思います。「がんばれ応援団!」と心の中で叫んでしまいました。
テレビ中継では球場内のプレーヤーが主役ですが、現場で観戦する限り、プレーヤー&応援団がセットになって『高校野球』という唯一無二のコンテンツになるんだとわかります。
他のスポーツでも応援はつきものだけど、とくに野球は攻守の時間がきちんと分かれるだけに、応援も対抗合戦になる。応援自体がひとつのソフトとして成立するんですね。もちろん行き過ぎた演出やお金がやたらかかるような応援はいただけませんが、地区を代表する高校生のチームだからみんながまとまって応援したくなるというこの伝統、・・・改めてすごコンテンツだと実感しました。
それと、やっぱり甲子園球場って野球場として美しい。そんなに野球場を知っているわけではありませんが、グラウンドと客席とバックスクリーンのレイアウトがとてもバランスよくて、背景に目障りな建造物もなくて、空が球場を360度囲んでいる。ふだん地方の野球場でプレーしている選手たちが「甲子園は違う・・・」って舞い上がる気持ちがなんとなくわかるような気がしました。
試合は10時10分頃に終わり、早々に球場を後にしました。この時間になると入場券売り場は長蛇の列で、中央バックネット裏の席はソールドアウト状態でした。静高の試合が第一試合でホントによかった・・・。
40年近く阪神ファンをやっている私にとって、ここ甲子園で未だに阪神戦をナマ観戦できてないのが唯一の心残り。後ろ髪ひかれる思いで、タイガースショップでオリジナルポロシャツを自分用土産に買って大阪へ戻りました。